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あって当たり前のものを0から作る試みをしています。まず初めの企画として、もっともポピュ…

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あって当たり前のものを0から作る試みをしています。まず初めの企画として、もっともポピュラーで当たり前な食事の一つ「ラーメン」を0から作ります。麺は小麦の種まきから始め、塩は瀬戸内で古墳時代の方法で藻塩を作り、包丁は越前打刃物の職人さんの下で作っています。

マガジン

  • FR0SCのこっち側 【FR0SC】

    • 107本

    “Inside FR0SC”。 FR0SCの中の人達が、活動の裏側や、考えていること、クリエイティブな活動を語ります。 (それぞれの記事は個人の見解であり団体を代表するものではありません)

  • 0からラーメン【FR0SC】

    FR0SCの「0からラーメン」のnoteマガジンです。 原材料から1杯のラーメンを作ります。 0からとは、土を作り、小麦を育て、鶏を飼い、塩を海水から作るところからはじまります。 目標は鶏塩ラーメンですが、寄り道もたくさんして様々なラーメン作りにも挑戦しています。

  • ほぼ週【FR0SC】

    ほぼ毎週?隔週?更新予定!FR0SCの1週間の出来事をまとめます。

  • 0からTシャツ【FR0SC】

    土作って、コットン収穫して、糸紡いでます。

  • 0からカルボナーラ【FR0SC】

    0からカルボナーラを作ります。小麦収穫や、狩猟したイノシシでグアンチャーレ、オリーブオイルを搾油、などなどします。

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  • 固定された記事

日常をていねいに描く。

こんにちは、FR0M SCRATCH(フロムスクラッチ)です。 FR0M SCRATCH が生まれてから約2年が経ち、さらにコロナ禍により活動の実質的な停止を余儀なくされる状況の中で、今までの経験や思考がゆっくりと澱のようにして積り、私たちがこれから目指すものが澄み切った結晶のように立ち現れてきました。 あくまで原点である0から作る中でなにかを見出していくことに変わりはありません。 その見出したものに対して私たちはどう向き合うのか、それを記したいと思います。 邂逅

    • ラーメンを食べて初めて涙した|完結編【0からラーメン】

      さて、ニワトリの下準備も終わったことなので、ついにラーメンの調理に入りたいと思う。 おそらく今までの記事を読む間に、数杯のカップラーメンが出来上がっただろうが、丁寧すぎる暮らしを心がける私たちは三記事目にしてようやく調理に入る。 はじめの記事で述べた通り、これから使う素材はすべて自らの手で集めてきたものだ。 もちろんラーメンのチャーシューやスープに使うニワトリも卵から孵し、さきほどしめたところだ。 そして元プロの料理人の指示に従い、訳も分からず集めておいたニワトリを飼

      • 【実話】0からラーメン#1 「鶏は飼い、小麦は育てるもの」

        「ニワトリ面白そうですね。畑、ありますよ。」 となりの席の男が突然話しかけてきた。 迷彩柄の短パンを履いた体格のいい男だ。 まさかこの男が大学生活を通して関わり続け、奇天烈な活動をともにする相手になるとはこの時思いもよらなかった。 --- うだるような暑さの中、ただの草の前に多くの若者が群がり、じっと中年男性の話を聞いている。 今日は生物学の実習の一環で、一日かけて植物園を回り、専門家の意見を聞きながら回る予定なのだ。 朝から園内の植物を入り口から順に片端から調

        • ラーメンを食べて初めて涙した|ありがとうニワトリ編【0からラーメン】

          さて、前編では素材集めの振り返りとラーメン調理の入り口として最重要素材のニワトリのと殺直前までを扱ったわけだが、ここからはその続きを記していこうと思う。 ここから先はニワトリの屠殺の一部始終を書いていく。 写真も含まれるため、苦手な方はこの先を読むかどうか自身で決めて欲しい。 先に言っておきたいのは、これはなにかの問題を提議したり、グロテスクさを見世物にしたようなものではないということだ。だからそういった類の期待には応えられないだろう。 ただ、卵から孵して育てた鶏をどこ

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        • ラーメンを食べて初めて涙した|完結編【0からラーメン】

