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『four seven nine』の刻印、「SV999」が意味するもの

「シルバー(銀)ジュエリー」と呼ばれているものの多くは、純銀に他の金属を混ぜ合わせている「SV(SILVER)925」という銀合金で作られていることが一般的なのはご存じですか?

もし今、『four seven nine』以外のシルバージュエリーを身につけているのなら、手に取って刻まれた文字を読んでみてください。
「SILVER」「SV925」「Ag925」「925」
これらの刻印を目にする方が多いと思います。

世の中に出回っているシルバージュエリーの多くは、なぜ「SV925」を使い、またその刻印は何を意味するのでしょうか。
今回のコラムでは、銀素材の魅力を知っていただくために、銀の種類や特徴についてお話します。

SV(SILVER、Ag)に続く数字は、銀の「純度」を表す
銀の純度は、パーミル(‰)という1000分率で表されます。
純度が最も高いものは999‰*であり、「SV(Ag)999」や「SILVER999」と表記されます。純度を表す数字は銀の品位を示し、数字の前にある「SILVER」や「SV」といった表記は、銀の純度が925‰以上のものだけが使うことができます。

例えば、「SV925」を100分率でいうと、銀の含有率が92.5%、残りの7.5%は他の金属が混ざっていることを意味します。

因みに、純銀に「銅」のみを7.5%割り合わせた「SV925」は、「スターリングシルバー(Sterling Silver)」と呼ばれます。
銀の種類としては一番知られているため、聞いたことがある方も多いかもしれませんね。

他に、主だった銀の種類には以下のようなものがあります。

「SV958/ブルタニアシルバー」…純銀95.84%+その他の金属4.16%
「SV950/銀5分落ち」…純銀95%+その他の金属5%
「SV900/コインシルバー」…純銀90%+その他の金属10%

純銀に混ぜ合わせる金属の割合によって、種類分けされています。

*平成24年4月以降、国際標準規格(ISO9202)及び日本工業規格(JIS H6309)に準じた新しい品位表示となり、純金属は「1000」ではなく「999」と表示されることになりました(造幣局ホームページより)。

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シルバージュエリーの多くは、銀に割り金を使った「SV925」
銀に混ぜ合わせる金属のことを、「割り金(わりがね)」と呼びます。

銀の割り金として使われる金属は「銅」が多く、他には「ニッケル」や「パラジウム」などが使用されます。割り金の種類によって、色味や輝きも変わってきます。
混じり物がない銀本来の色は、皆さんが想像するシルバーの色よりも明るく、白に近い色味です。銀を「白金(しろがね)」と呼ぶ由来は、そこからきているとされています。

なぜ割り金をするのかというと、銀は純度が高いままでは柔らかく、扱いが難しいためです。純銀に他の金属を混ぜ合わせることによって、硬度を上げて加工をしやすくしているのです。

同じサイズや形を大量生産しやすい「鋳造*」といった加工方法があり、ジュエリーブランドの多くがこの方法を採択しています。
「SV925」が広く一般的にジュエリーに使用されているのは、この加工に適した硬度と銀の輝きを維持することができるからです。

*鋳造(ちゅうぞう)…金属を熱でとかし鋳型(いがた)に流し込んで器物を作る加工方法。

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『four seven nine』が使用するのは、純銀「SV999」
一方『four seven nine』のジュエリーで使用している全ての銀素材は、一切混じり物がない、「純銀」です。
もちろん、ジュエリーの刻印は「SV999」、純銀である証を入れています。

混じり物がない純銀は、他の金属に比べて肌に優しく、「アレルギーが起きにくい」と言われています。
シルバージュエリーをつけると、「かゆくなる」といったような症状が出る方は、もしかしたら純銀へ混ぜ合わせた他の金属(割り金)に反応しているのかもしれませんね。

「お肌が弱い方にも、安心してジュエリーを楽しんでもらいたい」。
それが、ジュエリーの作り手としての願いであり、純銀を使う理由のひとつです。

肌が弱いがためにジュエリーを諦めている方には一度、純銀を試していただきたいです。
選ぶときの高揚感や、まとう時のわくわくした気持ちをぜひ感じてほしい。
『four seven nine』は、ジュエリーを楽しみたい、すべての方に寄りそえる存在でありたいと願っています。


次回は、『four seven nine』が割り金を使わずに、純銀をどのように加工して、日常使いのジュエリーにしているのかをお話したいと思います。

第1回目となった前回の記事も、合わせてぜひご覧ください。



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