はじめまして、FR0M SCRATCH（フロムスクラッチ）です。
FR0M SCRATCHとは何か？この記事でおおまかに私たちについて知ってもらえればと思います。 

FROM SCRATCHの意味

FROM SCRATCHは英語で0からという意味になります。私たちはこの0からという言葉をキーワードとして活動しています。この0とFROMのつづりのOを掛けて、私たちの名前をFR0M SCRATCHとしています。

FR0M SCRATCHがしていること

私たちが現在（2019年7月）行っている活動は主に二つあり、一つが0からラーメン、もう一つが0からTシャツです。

0からというのは出来る限りすべての過程を自分たちの手で行っていくことを意味します。

例えば0からラーメンでは、麺は小麦の種まきから始め、器は陶芸家の下で作り、塩は瀬戸内海で古墳時代の方法で藻塩を作り、包丁は越前打刃物の職人さんの下で作っています。他にも昆布を利尻島まで採りに行ったり、お箸やメンマも材料の採取からしたりと出来る限り0からを目指しています。

「0からTシャツ」では畑の開墾から始め、綿花と藍を育てています。

0から作るきっかけ

そもそもこの企画を始めたのは、メンバーの一人である元ラーメン屋さんとの雑談からでした。

「0からラーメン作ったら面白いんじゃない？」

この冗談のようなアイディアを純粋に面白そうだ、やってみようと思いこの企画は始まりました。

当初、意味や目的は無く、ただ純粋な好奇心に突き動かされ始まったこの活動は形になるにつれ、ユニークで才能のある仲間が集まってきました。

今は元ラーメン屋さんをはじめ、デザイナー兼自称生物学者、プログラマー、動画制作者やその他にも仲間が集い、それぞれが持てるものを発揮しています。

このようにただ純粋な好奇心に基づいた活動は、多様な才能を持った人を巻き込みながら、確実に形になってきています。

そして意味や目的なんて無かったこの活動を進める中で、大切な価値を見つけていくことになりました。

0から作る中で見える価値

食事するとき、私たちが食べているものは全て土や海から出来ていることを意識するでしょうか？

料理するとき、包丁を鉄の棒から打つ人の姿を想像するでしょうか？

塩を味わうとき、古代の景色を思い浮かべたりするでしょうか？

おそらく多くの人はそのようなことはしないと思います。

今日、多くのモノがその過程を出来るだけ縮小し、最大の結果を求めることによって豊かな世界が成り立っています。

そのような過程など振り返らずとも十分な豊かさを受け取れる世界において、わざわざその過程に目を向けることに意味があるのでしょうか？

FR0M SCRATCHは、0から作り上げる中で、現在では見失われてしまいがちだけれども、私たちが生きている中で、なんとなく貧しいと感じる何かを満たしてくれる価値に出会いました。

一杯のラーメンから豊かさを受け取る

ラーメンにおいては、おいしさやレビューの星の数といった結果が私たちに価値を与えてくれます。

しかし一方、麺の小麦が太陽と大地の力を受けて育ったこと、その麺を切るための包丁を熟練の技術と全身全霊を持って作り上げる職人さんがいること、古代の製塩方法で作られた塩を味わうこと、それらを知り、感じることで、同じラーメンを食べる中でも大きな価値を私たちに与えてくれます。

それは自然との繋がりであったり、人との繋がりであったり、時間との繋がりであったり、大きな世界の一部であり、それらと繋がっているという、生きていく上で感じるとても純粋な豊かさなのかもしれません。

これは新しく生み出す価値では無く、すでにそこにあるものに改めて目をよく凝らしてみる事の中で見える価値なのだと思います。

とはいっても、結果を追い求め、明日に歩を進め続ける現代の忙しい人々にそのような余裕が無いのも事実でしょう。

FR0M SCRATCHでは、0から作る中で経験し、感じた、見失われやすいけれども、かけがえのない豊かさを少しでも多くの人に伝えられたらと思っています。

noteでは今までしてきた活動を少しずつまとめて発信していく予定です。どうぞお楽しみに。

おまけ１

私達自身も日常の中に隠れた価値の形を探している最中ですが、おぼろげに、しかし確かに、その輪郭を教えてくれるように感じた言葉があったので共有させて頂きます。

ぼくたちが毎日を生きている同じ瞬間、もうひとつの時間が、確実に、ゆったりと流れている。
日々の暮らしの中で、心の片隅にそのことを意識できるかどうか、それは、天と地の差ほど大きい。

星野道夫「旅をする木」より

おまけ２

FR0M SCRATCHのマスコットキャラクターの「スクラッチ君」です。また他の場所でご紹介できればと思います。