Shuta Tsukamoto

ソレント大学サッカー学部専攻/ FA 心理学 level4/ エコノメソッドマスターコ…

Shuta Tsukamoto

ソレント大学サッカー学部専攻/ FA 心理学 level4/ エコノメソッドマスターコース受講/ EXOS qualified coach/ noteでは心理学を応用した記事などを書きます。

最近の記事

ザルツブルクJesse Marsch監督の講演会

ザルツブルクのJesse Marsch監督の講演に参加する機会があったので、そろそろ日本語でもまとめようと思います。 おそらくJesseについて一番SNSで拡散された動画がリバプール戦でのハーフタイムのチームトークの部分だと思います。 このように選手たちに熱く語りかけ後半に送り出し、結果は4-3で負けてしまいましたが2019/20シーズンでの印象に残った試合の一つでした。 講演でJesseは、 「ウィンターブレイクまでに自分たちは九つのフォーメーションを使った。私は選

    • カナダプレミアリーグ分析官のサッカー観 - ゲームモデルの共有

      今回は心理学について何かを書くわけではなく、カナダでコーチや分析官として活動しているヤニスが作った資料を紹介するものになります。 数日前にもフットボリスタでヤニスのインタビュー記事が掲載されたのでもし興味がある方はぜひ読んでいただけると嬉しいです。(有料記事になるのですが) 簡単にヤニスのことを紹介すると現在カナダ一部リーグのキャバルリーFCで分析官として活動しつつ個人分析官としても何人かのプロサッカー選手と関わっています。分析官としては女子フランスW杯の時はカナダ代表の

      • サッカーを通してライフスキルを学ぶために

        スポーツが子供の総合的な発達にとても大きな影響を与えることは最近のスポーツ心理学では浸透しつつあります。(Pierce et al., 2016) サウサンプトンやディナモザグレブのアカデミーコーチ達もまずは選手を人として成長すること、サッカーを通して学ぶライフスキルの重要性を強調していました。前のノート「人としての育成をすることで身につく22の要素が違いを作る。」でも書いたのですが、ライフスキルを育成することが結果的にもサッカー選手として成功するための鍵なのではないと自分

        • 練習の前に目的を伝えるのか問題

          この前自分のフィードでも話題になった練習の前に目的を伝えるか問題。 サウサンプトンという小さな街の中でマーレーシオンさんとも少し話をして盛り上がりました。 自分の意見は正直状況によると思っていたのですが、それだと議論にならなくてつまらないのでもうちょっと深掘りしてみようと思ってこのノートを書きました。 今回調べた際に参考にしている論文は大体教育学のものなので、そこは考慮してもらってこういう考えもあるのか程度にしてもらえたら助かります。そもそもクラスルームベースの授業とサ

        ザルツブルクJesse Marsch監督の講演会

          エコノメソッドのマスターエコノコースを受けてみて

          去年の4月から11月にかけてエコノメソッドのマスターエコノコースを受講してきました。 アルビレックス新潟やグランデ・アメージングアカデミー山梨などが導入していることもあり、エコノメソッドの名前を日本でもよく見かけるようになっています。 自分自身もマスターエコノを受けたことで周りからエコノメソッドって一体なんなの?と聞かれることも増えています。 エコノメソッドのマスターコースを受けた日本人は自分が初めてだそうで(というのも今はフィンランドでしかやっていない)いい機会なので

          エコノメソッドのマスターエコノコースを受けてみて

          アフォーダンスを知覚するために

          最近はいろんなメソッドなどで認知の重要性が取り上げられるようになりました。 自分も認知はサッカーというスポーツを理解する上で必要不可欠の要素だと考えています。 ただ自分は認知と同じくらい知覚も大事ではないかとも思っています。 今回は認知と知覚の違いとアフォーダンスについて書いていこうと思います。 感覚、知覚、認知とは? 感覚、知覚、認知の3つの違いについてまずは説明をします。 基本的には感覚→知覚→認知のプロセスで情報を処理しています。 「感覚」一般的には目、耳

          アフォーダンスを知覚するために

          サッカーとサイコエデュケーション

          久しぶりの投稿です。 大学は無事二年生が終了し来年が最後の年になります。 慣れ親しんだサウサンプトンもあと一年だと思うと寂しい気持ちになったりもしません。 ただ夏のサウサンプトン、というかイギリスはもはや肌寒いくらいなので暑すぎる日本の状況をみてイギリスいいとこあるじゃんと思ったりもしてます。 今回はサイコエデュケーションについて書いていこうと思います。 もともとこの言葉はHealth Psychologyから来たものなのですが、Sport Psychologyでも

          サッカーとサイコエデュケーション

          絶対に怪我をしない上にいつでもどこでもできる練習方法

          サッカーをやっていない時でも、何かしてサッカーが上達できればいいなーと思っていました。 方法はめちゃくちゃ沢山あるのですが、今回はその中でも絶対に怪我をしないかついつでもどこでもできるものを簡単に紹介しようと思います。 それはイメージすることです。 そんなことかよって思わないでほしいです。 このイメージですがスポーツ心理面において効果的だと考えられています。 自信、集中力、ストレス対処、不安対策、スキル保持、スキル学習、自己反省、視野が広くなるなどなど、いろいろな面

          絶対に怪我をしない上にいつでもどこでもできる練習方法

          技術を効果的に取得する練習形式を知っていますか?

