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またもや…今度は強盗にあう…。

久々の更新になってしまった理由があります…。アプリだとアップしやすいねぇ…。それはなんでか…っていうとね…。

Adiós...my Mac Book Air...

あまりにも情けない出来事だったので、書こうかどうかすごく迷ったんだけど、自分の経験を共有するのが自分の使命と思っているので、書くことにします…

えぇ…、MacBook Air …盗られました…

今度はiPhoneやNokiaが盗まれた時とは違って、簡単に言えば…強盗に遭遇…。

しかも強盗とやり合う…という…事態に発展。

人間の条件反射ってコワイ…

事の成り行きをしっかり説明しますので…どうかみなさまのお役に立てると幸いです。

9月も最後、その日はスペイン語のクラスのテスト。
クラスが終わったら、気分転換に旅にでも出ようと飛行機のチケットを手配しようとMacBook Airを持って外に出ました。

なぜ、普段あまり持ち歩かないMacBook Airを持ち出したか…その日はなぜか、滅多にない「停電」があり、家でネットが使えない状態。テストが終わったら、いつもWi-Fiを使うカフェに行こうと考えたのでした。

テストが終わって、18時。
Bogotáは一応北半球に位置するので、ちょこっと日が暮れるのが早くなり、18時にはわりと暗くなる状況でした。めずらしくテストに集中できず、時間をフルフル使って筆記テストをしたもので、ものすごい疲労感。あぁ、はやくカプチーノにありつきたい…

いつものカフェに向かっているところ、なんとなーく近道をしてみたくなり、いつもと違う道を歩くことに。そこにいままで入ったことのないカフェが。オープンカフェで、雑貨なんかも売っていて、ちょっといいかも!お店の人にWi-Fiの有無を問うと、あるよ!とのことだったので、住宅街の一角にあるオープンカフェで旅の計画を立てようと決めました。

このカフェ、大手チェーンが運営するカフェではなく、個人経営のカフェ。
当然セキュリティーのためのガードマンなどいるはずのないカフェ。
しかも、席は外のみ。通りに面して、高さの低い柵で囲まれているのみ…。
普通だったら「危ない」という考えが働く構造…。

しかーーーーーーーし。

テストが終了後の疲れた頭と開放感、ちょっと新しいカフェだったからテンションがあがり、浮かれていた私には、すっかり「妖怪アンテナ」ならぬ、「危険察知アンテナ」は機能せず、よりによって、路上に面した席に着席し、MacBook Airをひらく…。

出されたカプチーノは泡がモコモコの可愛らしいものだったので、さらにテンションが上がり、いつものようにスマホで写真を撮り…そして旅の予定を立てるべく、航空券の手配をしようと「Cuzco…」と入力したところ…

塀の外から、若い男子2人が声をかけてきた。
わからなかったので「ん?」と聞き返したところ、突然、MacBook Airを掴む!!!

ちょ!!!!!ちょっとまってよ!

とっさに持っていかれそうになったMacBook Airをガバッと奪い直して、絶対に渡すもんか!と胸元に抱える。…ところが、相手は男子2人。MacBook Airをグイグイ引っ張り、ついでに私のこともグイグイ引っ張り、ついに…意味わからない、気がついたらカフェの柵を越えて、路上に頭から落っこちてた。頭を道路に打った瞬間、一瞬MacBook Airを持っていた両腕が緩んだのか、その間にヤツらはMacBook Airを引っこ抜き、ダーーーーーっと走って逃げて行ってしまった。

…。

…。

…。

持っていかれた瞬間、何が何だかわからなくなって、思わずわけのわからないことを叫んだと思う。

そしてその後、号泣。

MacBook Airを盗まれたことよりも、9月はいろいろなことがありすぎて、もういっぱいっぱい。
その前の週にも、バスから落ちたりしてたし、なんだかイヤなことが一気に起こった。

路上にペタリと座り込み、ワンワン泣いていると、お店にいたお客さんや、帰り道にちょうど遭遇してしまったサラリーマンのおじさんたちや、お店のオーナーが駆けつけて、頭をさすってくれたり、路上に落ちた時にできた擦り傷の血を抑えるようにティッシュをくれたり、みんなで私のことを立ち上がらせて、お店の中の椅子に座らせてくれた。

自分がいた席を見ると、とりあえずカバンは無事だった。
でも、かわいいカプチーノが入っていた、まるっこくて可愛らしいカップは落ちて粉々になっていたし、それどころかテーブルも逆さまになってた。