        • 【実話】0からラーメン#1 「鶏は飼い、小麦は育てるもの」

        • ラーメンを食べて初めて涙した|ありがとうニワトリ編【0からラーメン】

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        記事

          ラーメンを食べて初めて涙した|事前準備編【0からラーメン】

          涙が出るほどうまいラーメンを食べたことがある人間は今までどれくらいいたのだろうか? きっと一生のうちにそんなラーメンを一度も口にせず死んでいく人が大多数だろう。 そんな中僕は思わず涙が出るほどおいしいラーメンを期せずして作ってしまった。 ちなみに涙もろくは決してない。 涙腺はサハラ砂漠のように乾ききっている。 ちなみにサハラは砂漠の意なので、和訳すると砂漠砂漠になる。 トリビアはさて置き、本題に入ろう。 先に言っておきたいのだが、これからその泣いてしまうほどおいしいラ

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          オリーブオイルを握力だけで絞ってみた

          どうも、FR0M SCRATCHのケイスケです。 みなさんオリーブオイルって知ってますか? も〇みちが天高くから降り注ぐ聖なる液体。そう、あれです。(ちなみにGoogleで「もこ〇ち」と入れたら、検索予測で真っ先に「もこみ〇 オリーブオイル」が出てきました) 参考画像 健康にいいと言われたり、さっぱりして色んな料理に馴染むことから普段から使っている方もいるかもしれません。 そんな当たり前のものを0から作っていくのが、私たちFR0M SCRATCHです。 というわけ

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          F0SC週報(12月第1回)

          どうも皆様初めまして、FR0M SCRATCHのYKです。 こちらの記事では毎週の活動状況や畑の状況、その他諸々について書いていきたいと思っております。 小麦の状況についてということでまずは先日植えた小麦の状況から。 ついに小麦が芽を出しました。やったね! 12月に入ってから一度草取りをしたのですが、どうやらこの時期だとノビル以外の雑草はさほど成長しないようです。 しかしこいつらはなかなか厄介でして、細長い単子葉植物ということが災いして小麦の芽生えとなかなか見分けがつか

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          丁度いいときに小豆島にいってみた

          みなさんこんにちは。FR0M SCRATCH(フロムスクラッチ)のじょじょです。 現在、FR0M SCRATCHでは0からカルボナーラを作っており、材料の一つであるオリーブオイルも自分達の手で作っていきます。 そこで今回はオリーブオイルの元となるオリーブを収穫しに、オリーブ発祥の地である小豆島へ向かいました。 (FR0M SCRATCHとは何か?をこちらの記事で紹介していますので、ぜひ見てみてくださいね。) どうやって小豆島へ?小豆島は瀬戸内海に浮かぶ島です。FR0M

          丁度いいときに小豆島にいってみた

          見られると喜んじゃう麹菌?全醤油の1%しかない木桶醤油「ヤマロク醤油」

          いきなりですが、木桶で作られる醤油の割合はどれくらいでしょう? そもそも木桶って?なんとなく字から想像つくけど、じゃあ他の醤油ってどう作ってるんだろう?と疑問符がどんどん増えていきます。 ひとまずそんな疑問は置いておいて、 驚くことに木桶で作られている醤油は全体の1%を切るのです。 私たちが普段使っているのは工場で作られた大量生産のものがほとんどなのです。もしかしたらまだ木桶で作られた本物の醤油を味わったことのない人がたくさんいるのかもしれませんね。 そんな貴重な木

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          オリーブオイルランド、小豆島でオリーブの 実り多い一生を辿る

          始めまして、FR0M SCRATCHのSHOJUと申します! 突然ですが、オリーブと聞いて何を想起しますか?ピザやパエリアの上に散りばめられているリング状のアレでしょうか?それともオリーブオイルでしょうか?何れにしても、脇役として日常の食卓に彩りを加えているのは確かですね。 しかし、このありふれた食材を吟味する機会は過去にありましたか?お恥ずかしい限りですが僕はなかったです…… そんでもって、私達はこの食材を深堀する衝動に駆られたのでした。 オリーブと言えば小豆島。そし

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          ビーチに落ちてる「アレ」で中華麺のもとを作る

