見出し画像

『今日のあなたの発見は、誰かの発見の再発見である。』

(このNOTEは2分で読めます。約2,000文字)
『いいアイデア思いついた!』
思いついたアイデアについてググってみると似たいような内容がすでにある。そんな経験はありませんか。

『牛乳を飲むとお腹がギュルギュル鳴っている!』
「牛乳 ギュルギュル」とググるだけで、その症状には『乳糖不耐症』という名前がついていることが分かります。

私たちが思いつく大抵のことは、ほかの誰かが既に思いついていることです。

『今日のあなたの発見は、誰かの発見の再発見である。』
この言葉を考えたのは私ですが、既に『車輪の再発明』という有名な言葉があります。

このNOTEでは、誰かが既に考えたことに時間を使うことにどんなメリット/デメリットがあるかを考えます。何かを考えるときに『それは、一から自分で考えるべきことなのか。』を判断するための1つの基準になればいいなと思います。

✅1、メリット:時間と体力の温存

既に誰かが発見している内容を自分で一から考えることはそもそも時間の無駄です。

高校生時代、どうやったら英語の成績が上がるのか分かりませんでした。
どうやって勉強したらよいか分からなかった私は、新しく習った英単語をノートに50回書くということをやっていました。

英語の勉強法なんてググればいくらでも出てきます。
しかし、当時の私はググることはせず、『自分だけの勉強法』があると思って試行錯誤していました。

結局、この勉強法は費用対効果がとても悪いものでした。
この勉強法ではだめだと気付くまで半年間同じことをしていました。
同じ単語が50回書き続けられた当時のノートを見ると、『自分は当時発狂していたのかな。』と勘違いするほど、びっしりと同じ単語でノートが埋め尽くされています。

自分で試行錯誤するには時間がかかります。
既に良いとされる方法があるのであれば、ゼロから考えるのではなく、それをベースに考えることで時間が短縮されます。

既に誰かが発見している内容を自分で一から考えることは、体力を使う作業でもあります。

なぜ、英単語を50回書き続けるという方法ではダメなのか。
では、どんな方法なら英語の成績が上がるのか。
それを自分だけで考えることは、文字通り考えなければならないため、体力を使います。

既に判明している方法や知識を参考にすることによって、自分の頭を使わずにすみ、本当に使わなければいけない箇所に体力を使うことができます。
この場合は、英語の勉強法を考えることに体力を使うのではなく、英語の成績が上がる勉強に体力を使うことが理想です。


✅2、デメリット:思考力の低下?

先ほどは、英語の勉強に関する例を出しました。
デメリットの考察では、ビジネスを引き合いに出します。

新卒の時、仕事を振られて『まずは自分で考えてみて。』と言われました。
そう言われたことがある方は多いのではないでしょうか。

あとあと聞くと、『まずは自分で考える癖をつけておかないと、思考力が低下して自走することができなくなっていまう。』というのが理由でした。

ひねくれている私は思います。
『答えを持っているんだったらそれを最初に教えてくれた方が効率的じゃない。』と。

もちろん、仕事を指示した側がちゃんと答えを持っていない場合もあります。特に、ベンチャー領域では試行錯誤が必要であるためその傾向は強いでしょう。

しかし、何らかの答え、仮説があるのならそれを最初から言ってくれた方が効率的だと思うのです。例えば、プロジェクトではそのプロジェクトの目的を達成することが使命なのであって、既に答え、仮説があることを再度別の人が考えるのは効率的ではありません。

『最初から答えを教えてもらうと、思考力が低下してしまうのではないか。』と言う方もいます。

もちろん、永遠に答えばかり教えてもらっていては思考力は低下してくるでしょう。しかし、大抵の場合、考えなければならない問題は山積みです。1つ答えを聞いたところで、別の問題にすぐ取り組む必要が出てきます。

であるならば、答えがない問いに対して思考力を使う方が効率的です。

結論としては、思考力は低下しません。
なぜなら、答えがない問いはいくらでもあり、どのみちそこに思考力を使うからです。答えがない問いにぶち当たるまでは、どんどん答えを見て進んでいった方が良いでしょう。


✅3、まとめ

誰かが既に答えを出している問題を自分で考える必要はありません。
私たちがしなければならないのは『車輪の再発明』ではなく、『standing on the shoulders of Giants(巨人の肩に立つ)』です。

自分が答えようとしている問いに対して、既に答えがあるのかを確認しましょう。ある場合は、それを使って時間を効率的に使いましょう。ない場合は、そこにこそ頭を使って取り組みましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

よろしければサポートお願いします。いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます。