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新しい広告のアイデア!人気とんかつ店「まるかつ」の「メニュースポンサー」企画とは?


お店の収益はそのままに、ある特定の商品が通常の6~7倍売れるキャンペーン企画があります。

無料食堂や災害時の被災地応援企画、背中の貼り紙でのえびフライのアピールなど、ユニークな仕掛けでお客様を楽しませている奈良の人情派とんかつ店「まるかつ」。

そんなまるかつさんが、新しい広告枠を提供しはじめました。飲食店だけではなく、他ジャンルの小売店にも応用できる広告枠だと思います。

※金子店長は飲食店の皆さんにどんどん取り入れてもらってもまったく気にしない、ということですので、飲食店や小売店の皆さんは参考にしてください

その広告枠とは「メニュースポンサー」企画です!

今までに開催されたのは「コロッケスポンサー」「あじフライスポンサー」「ちょっとカレースポンサー」です。

たとえば「コロッケスポンサー」の期間中は、通常240円で提供されている「まるかつコロッケ」やその他の季節限定コロッケが半額の120円になります。。

値引き分(差額)相当をスポンサーが「協賛金」という形で負担します。

期間中はスポンサー企業名などを店内2カ所にポスターとして掲示するほか、12個あるテーブルに設置されたメニューにも掲載されます。

実際に掲示されたポスターがこちらです。

掲載されるアピール文や会社名などが控えめなのは、あくまでも主役は料理であり、お客様が目障りになるほどのアピールはしたくない、という店長の思いと、それに理解を示すスポンサー企業の配慮だそうです。

その分、スポンサー企業さんが「なぜ協賛しようと思ったのか?」などの経緯をSNSを通じてお客様に伝えるなど、納得度が高くなるようなストーリー性を持たせています。

その期間中、そのメニューの売上はいつもの6~7倍になるそうです。

この「メニュースポンサー」企画が誕生した背景などはこちら

売りたいメニューがある飲食店さんをはじめとする小売店さんにとっては、検討する価値がある企画だと思います。

★飲食店以外での活用方法を考えてみました★

<活用アイデア1>
お花屋さんで花言葉が企業イメージに合う特定の花を半額にする「花言葉スポンサー」

<活用アイデア2>
金融機関で振り込み手数料を割り引く「手数料スポンサー」

<活用アイデア3>
スポンサーが書籍代の一部を負担、という形にすれば本や雑誌自体を値引きして販売するのも「再販制度」に抵触しないのでは?

まるかつさんにヒアリングした結果をもとに、お店のメリットをまとめるとこのようになります。


「メニュースポンサー」のメリット(お店の立場で)

1.メニューに関心を持って試してもらえる
(それをきっかけに期間外のその注文数が増える)
2.お得感、物珍しさ、話題性などから来店者が増える
3.顧客単価が通常よりも上がる
4.スポンサー自体がお店を宣伝してくれる
5.SNSで話題にしてもらいやすい
6.イベントの特別な準備がほとんどいらない

まるかつさんでは、コロッケの場合、通常よりも売上は6~7倍になるそうです。

また、スポンサー企業にもイメージアップの効果以外に、実際にSNSで話題になったり、来店につながるするケースが出ているそうです。

デメリットも想像してみました。

「メニュースポンサー」のデメリット

1.広告を目障りに思うお客様がいる
2.同業他社の常連客がお店に来なくなる
3.通常価格で食べたい人が食べられない

(知らない人にごちそうしているみたいでイヤ)
4.万が一、スポンサーに不祥事があれば、お店や商品のイメージダウンになる

ちなみに、まるかつさんが過去4回ほど実施した限りでは、今のところ、このようなデメリットがあったようには思えないとのことでした。

お客様からの実際の反響

まるかつ店内の「お客様アンケート」やツイッターからの反響を紹介します。

・「地域の会社同士が仲良くつながっていることがわかり、いい会社に囲まれていると安心できる」
・「きっかけでおトクに新しいメニューを食べられるのでうれしい」
・「ダンナを説得する口実になります」

※金子店長は飲食店の皆さんにどんどん取り入れてもらってもまったく気にしない、ということですので、飲食店や小売店の皆さんは参考にしてください

まるかつさんについてはこちらのnoteもお読みください!


フォーチュンファクトリー株式会社 代表取締役。新潟出身。東京在住、20才。「CAMPFIRE AWARD 2017【特別賞】灯火賞」受賞。「フォーチュンボックス」や自社ブランド「五感プレミアム」シリーズを販売中。