2023.4.20 TOOBOE TOUR 2023 "美味しい血液"(※目次にセトリ有り)


はじめに

 短歌と俳句を置いておくためのメモ帳として使っていたnoteですが、一夜明けても情緒が戻ってこないのでライブの雑感想を綴ってみようと思います。自分自身の気持ちの整理のために書き始めたのに最終的に「5分で分かるTOOBOE入門」みたいな感じになってしまった。
 そもそも私がTOOBOEさんを知ったのはチェンソーマンのEDアーティストが発表されてからで、「心臓」が「タイアップでも何でもないけどめっちゃチェンソーマン」であるという話を知り合いから聞いたのがきっかけで聴き始めました。そこに満を持してアニメ4話で流れた「錠剤」を聴いて一瞬で沼落ち→30曲くらいしかまだ出てない!聴ける!と朝までかけて全部聴く→ボカロPでもあるんだ……とjohn名義の曲も聴き漁る→絶対生で観たい!と思っていたところにツアー発表→ファンクラブ入会&ツアー申込、という流れになります。THE FIRST TAKE出演とかいろんな要素があるんですがそれでも我ながら爆速でハマってるなと思う。ファンになってからの時間はとても短いけどめちゃくちゃ聴き込んでた。
 TOOBOEさんの魅力は曲のジャンルの広さと特徴的な声だと思っています。ボカロ出身の人によく見られる一歩間違えたら雑多になるくらい重なった音とか電子音とか好きになる要素しかなかった。あとは”渇愛”だったり、”負け犬の遠吠え””ルーザー感”といったコンセプトが一貫して伝わってくるのも好き。人間の哀れなところを描くのが本当に上手い。

会場着~開演まで

 ツアー会場は梅田クラブクアトロ。高校生の頃から趣味はライブに行くことだと答えていた私ですがライブハウスでの参戦経験が数えるほどしかなく、クラブクアトロ自体も初めてだったので内心はビビりっぱなしでした。
下見まで行ったくらい。
 ビルの10Fにあるライブハウスで、階段に並んで物販を待ちます。開始と同時に着いたくらいで、30分ほどで無事にお目当てのラババンを購入。タオルはその直後に売り切れていたみたいです。
 謎の強運によりファンクラブの抽選に当選し会場10名に配られる直筆サイン入りのクソデカステッカーを手に入れてからはしばらく拍車をかけて挙動不審だったと思う。付き合ってくれた友人本当にごめんなさい。
 700人収容のライブハウスですが、今回は整理番号1ケタを引いていたため入場開始時間と同時に会場内へ進めました。最前列で見ることも考えましたが、
 ①どうしても楽器の音が強かったり、スピーカーが近いので耳への負担が大きくなる
 ②ステージの高さがあるので基本的に見上げる形になる
 ③(今回は大丈夫だったけど)激し目のライブの時はかなり後ろから押される 
などの理由で一段上がったところの最前列のセンターで見ることにしました。個人的にこの場所取り大正解だった。顔がばっちり見えるし高さがあるので前列に立ってる人たちの頭や手で視界が遮られることもなくて良かったです。低身長にとって座席に段差がないアリーナやライブハウスの場所取りは死活問題に発展する。
 開演前BGMはMAKE A BOOMで対バンしていたDiosやキタニタツヤ、楽曲提供している明透、「Re:銃の部品」でコラボしたPEOPLE 1、他にも秋山黄色やNEE、いよわの曲がかかっていました。選曲センス良すぎ。
 そして既にTwitterで公開されていますが開演15分前のアナウンスをjohn名義のボカロ曲「ヒガン」のキャラクター(ヒガンちゃん)が担当するという演出も。大阪ではヒガンの披露は無かったので今回は割愛しますが、ボカロ曲の中で一番好きな曲で語りたいポイントがたくさんあるのでこれもいつか壁打ち記事にするかもしれない。TOOBOEさんのライブの中では今回が初めての声出しOKということもあり叫ぶ練習などもあって面白かったです。
 定刻の19時、BGMのボリュームが挙がって客席が消灯。ライブ好きにとって一番テンションが上がる瞬間で、何度経験してもワクワクします。

ここまで約1600字。本題までが長い。

ライブレポと雑感想

  1. oxygen

  2. 爆弾

  3. 心臓

  4. ダーウィン

  5. 水泡

  6. 濃霧

  7. Ivory

  8. 錠剤

  9. 敗北

  10. rabbit(東名阪日替わりボカロ曲)

  11. 浪漫(サプライズ初披露の新曲…!!)

  12. 往生際の意味を知れ!