それをみて、あの男子…よく私みたいな重量を路上に引きずり出したなぁ…と、泣きながら関心した…。

お客さんや、近くの店の女の子や、サラリーマン、お店の人、外国人だと知った私に、一生懸命英語とか韓国語(いま思えば、彼女かなり流暢だったな…)で大丈夫か、痛くないか、病院に行くか?誰か迎えに来てくれる家族や友達はいるか?と、質問責め。私といえば、片言のスペイン語と英語と泣きすぎてむせてる状態でもう本当に恥ずかしい状態…汗。

とりあえず、家は近かったけど、一人で帰れる気がしなかったので、同居人の電話番号を教えて、連絡してもらった。

その頃、5人でシェアしている我が家では、なぜかたまたま…私以外全員が家に居るという状況。
突然のそんな電話にみんな驚いて、無駄な心配をかけてしまった。

しばらくして、同居人のゆうこりん(日本人)が迎えに来てくれた。

その時の、彼女の第一声…

「まぁまぁ、命があってよかった。無事でよかった。」

そしてふと我にかえる…。

な…なんで私、あの時、強盗2人に抵抗したんだろう…怖!!!!

強盗ともみ合いになったという話を聞いて彼女は、

「なに抵抗してるの…まずは黙って差し出さないと。モノはまた買えるんだから!命は買えないんだよ!」

…と。

それを言われてから、本当に怖くなった。

たしか今年の初めに南米で強盗にあって殺されてしまった新婚夫婦がいたと思うけど、そのニュースを思い出した。そのニュースを呼んで私は、不謹慎だけど

「バカだなぁ…。お金なんてあげてしまえばよかったのに…」

…って思ったのだった。

だけど私は、全くこの人たちと同じ。抵抗をしていた。

『条件反射』ってコワイ…

完全に反応してしまったのだ。

彼らがナイフを出さずによかった…
ナイフを出されて、顔とか切りつけられなくてよかった、刺されなくてよかった…
銃を持ってなくて良かった…撃たれなくてよかった…

生きててよかった…

いろいろあったけど、本当に今ココで自分の命があってよかった…。

今回で盗難は2回目。

コロンビアに来てからiPhone・Nokia・MacBook Airとやられてしまった。そしてこのことを聞いたコロンビア人は一様に悲しむ。私が「自分の責任だ」というと、「違う!あなたの責任じゃない。この国なのよ。この国のせいなのよ!あなたは決して悪くない!」という。
でも実際、自分が気をつけていれば、防げた…かもしれない。

言いたいのは、

決してコロンビアだから、
南米だから…やられて当たり前

…ではない。

正直、どこの国でも同じ。去年クリスマスのベルリンでも強盗未遂にあったことを思い出したし、バルセロナだって危なかったロンドンのホステルでだって、モノがなくなったりはした。いまや日本でだってあり得ることだ。

それと、未遂も含めて共通しているのは、すべて自分の『魔が差した時』にこういうことは起こる。ちょっと気を抜いた瞬間を、彼らは見逃してない。プロだから。彼らにはきっとそういうアンテナがついてる。もしくは、気を抜いた人のオーラが読み取れるんだ…。たぶん。

条件反射に関しては、自分でも驚いたほど。

とにかく襲われたら、何も言わずに『差し出すこと』

…を叩き込んでください。本当に。

いくら高価なものであっても、たくさんの金額でも、

命に変わるものはないんです。

もう本当に黙って献上してください。私も、頭に叩き込んでいます。

そしてもう一つ。
強盗にあっている時、周りに人がいて、実際見ていたわけですが…当たり前だけど、彼らは一切その時は、助けません。マンガとかドラマなら、そこでスーパーヒーローが登場したり、果敢に助けてくれる人間がいたりするけど、実際はそんなことありません。

だって彼らは、私たち以上によく知っているわけですから。
『強盗に抵抗することがどれだけ危険なことか』ってことを。

見てないで助けてよ!じゃ、ありません。当たり前です。
コトが終わった後に、駆けつけてくれるだけでもすごいと思います。

…ね。本当に。命って。タイセツ。

話を戻すと、その日は、どうやら頭を打った後に左肩・左腕を捻挫したようだった。でも一週間で治った。大きな痣も出来てたけど、いまはすっかりきれいに消えてくれた。

だけど、襲われたときのあの強盗の血走った目は絶対に忘れないし、正直トラウマ。
暗くなってからの帰り道もやっと最近ちょこっと大丈夫になったけど、一ヶ月くらい帰り道ドキドキして仕方なかった。コトが起こったカフェにもお礼に行こうと思ったけど、怖くて足が向かない。

同居人は「それくらい怖いと思える方が逆に、よかったんじゃない?」という。

でも…

起こらないことに越したことはない…。


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