非営利組織はコミュニティ、無給のボランティアをマネジメントすることの重要性

非営利組織にもいくつか種類があると思う。
無償のボランティアは殆どおらず、有償スタッフで運営を行うところ、逆に有償スタッフは殆どおらず、全員がボランティアの組織。

運営する上で、殆どがボランティアの組織のマネジメントは難しいだろうなと思う。お金をもらっているという縛りはなく、みんな「自分の意思」で常に集まる必要があるから。

自分のやりたいことにどちらのスタイルが向いているか分からないから、ドラッカーで勉強しようと思います。

ドラッカー『非営利組織の経営』より

アメリカにおいて、非営利組織は自己実現のためのコミュニティとして役割を果たしている。

営利を目的に顧客にサービスを提供することが存在価値である企業セクター、国をコントロール、意図した政策を機能させることが存在価値である政府セクター、そして第3の領域として、人々のあり方を支え、人を変革することが存在意義である、社会的セクターがあり、非営利組織は、この社会的セクターに属する。

有償スタッフだけで組織を運営していたならば、今のアメリカの非営利組織の発達はなかった。
ボランティアスタッフによるマネジメント、組織運営が非営利組織の拡大、成長に寄与している。

非営利組織は、活動資金を提供してくれる寄付者に頼っているだけでは成長できない。
彼・彼女らに参画者として活動してもらい、彼・彼女らをマネジメントする。
これこそが、非営利組織に求められるものである。

お金をもらって働く企業人とお金を貰わずに働く非営利組織のスタッフとのマネジメントにはそれぞれ違いがあり、一概に企業セクターのマネジメント手法を取り入れ、効果を上げられるとは言えない。

無償で活動するスタッフが集まるコミュニティだからこそ、ミッション・バリューの浸透が重要である。

自己実現のためにスタッフが集まるコミュニティだからこそ、自己開発の仕組みが必要である。

営利を目的にしない組織だからこそ、戦略的なマーケティングが企業セクター以上に重要な役割を果たし、資金調達が欠かせない。

非営利組織だから、お金を稼いではいけないというのは、誤りである。
自己の資金で事業を拡大して行く、継続的な企業事業運営を行い、長期的に社会課題の解決に寄与するために、お金を稼ぐことは必須である。

その「稼ぎ」の目的が株主への配当ではなく、事業の目的がに利益の最大化」ではない事が企業セクターに属する組織との決定的な違いである。

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