  13. 千秋楽

  14. まるで亡霊

  15. チリソース

  16. ヤング

 全17曲、約1時間半のライブでした。
せっかくなので1曲ずつ雑感想を書き残します。自分向けのつもりが途中から布教スイッチ入ってしまってMVも付けました。

1.oxygen

 ステージ中央に立ったTOOBOEさん、想像以上に線が細い……!
oxygenはメジャー2作目のシングルで、「息苦しさ」「自分と他人の感覚の不一致」がテーマの曲で……すごくお洒落な曲なのに人間の惨めさ、みっともなさを内包していて大好きな曲なので生で聴けて嬉しかった。
 ありきたりな表現だけど”口から音源”がしっくり来すぎた……


2.爆弾

 ライブ直前に上がった直筆イラストの「声出し可!ですわ!!」というツイートでマイクを向けられているオーディエンスが「バクダンキュ~の」と爆弾のサビを歌っていたのでセトリには入ってるんだろうなと思っていたけど、こんな序盤だとは思ってなかった。
 お客さんもTOOBOEさん側もまだまだ声出しには不慣れだったけど、それでも「爆弾級のナニカを僕だけに頂戴」で合唱が起こっていて本当に感動……
 TOOBOEさんの楽曲はMVも本当に素敵な作品が多いですが爆弾はその筆頭だと思う。異形頭が好きなら刺さるはず。是非。


3.心臓

 ここで来るか……!!
ライブ当日は偶然メジャーデビュー1周年で、その日にこんな近くで「心臓」を聴ける幸せを噛み締めていました。2番サビ後の三三七拍子が楽しすぎた。
 思い返せばこの曲から沼落ちしたのでとても感慨深いですね。
 MVの結末が衝撃的なのでこれはぜひ見て欲しい作品です。制作に関わっている擬態するメタというチームは錠剤のMVでもタッグを組んでいますが、アニメのタイアップなのにYouTubeに18禁認定されてしまうほどのエログロMVになっています。


4.ダーヴィン

 この辺から”あ~~~好き”しか言えなくなってる。
爆弾同様異形頭が出てくるお洒落MVです。曲もめちゃくちゃ素敵で中毒性があります。サビ前の金管楽器の音とか大好き。
 1stライブ「解禁」では会場にホーン隊が居たみたいですね……めちゃくちゃ豪華だな……


5.水泡

 「しんみりした曲3曲続けてやります」と宣言して始まった水泡。
バンドメンバーの方がステージから降りて、マイクスタンド1本で歌う姿かあまりにも格好いい。水のゴポゴポ……っていう音がバックで鳴っていて、神秘的なライティングも相まって一気に曲に引き込まれました。
 これ「変」って曲のカップリングなんですよね……
今回「変」がセトリに入ってなかったんですがあまりの温度差に風邪引きそうになるからそちらもMV埋め込んでおきます。目がチカチカするから寝る前に見るべきではないです。


6.濃霧

   水泡と同じくTOOBOEさん単独での歌唱。スモークで”濃霧”を演出してるのめちゃくちゃ良くなかったですか……
 この曲、ファンの中では後述する「紫」の原作となっている桃野雑派さんの『老虎残夢』から着想を得ているのでは?という説もあるんですよね……私は早く原作読もうな……


7.Ivory

 ここからバンドメンバー再登場。
Ivoryって錠剤のEPに収録されてるから比較的最近の曲ですよね、メジャーデビューしてから1年間で発表した曲数多すぎない??
 懐かしさを感じるメロディーに「荒れ果てた街」や「やがて僕らも枯れ果ててしまうから」といった仄暗い歌詞が乗せられていて、本当に不思議な魅力のある曲だなと感じています。
 この曲の世界観を実写MVで表現できるの凄すぎるよ……


8.錠剤

 曲前のMCで冒頭の「ワアアアアアアアアア」の練習が合って笑っちゃった。日頃のストレスを全部ぶつけてきました。楽しかった~~
 この曲のサビめちゃくちゃ難しいと思うんですけどさすがの歌唱力……!圧倒されっぱなしでした。
 「ルルルルールルルルッルー」とか「もう一度考えておくれ 強くなりたいと思え 支配を取っ払って自由になろうぜ」とか、お客さんが一緒に歌える箇所が多くてめちゃくちゃ盛り上がった…!
 埋め込んでいるMVは18禁です、初っ端から衝撃映像ですが良ければこちらも是非見て頂きたい……EDとは全く違う攻めたストーリーで私は大好きです……

いちおう年齢制限ないライブ映像も置いておきます。


9.敗北

  錠剤から間髪入れずに「それは敗北よりも尊い~」って歌い出すの、繋ぎが天才過ぎて興奮した……!
 この曲は刺さる歌詞が多いんですよね……冒頭の「それは敗北よりも尊い熱い夜だったな」もだし、「私ちょっと何にも知らないけど天才だからさ」「たとえるなら聖者+閻魔とファンタジスタ」あたりも好き。いやもう一部分を切り取ることも愚かだと思うので歌詞を読んでMVを見て欲しい……