          ※材料調達は去年の秋ごろやりました。自粛警察来ないでくだせぇ、頼んます……。 どぅ~もみっなさぁぁん、FR0M SCRATCHのFUKUOでぇ~す。 (FR0M SCRATCHって何?って人は下のリンクから読んでみてくださいねん、フフフ……。) 話を戻すとですね、私たちは鶏塩ラーメンを「0から」作るために畑で小麦を栽培したり、ニワトリを卵から孵して食べるサイズになるまで育てたり、さらには味付けのお塩まで広島の呉市まで作りに行った訳なんですよ。 でもですねぇ、最低限「ラ

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          卵から育てたニワトリがラーメンの具材になるまで③ 【0からラーメン】

          (※ニワトリの解体など刺激の強いシーンがありますので予めご留意ください。) 突然ですが、ペットと食用動物の違いって何でしょう? 「前者は犬猫で、後者は牛豚だ」 「どんな動物も動物であることに変わりないのだから分け隔てなく接するべき」 「食用はうまいけどペットはマズそうだから食わない」 色んな答えがあると思います。 しかし、世間一般では分けられがちな先述の概念2つが曖昧になる場面があるとするなら……。 「0から」ラーメンを作ることで、その瞬間に立ち会うことになるの

          卵から育てたニワトリがラーメンの具材になるまで③ 【0からラーメン】

          卵から育てたニワトリがラーメンの具材になるまで② 【0からラーメン】

          タリラリラーンのコニャニャチワでございます。 突然ですが、あなたは父親が青空の梅干しに祈るとき、トンボとカエルが結婚すると思いますか? また、自分自身で卵から孵したニワトリを食べるとき、どのような感情が湧き上がると思いますか? これらの問いに対する答えも求めつつ(?)、FR0M SCRATCH では小麦を畑で育てたり、器も自作しながら、最終的にラーメンを「0から」作ることを目指してきました。 (FR0M SCRATCHとは何か?をこちらの記事で紹介していますので、ぜひ

          卵から育てたニワトリがラーメンの具材になるまで② 【0からラーメン】

          卵から育てたニワトリがラーメンの具材になるまで① 【0からラーメン】

          ラーメンと言えば、出汁が命ですね。 醤油ラーメンにせよ、豚骨ラーメンにせよ、それぞれ麺の太さなど細やかな相違点はあれど一番の大きな違いは出汁にある、そう思いませんか? 「世界で一番ウマいラーメン屋を開こう!」 そんなロマンのある夢の為に日夜寸胴の前で汗水たらして究極のスープを追求し続ける……思わず感涙しそうなエピソードではないですか。 スープ作りにおいて出汁が重要なのは言うまでもありません。 要するに出汁は作り手の努力と情熱そのものです。 そんなことも知らずに「出

          卵から育てたニワトリがラーメンの具材になるまで① 【0からラーメン】

          麺作りのために小麦を育てた話 【0からラーメン】

          さて、ラーメンを作ろう そう思い立ってまずあなたは何をしますか? カップ麺に注ぐためのお湯を沸かすでしょうか? それとも時間のある休日のお昼なら、いつもよりちょっと手間をかけて生麺を用意して、お気に入りのラーメンスープを丼にあけるでしょうか? それとも…...麺の原料である小麦を育てるために畑を耕すでしょうか? FR0M SCRATCHのラーメン作りはここから始まります。 ラーメンと言えば麺。 麺と言えば小麦。 ラーメン調理のための小麦の栽培から製粉までを記そうと思います

          麺作りのために小麦を育てた話 【0からラーメン】

          夜通し運転して作りに行った包丁 【0からラーメン】

          みなさんは包丁がどのように作られているか、ご存知ですか? FR0M SCRATCHでは0からラーメンを作っており、麺を切るための包丁も自分たちで作ります。 そこで今回は包丁を入手するため、福井県の鍛治職人のもとで越前打ちと呼ばれる手法をもちいて作成することにしました。 (FR0M SCRATCHとは何か?をこちらの記事で紹介していますので、ぜひ見てみてくださいね。) そもそもどうやって福井県へ行くのか? FR0M SCRATCHの活動拠点である東京から福井県越前市ま

          夜通し運転して作りに行った包丁 【0からラーメン】