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9坪ハウス(狭小住宅)建築士試験で出題された実例研究



9坪の建坪に吹抜け、南面に大開口部を設けたのがこの家の魅力である。ローコストの家を都心の狭小敷地で住むアイデアの詰まった住宅である。

2階から1階を見下げる

南面の大開口部

コンパクトであることはよいことだ。まず掃除が楽だし、導線が短いので部屋間の移動が楽である。9坪の広さなら15秒程で家を一周できてしまうので、人の行為と導線が無駄無くデザインされ、最小限のプライバシーを確保させて部屋が配置されていることが9坪ハウスの特徴である。

平面図 上図1階、下図2階


2級建築士の製図の木造課題の一般的な大きさ。
赤枠部が2級建築士で要求される大きさ。




因みに、1級建築士学科試験でどのように出題されているか。

増沢邸[自邸](増沢洵、1952年)は、3間×3間の9坪の平面プランをもつ2階建ての計画であり、3坪の吹抜けに面して設けた南面大開口部の障子を通して、柔らかな光を室内に取り込んだ住宅である

正解は〇

増沢洵邸(1952年)は、戦後の極限的小住宅の先駆けとなった事例であり、1階の鉄筋コンクリート造のコアの上の木造部分に、最小限必要な要素を収めた住宅である。
(一級計画:平成24年No.12)

正解は×


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