10.rabbit

 ここから2曲撮影OKタイム。
セルフカバー音源がある曲が来るか?と思ったらまさかのrabbit……!
声入るから必死に抑えたけど呻きそうでした。皮肉っぽい歌詞と気だるげなTOOBOEさんの声と歌い方が合いすぎ……
 東名阪でボカロ曲は変わるので名古屋・東京は何が来るか楽しみ……
john名義の個人的おすすめは「ヒガン」「宴」「悪霊」です。


11.浪漫

 rabbit終わっておもむろにギター持った瞬間から頭の中大パニック。
「遥か遠くの未来に幸せ望んでも良いですか」という歌い出しも、疾走感のあるメロディーもめちゃくちゃ好みで…
 新曲初披露の場に居られたんだ……って思うだけで幸せになれる、本当に素敵な機会に立ち会えたのが嬉しかった……
 撮影した動画を見て余韻に浸りまくっています、リリースが楽しみ…!


12.往生際の意味を知れ!

 「ギターを持ったままもう1曲」ということで放送中のドラマ主題歌を!
曲もMVも大好きなのでライブで聴けて幸せだった……
サビ終わりの”I feel in love with you who smell like moth.”、シンガロングあるかなと思って覚えていって良かったなと思いました。
 この曲のMV、最高に哀れで”渇愛”が凄く伝わってくるので本当に見て欲しい……!


13.紫

 全曲「好き!!!!」と言っている私ですが、その中でも特に大好きなのがこの「紫」という曲。イントロに合わせて光る紫色の照明を見てたらめちゃくちゃ泣きそうだった。
 全部一人で作ってるの……?って思うくらいいろんな雰囲気の曲が作れるのが凄すぎる……
 原作を読めばさらに歌詞の解像度が上がるんだろうな、考察しがいがあるんだろうな……と思っているのでいろいろ落ち着いたらすぐに老虎残夢を読みます……


14.千秋楽

 本編ラストに「千秋楽」でぶち上げてくるの、控えめに言って最高……
この曲に限らず歌詞に当て字がよく出てくるんですけど、この曲はそれが大連発されるのがTOOBOEさんらしくて大好きです。「革命前夜」で「ミッドナイト」って読ませるの恰好良い。電子音盛り盛りなのも本当に好き。
 「救難信号(エスオーエス)を発令している何処かのに貴方に届けたい物があるから此処で歌を歌っている」と伝えてくれることでどれだけ救われただろう……!改めて今日この場に居られて良かったな、生きていて良かったなと心の底から思えた瞬間でした。


15.まるで亡霊

 アンコールは3曲!豪華……!
まずは錠剤EPから「まるで亡霊」。この曲は人生のダルさを感じるような歌詞なのに曲調は明るくて、”絶望まではいかないけど、なんとなくしんどい”っていう気だるい感じがする曲。
 現実に攻略サイト欲しいの本当に分かるし私はCtrl+Zを現実にも実装して欲しいです。
 MV無いしYouTubeも一般の方が上げているライブ映像のみだったのでSpotifyのリンクを貼りました。


16.チリソース

  錠剤の次にリリースされたのがこの曲なの本当に意味が分からない……笑
曲もMVも最高に狂ってて好きです。野田クリスタルと肩組んで笑ってるシーンとかね、カオスですよね……
 With Ensenbleの弦楽アレンジバージョンも良すぎるのでそちらも合わせて見て欲しいです。頭バグります。


17.ヤング

 本当にこの曲で最後なんだ……という寂しさを抱えて聴くヤング、めちゃくちゃ心に響きました。チリソースからの振れ幅えぐい。
 曲前のMCでツアータイトルに込められた意味についてお話されていたのが印象的で……こうしてTOOBOEさんの曲に出会えて間違いなく人生が豊かになったし、これからどんどん会場が大きくなってもまた必ず会いに行きたいと思える素敵な時間でした。
「これからも素敵な日々が続きますように あなたにとって静寂が訪れますように」


おわりに

 自己満激長noteになってしまった……
 ライブに行くことが生き甲斐で、これまでも自分の中で言語化は試みていましたが、これだけ詳細に書き連ねたのは初めてかもしれない。だいたい手帳で完結しきれない分は心にとどめていたので……
 メジャーデビュー1周年という素敵な日にライブに行けてよかったと心の底から思っているし、これからも新しい曲がたくさん聞けるのが本当に楽しみです。

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