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新年の日経新聞でわかること(2023年末~2024年始)

まずは、2023年の振り返り

 2023年12月29日の日経平均株価は3万3464円と、年末値としては1989年以来の高さで1年を終えました。米国景気の影響も多分にありますが、日本企業の変革への期待だとも言われています。

 年末年始には、日経平均以外にも、たくさんの”2023年を振り返る”記事が掲載されています。

特集記事「転換2023」

  1. 日銀、異次元緩和を修正 / 近づく「金利のある世界」

  2. 岸田政権、支持率が急落 / 減税不発、裏金疑惑も噴出

  3. 戦火に揺れる「極なき世界」 / 米、3正面対応が重荷に

  4. 賃上げ30年ぶり高水準 / 物価高に迫られ企業動く

  5. そごう・西武売却巡りスト / ブランドに傷 教訓残す

  6. 生成AI、爆発的進化 / 人知への脅威か 各国規制

  7. 芸能界・企業…続く不祥事 / 内輪の論理で統治不全に

  8. 大谷・藤井、さらなる高みへ / キング・八冠 無双の強さ

 政治・社会・暮らし・国際などあらゆる角度から日本の景気・経済への影響を考えることのできる特集記事です。あとからじっくり読むのも良いでしょう。(2023年12月31日(日)掲載)

2023年の株式市場

 各銘柄の年間高低や、新規上場銘柄、商法変更、権利落ちについて、2023年12月30日(土)の紙面で確認できます。

 もっと全体の動きを知るには、2024年1月10日(水)掲載の「証券関連指標」がオススメです。東証の各市場の指標や取引状況について、オプション取引や信用取引を含めて確認できます。また欧米やアジアの市場についても知ることができます。

 また、2024年1月11日(木)に掲載の「年間投資部門別売買代金差額」では、企業や個人、海外投資家など、部門別(属性ごと)にどれだけの金額が動いたか、過去10年分のデータが分かります。東京市場がいかに多くの海外マネーの影響を受けているのか、分かります。

2023年の商品市場

 2023年は物価高が顕著だった日本経済ですが、根本原因がわかるのが商品市場です。

 商品市場はあらゆるコストの源流です。記事では”上昇率が高かったもの”、そして意外と知られていない”下落率が高かったもの”の上位10品目が「主要100品目騰落率ランキング」として2023年12月29日(金)に掲載されています。(なお、これらの商品の1週間ごとの動きは、毎週土曜日の朝刊で知ることができます。)

 また、商品先物取引の年間データも2024年1月14日(日)に掲載があります。今後の価格動向、半年さきまでの予測に役立ちそうな情報が先物取引です。

 新年にはその年がどんなことになるか、将来ばかりが気になるところですが、このように前年の結果を振り返ることも大切で、重要な将来予測のテクニックにもなります。ぜひ、ご参考に。

2024年はどうなる?こう変わる!

年明けの日経新聞は「今年を予想する」特別な紙面や注目の特集記事が盛り込まれます。投資活動・日常生活・人生設計に役立つ記事ですから、時間をかけて読んでおきましょう。

 ことし2024年がどのような年になるのか、どのような変化があるのか、専門家や大企業のトップの考えを聞くことからはじめましょう。

年間企画

 日本経済新聞の1面には特集記事が掲載されます。“2024年を映す鏡”として設定されたテーマは「昭和99年 ニッポン反転」。1月1日より連載が始まりました。

2024年、日本は停滞から抜け出す好機にある。物価と賃金が上がれば、凝り固まった社会は動き出す。日本を世界第2位の経済大国に成長させた昭和のシステムは、99年目となると時代に合わなくなった。日本を「古き良き」から解き放ち、作り変える。経済の若返りに向け反転する。

日本経済新聞 2024年1月1日 朝刊1面

 数えて99年目の昭和。もう何十年も経済が停滞し、相対的に日本製品、日本円が安くなっています。賃金の伸び悩み、名目GDPも世界4位となり、さらに沈下するのも目前といった状況です。

 かつての経済大国は、すでに過去の話。いよいよ新しい日本、心も体も知恵も、若返りが必要に差し迫っていることは言うまでもありません。

 昭和は何が良くて、何が今とは異なるのか、正確に理解したうえで、今年をどう好転させるのか注目が集まる記事です。

年間予定

 今年、日本や世界で行われるあらゆるイベントを確認できます。金融・経済関連のイベントだけではなく、あらゆる出来事を「景気・経済」の視点から確認すると良いでしょう。

  • 中央銀行の会議日程

  • GDP(速報値)の発表日

  • G7サミット(6月)

は必ず確認するとして、ほかにも今年はパリオリンピック・パラリンピックの開催(8月)は、各国首脳の選挙などにも注目です。さらに、いわゆる2024年問題(時間外労働に上限を設ける働き方改革関連法を物流業や建設業、医師にも適用)は今年を代表する変革と言えます。

 年間予定は、1月1日の紙面で確認できます。

2024年のアジアを読む

 とかく、日本やアメリカ、EUなどの地域の金融・経済情報を集めがちですが、アジアの情報が大切なことはご存じの通りです。

 1月8日の紙面では、2024年、政治を中心としたアジア各国でのイベントを一覧で確認することができます。中国経済の減速や、地政学リスクに対する不透明感など、気になるテーマが満載です。

経営者が占う株価、景気

 日本を代表する企業のトップが、2024年の株式市場、為替市場、日本全体をどのように予測・想定しているのかが分かります。これらの予測・想定のもとに各社は事業計画を立て、”想定外”のことが起きたときの対処方法まで考えているのか、手腕が問われます。

 このページは、大切に取っておいて、年末に結果を確認しておくことも大切な作業です。経営者が占う株価、景気は1月1日の紙面で確認できます。

トップ人事注目は

 企業活動を取り巻く環境が不透明感を増すなか、経営者の先見性が試されています。業界ごとに”トップは継続するのか”、”変更するのか”、”いつ”、”どのような人がトップに就任するのか”を知れば、企業戦略を知ることにもつながります。

 同じ業界であっても異なる展開を確認できれば、投資の際の大きなヒントになるかもしれません。

 「トップ人事2024注目は」は1月4日の紙面で確認できます。

法律・ルールこう変わる

 年間予定に記載のあった重要事項のほかにも、多くの法律やルールが変更になります。1月8日の紙面では、企業であっても個人であっても守るべき法律や、生活レベルで変化するルールなど、知っておきたいことを確認することができます。

その他

 新年の紙面にはほかにも様々な特集が組まれています。

  • 日経主な事業(1月3日)※日経BP、Quick、テレ東の情報もあります。

  • 電子版特集(1月3日)※曜日ごとの特集記事がわかります。

おわりに

 ことし2024年がどのような年になるのか、企業人として、投資家として、個人として、注目すべき記事が満載なので、年末年始の紙面を確認しておくことは、とても大切なことです。ご参考に。


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