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ムスタンへの旅 05 (停 滞 )

峠からサマー村(SAMAR)を見下ろせる位置まで来ると村から一人の男性が歩いてきた。聞くとギャッカルの村まで行けないかと峠まで様子を見に行こうとしていたらしい。 私たちが越えてきた道の様子を伝え、こちらからは村の様子を聞いたところ、ここ数日間村は孤立していたとの事。 
行き来がしやすいツェレの村さえ行けないのだから、この先のギリン村とはここ数週間往来はないそうだ。

男性に教えてもらったゲストハウスに向かい、宿を空けてもらって宿泊することになった。 
今日は天気がいいので雪解けが進み、久々の安らいだ日だと言う。 

しかし家々の軒を見ると1mを超すまで育ったつららが見え、今までの日々の寒さがうかがえる。 宿では久々の日の光で皆で洗濯をしていたので急いで参加させてもらい、ここまで寒さで髭を剃ることもできていないのでネパールスタイルシェービングも行った。

夕食はムスタンの名産バブートでディド※作ってもらう。  
(日本でいう蕎麦でそばがきを作る)
ムスタンでは時期になると日本とは違い赤い蕎麦の花を咲かすそうだ。

この地の人々はTVが大好き、他に娯楽というとカードやボードゲームぐらいだそうで天気が良くソーラー発電で電気が豊富な時はインドの番組やネパールの番組をザッピングしながらずっと見ている。

しかしTVやソーラーシステムは各個人宅に普及はしていないようで大きな家やゲストハウスなどに夜になると集まってきてTVを見るのである。
そのTVの影響で彼らはヒンディ語を理解し話すことができる。 
ムスタンの人々はチベット語 ネパール語 英語 ヒンディー語を使うことができる人々がほとんどだ。

(この先の谷すごい雪だよ と・・・なにも笑顔でなくてもよいのに・・)

次の日 朝早めに行動を開始しガイドと近くの丘に登り次の村までのルートを確認するが多くの雪で道が覆われているのが確認できる。 午後はガイドと村外れまで偵察に出るが、そこから確認できたのはさらに深い谷と多くの雪だった。この先の道について宿の人にもアドバイスをもらうが3~4日こんな晴天が続けば雪が解け行ける可能性もあるが、今のままではだめだと言う。

結局同行者を連れ次の村まで1日で行けるかどうか? もし次の村まで進めても晴天が崩れ一日でも雪が降った場合その先のスピードはさらに落ち、
ローマンタンまでどれほどかかるか判らなく、さらにアッパームスタンの
出口カグベニまで戻るまでの事を考えると、あと何日必要かも判らないと言う。
費用的にもあと6日過ぎればパーミットなど含め1日につき約US$120程度は見る必要があり、それがどれだけ続くかもわからないとなるとこのまま進むのは諦めようとなった。

ただ他の方法で,もしかしたらローマンタンに行けるのではないか?という情報を現地の人を通し聞いたのもこの時でした。

続く


※ディド 穀物の粉を練って作るネパールの食事。 トウモロコシやその他の穀物の粉でも作るが 蕎麦から作られるディドは日本人にもなじみが深く美味しいと感じる。


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