          練習形式って思ったより色々ありますよね。 今思いつくものでも、 Whole – Part – Whole Technical – Skill – Small Sided Game Constant – Variable – Random Function – Phase – Small Sided Game Carousal Training など。 他にも自分が知らないだけで沢山の練習形式があるのだと思います。 この前England DNAのCoaching

          技術を効果的に取得する練習形式を知っていますか?

          人としての育成をすることで身につく22の要素が違いを作る。

          前回のDinamo Zagrebアカデミーでの記事を読んでくださった方々ありがとうございます。 普段はイングランドで活動しているので毎回ああ言った記事は出せないのですが、それでも自分で何かためになったと思ったことや面白い経験などができた時に整理をするためにも、時間がある時に書いていけたらと思います。 今回はDinamo Zagrebアカデミーコーチと話していて個人的に気なったことを少し掘り下げようかなと思います。 アカデミーのコーチたちが仕切りに強調していた「選手を人と

          人としての育成をすることで身につく22の要素が違いを作る。

          クロアチアという小国でモドリッチが生まれた理由

          クロアチアのGNK Dinamo Zagrebのアカデミーに行ってきました。 去年のワールドカップで準優勝したクロアチア代表の24人中14人がDinamo Zagrebアカデミー出身で、その中の11人は5年以上このアカデミーに所属していたそうです。 昨年のチャンピオンズリーグ決勝戦では3人、2年前は4人がアカデミー出身の選手が決勝戦に進んだ2チームのどちらかに所属していました。 アカデミー出身の1人モドリッチ選手は、言わずもがなですが2018年のバロンドールを受賞してい

          クロアチアという小国でモドリッチが生まれた理由

          無意識が差をつける

          2年間会えていなかった友達と再会し、積もる話をスターバックスでコーヒーを飲みながら時間も忘れて話し込む。 この一連の流れでどれだけ無意識で行なっていたものがあると思いますか? 反対に意識的にしていたことはいくつあると思いますか? 人は日常生活で思っている以上に無意識に支配されています。めちゃくちゃな極論を言えば、まず心臓を動かしているのも内臓が消化活動をしているのも無意識です。 全てのことを意識的にやってと脳から言われたら、すぐ死ねる自信しかないです。無意識ありがとう

          無意識が差をつける

          自信はどこから来るのか

          自信大事です。サッカーだけではなく、生きていく上で大切なものです。 新しい環境や難しい状況に直面した時に、自信というものは自分の能力を最大限発揮するためにメンタル、フィジカル面共に大きな役割を果たしています。 とまあ、自信が大事っていうのはほとんどの人がわかっていることだと思います。 自信を持てと言うのは簡単です。当たり前です。口ではなんとでも言えます。でも実際に自信を持つことは人によっては難しいことです。自信を持たせることも同じくらい難しいです。 今回は個人の自信に

          自信はどこから来るのか

          チームビルディング〜集団凝集性〜

          社会心理学の言葉で集団凝集性というものがあります。 スポーツにおいての集団凝集性とは主にチームメンバー間の結束力や魅力、チームとしての一体感、チームの目標にどれだけ選手が努力できるかの度合いの総量になります。また集団凝集性とはチームの中で人と人とが関わりあう相互作用に働きかける力、選手がチームにとどまるために作用する力の総称とも言います。 チームワークと少し似ているのですが、集団凝集性はチームワークが発揮される前から存在しチームワークを発揮、理解する上で集団凝集性は必要に

          チームビルディング〜集団凝集性〜

          サボるなって言うあなたは?

          この前久しぶりに大人用の大きいゴールを手で持って運びました。最近は軽いものができていたり下にローラーがついていたりして運ぶ作業が楽になってきていると思っていたのですが、今回の大きいゴールはその期待をトッテナムに鳴り物入りで入って来たパウリーリョくらい裏切ってきました。 めちゃめちゃ重かったです。 行きは四人で運んだのですがあまりにも重いので、片付ける時はもっと人が必要だと感じ練習が終わり次第屈強な男たちを何人かスカウトして倍の約8人くらいで運びました。 この時です。違和

          サボるなって言うあなたは?

          あなたはメンタルをどう解釈していますか?

          「今スポーツ心理学という分野は非常に注目されている。この分野の理解が乏しいということは、毎日のアップデートを怠っている時代遅れということだ。君はどうだ?」 これは私がイングランドでサッカーにおいての心理学についての講義を受けた際に一番最初に言われたことです。 最初からめっちゃ上から目線でくるな、この男。目つきめちゃくちゃ鋭いし。何か学べたらいいなー、この人はどういったアイデアを持っているんだろうなー、面白そうな話が聞きたいなーと完全な受け身で入った私は初っ端から面をくらい

          あなたはメンタルをどう解釈していますか?