商社マン時代に行った中南米のメキシコ。思い出があり過ぎて何から話していいのか迷いますが、中でも印象に残っているのが、元新日本プロレスのアブドーラ・ザ・ブッチャーさんとの出会いでしょうか。

その日、私は宿泊していた Hotel Bamer ではなく、近くの Hotel Alameda に行き朝食をとることにしました。到着してレストランの空いているテーブルに座るやいなや、右斜め後方から何かしらオーラを感じたのです。

すぐに彼が日本で有名なアブドーラ・ザ・ブッチャーさんだと気付きました。意識していなかったと言えば噓になりますが、暫くひたすら朝食を食べていました。

それから10分が経った頃でしょうか、彼とウェイターの会話がかみ合っていないことに違和感を感じ、英語とスペイン語での通訳を申し出ました。

お互い意気投合するのに時間はかからず、日曜日だったこともありメキシコのレスラーも呼んで、３人でメキシコシティーを散策することになりました。

――Frank、ありがとう。楽しかったよ。

アブドーラ・ザ・ブッチャーさんはお礼にと、私に煙草のケース２箱と高級ウィースキーを買ってくれました。 試合で見る血しぶきを上げたブッチャーさんがまるで別人であるかのように、別れ際、とっても優しい瞳で握手した私の手を、赤子の手を握るように両手で包みました。

以来、アブドーラ・ザ・ブッチャーさんの大ファンになったのは言うまでもありません。 彼との素敵な出会いを演出してくれたメキシコ市。私の大好きな街の一つとして、今も私の心に刻まれています。

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【出典】掲示板｜AMISTAD｜中南米＞メキシコ https://frankyoshida.com/experts-at-community/?p=475

 【画像】Special thanks to pixabay

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