見出し画像

新NISA社会保険料徴収!?

先日、新NISAに社会保険料を徴収される。
と衝撃的なネットニュースを目にしたので、驚いて中身を確認しました。

すると、
『卑怯』
『あれだけ投資をしろ。と資金を集めたところに増税』
『日本はホントに終わる』
など、
内容が記載されていました。


なので、僕なりに色々調べてみました所、
全く事実とは違う事が分かりました。

結論から言うと
実質『事実無根』『心配無用』です。


よって、社会保険料増額もましてや増税も今の所ありません!!!


『何がどう事実無根やねん!』
と思われた方もいるかも知れませんので、なるべく簡単に解説します。


まず、今回目を付けられたのは『特定口座(確定申告なし)』で取り引きしている金融商品のみです。
よって、新NISAは対象外です。


なので、新NISAのみで運用している方は安心して下さい。
全く影響ありません。(今の所ですが。)


では、なんでこんな話題になっているのでしょうか?

それには、少し証券口座の種類について知っておく必要があります。

3分で理解できますので少しだけややこしい話ですが、お付き合い下さい。

まず、証券口座には
『特定口座(源泉徴収あり)』
『特定口座(源泉徴収なし)』
『一般口座』
の3種類から選ぶ事ができます。

詳細は省きますが、
『特定口座(源泉徴収あり)』→確定申告なし
『特定口座(源泉徴収なし)』『一般口座』→確定申告あり

の2種類に分かれている。
とだけ覚えておけばオッケーです。

で、
『特定口座(源泉徴収あり)』
ですが、これは運用益から勝手に税金を引いてくれる方式なので確定申告はいりません。と言う方式です。
税率は一律20.315%です。

この事を『源泉分離課税』と呼びます。
漢字だらけでややこしい様ですが、
『源泉(給与)』と
『分離(別)』に
『課税』します。
と言う意味で、だからいくら稼ごうが20.315%と一律な訳です。


一方
『特定口座(源泉徴収なし)』
『一般口座』
の2つは、両方ご自身で確定申告する必要があります。
こちらは、確定申告する際
ご自身の年収にプラスして計算する必要があります。


例えば、年収500万円、運用益が100万円の場合、
600万円に対して課税しますね。
と言った方式だと言う事です。
この事を『総合課税』と言います。

で、今回の改正案はこれとは別に『社会保険料(年金、健康保険)』が対象です。
社会保険料は、会社員の場合ざっくり15%です。

この15%は『年収』に対して掛かってきます。


お互いの社会保険料をまとめますと、

『特定口座(源泉徴収あり)』[源泉分離課税]
の場合、
500万円×社会保険料(15%) =75万円



『特定口座(源泉徴収なし)』[総合課税]
『一般口座』
の場合、
600万円(500万円+100万円)×社会保険料(15%)=90万円

となります。


つまり、総合課税にした場合だけ必然的に年収がアップするので、社会保険料がアップしてしまう。
と言う事になります。
例の場合だと15万円もの差が付いています。


なので、今回の改正案は
『『特定口座(源泉徴収あり)』だけ社会保険料免除されてるやん!不公平やから、こっちからも社会保険料徴収せなアカンな!』


となった訳です。

したがって、今回の改正案は
この不公平感を無くす為に
『特定口座(源泉徴収あり)』を選んだ人からも社会保険料を徴収する様に検討します。

と言った改正案ですので、新NISAは関係ありません。


なので、今回の件で打撃を受けるのは、
新NISAでは全然枠が足りない人が『特定口座(源泉徴収あり)』で稼ぎまくっている人。
などが考えられます。


でも、そもそも確定申告なしなのに、運用益をどうやって把握し社会保険料に反映されるのかは謎ですが。。。

2028年をメドに検討している様です。



最後に僕個人の考えですが、


『新NISAと言うとんでもないお宝をもらっているんだから、少しぐらいのマイナスは覚悟しなはれ。』
です。

新NISAは
我々は美味しすぎる制度ですが、
国からすれば、とてつもない税金を取りはぐれている訳です。


資産運用で資金を増やして欲しい国が身銭を切った対策で、これは使わないと損だと考えています。

今、国民は新NISAのおかげで順調に『金融商品』に資金が回り始めています。

この成功例には目を向けず、今回の不公平感を無くす対策を『検討』している。
との報道のみで、
『新NISA終わった』などと発言する人は、少し違うと感じてしまいます。
そもそも新NISAは関係ないですしね。

国は、税金を集めなければいけません。
その為、法の抜け穴や、取れる税金はくまなく探し徴収してくるのは当然です。

我々は、それに逆らう事はできません。

だったら、新NISAと言うお得な制度は使っておくに越した事はありません。

今後、新NISAに改悪が入る可能性もありますが、元々の新NISAのお得分以上に改悪される事はないと思います。


【FP中野ブログ】

FP中野の生活向上委員会
知っているだけで得をする、幸せのヒントが詰まった情報ページ
fp-nakano.com
【FP中野事務所 オフィシャルライン】
特典
・相談料割引き(不定期)
・Kindle本無料(僕の有料記事は、Kindle本です。LINE登録頂ければ、Kindle版が不定期で無料になります)
・節約などお役立ち情報
登録しておいて損はありません。ぜひ。
https://lin.ee/zkfpkVp







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?