ちゅんちゅん話210622…国内でディーラーは育ちません

Shuffle Up & Deal, れぐです。ポーカーの話です。
ただの愚痴でありポーカー界への指摘苦言でございます。無料。

結論としては、トーナメント開催のみのハウスでディーラーは育たないです。根本的な理由としてはディーラーが育つ動機がないためです。

皆様御存知の通り、日本には刑法185条(賭博罪)と刑法186条(常習賭博罪・賭博開帳図利罪)があります。賭博を開帳または博徒を結合し利益を図ることは法律で禁止されておりますので、キャッシュゲームを開くことはリングゲーム、トーナメント共に不可能です。

トーナメントという形式は原理的に、ディーラーのスキルに関係なくエントリー数・リバイアドオン数によって収益が決定されます。序盤にハンド数を多くこなすことでオールインを発生しやすくし、リバイやリエントリーを誘発することはできなくもありませんが微々たるものです。したがって、ディーラーにとってスキルを向上させハンド数を多くこなす動機にはなりえません。

アミューズリングも同様に、ハンド数を多くこなしたところでレーキに金銭的価値はありませんので、やはりハウスから見てレーキ収入はぶっちゃけどうでもいいです。貸出・引出料金が主な収益源であり、預かり残高が多少減ったところで店の収支には大きな影響はありません。

トーナメントやアミューズリングのみの開催では、ハウスから見てスキルのあるディーラーに待遇で報いる動機が発生しないということになります。ディーラーから見て、ハウスから報われないのであれば自己のスキルを向上させる動機は無くなります。重用してもらえるとか、やりがいだとか、そういうのは報酬に含まれません。むしろそれを謳うようになったらブラック企業ですね。労働者に報いる方法は賃金のみです。

一方、キャッシュリングはディーラーのスキルがハウスの収益に直結します。ディーラーが回収するレーキだけが収益源なので、ハンド数を多くこなし、レーキの取り忘れや取り過ぎが少ないディーラーの方が収益性が高くなります。そのような場ではディーラーごとのスキルによってハウスからの扱いも大きく変わりますし、良い扱いをしてもらえるならばとディーラーにとっても自己研鑽を重ねる動機になります。

キャッシュリングこそがディーラーを育てるのですが、生憎刑法186条の存在がそれを禁じています。
つまり、日本で良いポーカーディーラーを育てようと思うのならば、多くの出費が必須となるわけです。ところで賭博で儲けることはできないので、そんなお金もどこにもないわけです。

そもそも、3000円のトーナメントでプライズなんか出してるからディーラー育成に向ける原資がなくなるのです。
3000円で数時間遊んでいる時点でプライズなど出してもらえると思っている方がおかしいです。
スタッフの人件費や育成費を考慮すると、エントリー1万円で今の3000円トナメのプライズくらいが相当と思います。
そんなハウス、どこにもありませんよね。いや、最近できたのか。エントリー3000円-6000円でプライズ無しのお店。ディーラーが育つといいですね。

まともなディーラーが欲しいと常々思っているでありましょうお店の方々、プレイヤーの方々、「先ず隗より始めよ」です。今いる高スキルのディーラーさん達に十分報いてあげてください。

One seat open!

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