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立てこもり犯

犯人に告ぐ、犯人に告ぐ、
すみやかに出て来なさい。

君は、すでに完全に包囲されている、
すみやかに出て来なさい。

ばーろー
はい、そうですか!って出て行けるか
ばーろー

言いなりになって出て行けるかよ
ばーろー

そちらがそうするならば、我々は突入して身柄を確保するぞ。
それでも良いのか?

出来るもんならやってみろ!
この中には爆弾があるんだ。
入ってきた途端にドカーンとやって、お前らも近くの住民も巻き添えにしてやる!

わかったか!
俺はやると言ったら、やるぞ!

わかった。
落ち着きなさい。
むやみな突入はしない。

わかったから、貴様の要求を聴こうじゃないか。

俺の要求は、ひとつ。

それは、食べものの改善だ!

毎回、毎回、同じカリコリが嫌なんだよ~
わかったか!

お前、夕方には缶詰をもらっているそうじゃないか?

ああ!そうさ。
その缶詰が食べたいんだ。

味もいいし、いろんな味があって楽しいんだ!
あの味を知ってしまったら、あの缶詰が食べたくて食べたくてしょうがないんだよ。
かわったか!ばーろー!

その気持ちはわからなくないが、ご主人はお前の健康を考えて、あの食事にしてるそうだぞ。

どうだ?聞いてるか?

ここにお前の主人が来ている。
話があるそうだ。
声を聞いてくれ。

いいか、代わるぞ。

ララ~
お母たんよ。
あなたがカリコリの事でそんな風に思っていたなんて知らなかったわ。

ごめんね。ララ。

でもね、カリコリはあなたにとって大変大切な食事なの。
缶詰だけでは、栄養が偏って健康に生活出来ないのよ。
あなたの為なの!
わかって、お願い。

今度からは、缶詰の回数を増やすわ。
だから、そこから出て来てちょうだい。
お願い。ララ~

そ!そ!
そうだったんだ!

それも知らず、わがまま言ってごめんね。

爆弾は嘘さ。

出て行くよ。

ごめんなさい。
立てこもりを解き、保護されるララであった。

ララたんは、また家族と一緒に
仲良く暮らすのでした。
(美味しい缶詰も増えて、満足だにゃん)

おしまい

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