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「服で"ファッション"しなくてもいい」時代に、「服で"ファッション"したい」と思わせるブランドでありたい

もう「 服 = ファッション 」ではないと思う。まるでSNSはストリート。自分の個性をかつてのストリートファッションのようにインターネット上で表現できる。きっとみんな心当たりがあると思う。絵が描ける人、歌が唄える人、喋りが上手い人、動画の編集ができる人、これまではある程度、誰かに見てもらうためには時間がかかった自分の特技を簡単に自分の知らない、でも自分と近しい価値観を持つ人に知ってもらうことができる。(良くも悪くもではある)

SNSだけじゃない。ソーシャルゲームに課金をすれば、それがステータスとなり強さを誇示できるし、男女のマッチングアプリではどんな音楽を聴いているか、どんな映画が好きかで出会いを選べるらしい。

その一つ一つが「ファッション」なのかもしれない。高い服を頑張って買ったり、自分を服で表現しなくてもいろんな手段がある。「私はここにいるよ」と叫ぶことができる。誰かと繋がれる。自分に自信が持てる。

さらに「お洒落な服」は低価格が進みどんどん民主化されていった。品質をこだわらなければ3000円もあれば流行の服が買えてしまう。それに二次流通も盛んでレンタルもある、服を買うにしても選択肢はたくさんある。

そんな時代に、「新しい服」を作る。
いやそんな時代だからこそ「服でファッションをすること」を提案し続けたい。

新しい服に袖を通す時の高揚感。
例えばお財布的にも似合うかどうかという精神的にも「少し頑張って」選んだ1着。
身に纏うと背筋が少し伸びる。鏡を見ると知っている自分じゃない、知っている自分何だけど知らない自分が映る。「こんな自分もいいかも」と少し胸が高鳴る。

外に出ていつもの見慣れた街を歩く。布の弛みを感じる。肌に擦れる繊維が何だか心地よい。どうしてか、街の景色も違って見える。
街行く人たちにも挨拶したい気分になる。新しい服を着た、新しい自分を見せたい人にすぐに会いたい。

人の目を気にせずくるくると回って踊りたい。
日々の生活は色々とある。保険のこととか、家族のこととか、年金問題に芸能界。崖っぷちの時代かもしれないし、そこは戦場の真っ只中なのかもしれない。

それでも新しい服に身を包んだ自分は美しい。
自分から溢れ出る高揚感は、日常を揺らす。

日々は揺れる。それが「服でファッションをする」楽しさの一つ。
だからそんな「ファッション」を作りたい。


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foufouのマール コウサカ

「健康的な消費のために」という姿勢で服を作っています。https://www.instagram.com/foufou_ha_fukuyasan/

それでも、ファッションの魔法にかかりたい。

2017年、「誰がアパレルを殺すのか」というタイトルの書籍が話題になったように現在のアパレル業界は 「沈む船」と表現されるような現状。91年には15兆円あった市場規模は17年には9兆円まで減少。 様々な原因はありますが、根底にあるのは 「服なんかより面白いことが増えた」 ...
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