旅をする石(おまけ)

Dear my friends,

おはようございます。朝ごはんにエッグベネディクトを食べてきたのですが、サクサクのパンと大量のチーズが卵によく合っていて最高でした。最後に飲んだオレンジジュースもフレッシュでみかんジュースに近く、食べすぎた胃をさっぱりさせてくれました。窓から見える噴水と通り過ぎていく青い旧式の路面電車を見ながら、いつもとは違う自分を楽しんでいます。

そういえば、私は今、クロアチアの首都であるザグレブに来ています。本当は晴れの日が多いらしいのですが、滞在した4日間とも全て曇りか雨で落ち込んでいます。

イェラチッチ広場
イェラチッチ広場

ザグレブという町はドイツの州都のような雰囲気で、首都だけど忙しさがなくのんびりしています。ドイツのドラッグストアMüllerやdm、工具店のBauhausが進出しているほか、街中にはパン屋さんがたくさんあって若者が食べ歩きしています。オーストリア時代の名残が多いという背景のようですが、ドイツと似ている文化がたくさんあって面白いです。若者言葉でKapput(ドイツ語で壊れるという意味)を多用しているのも驚きました。

その一方で、少し歩くとおしゃれな雑貨屋さんがたくさんあります。小物もとてもセンスがあって可愛いものが多く、ウィンドウショッピングが楽しめます。

ザグレブの雑貨屋さん

歩いていくと世界一短いケーブルカーに辿り着きました。線路沿いの階段を歩いて上に上がったところには有名な塔があり、毎日12時になるとそこから市街地に向かって大砲が放たれます。昨日見てきたのですが、カウントダウンもなく12時ぴったりに突然火を吹く本物の大砲はかなりの迫力で、音や火薬の匂いに圧倒されました。あまり構えていなかったので、あまりにびっくりしてしばらくその場から動けなかった程です。

ロトルシュチャク塔の大砲

主要な教会や博物館は2020年の大地震で大きなダメージを受けた上にコロナで修復ができない期間が長かったこともあり、閉まっているところが多く残念でした。長旅の疲れで小旅行を断念した私は4日間ともザグレブ市内に滞在しているのですが、おしゃれなカフェを見つけて、午前中はコーヒー1杯で3時間居座って本を読む生活です。地元の暮らしが垣間見えてとても面白く、日本では読めない分厚い本も楽々読めています。カフェのケーキは大きく迫力があって、イタリアやフランスよりもやっぱりドイツを感じます。

昨日も本を読んでいたら、ザグレブに留学している日本人の方と素敵な出会いがあり、日本語を学ぶ学生達と交流する機会となりました。折り紙でピカチュウを折る方法を教えてもらったのですが、私があまりに不器用なので驚いていたかもしれません。

折り紙のピカチュウ

英語の本で折り方を学んだという彼女達は手先がほんとうに器用で、子ども遊びではなく文化として折り紙を楽しんでいて、印象的でした。それなら、私を案内してくれたザグレブっ子は、子どもの頃に見たドイツ語吹き替えの日本アニメを通じて、日本文化に興味を持っただけでなく、基本的なドイツ語を習得したそうです。複数の文化圏を経由して文化が知られていくこととは、面白いもので、それがこのクロアチアという国を表しているんだなと感じます。

さて、長い旅を終えて今日の夜には日本に帰ります。花粉が心配ですが、久しぶりに晴れる日が多くなるのが楽しみです。

もうすぐ、春ですね。



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