見出し画像

まどろむ夢の儚さよ

疲れたな。
そんな一言を、口にできたらどれだけ楽だろう。

在宅ワークとは、家にいながらにして仕事ができる仕組みだ。
ライターであったり、イラストレーターであったり、プログラマーであったり、職種や分野もさまざまある。

「隙間時間を活用する」
「お小遣い稼ぎの副業」
そんな位置づけでもある。
誰でもできるし、いつでもできる。

形式上はそういうものだ。
しかし、実際に在宅ワークで一定の収入を得ようと思うのはなかなかに困難だ。

主婦業の合間を縫って
家族が寝静まってから

できないことではない。
やればいい、つまりはそういうことなのだけれど。

「やらなくちゃ」と、頭ではそう叫んでいるのに体がついてきてくれないということもある。
逆もある。

心と体のパワーが残されていないと、仕事という仕事にはならない。
遊びではないのだ。

時間を切り売りして、お金に換える。
しかも、それは時給ではなく成果報酬。
やらなければ何の評価も得られない。

やる・やれ・やろう
言葉だけが虚しく頭の中を通過するときもある。

豊かさとは、なんなのか。
隙間時間マネタイズとは、豊かさを運んでくれるのか。
隙間時間を小遣い稼ぎにコミットすることが、豊かさと言えるのか
隙間時間とは、不要なものなのか。

コーヒー片手にソファでくつろぐ時間
子どもたちと談笑しながら、一日を振り返る時間
ぼんやりと物思いにふける時間

たまに愛おしくなる、失われた時間達。
たまにわからなくなる。

私をコントロールしているのは、誰なのか。
私を突き動かしているものは、なんなのか。
隙間時間をお金に換えたら、何が残るのだろうか。

きっと、今は答えなどない。
これも通過点なら。
泥のように疲れて眠る。
まどろみの中で見る夢うつつ。

まどろむ夢の儚さよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?