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絶対固定化と移ろいの観察

表題の絶対固定化とは大袈裟に聞こえるかもしれませんが、この話では大手コンビニや大手ドラッグストアなどの全国チェーン店を指します。

それは土地柄によって変わらないものとします。
そして全国に分布している誰もが想起出来るものとして扱います。

そんな絶対固定化されたコンビニで真夏と真冬の風物詩、としているある行動があります。

真冬の夜のコンビニでわざわざ表に立ってコーヒーを飲む。
芯まで凍て付いて耳がちぎれる感覚さえなくなるようなそれはそれは寒い日に。
青白い光を浴びながら、ずずっとやる。
液体が今どこにあり、どのくらいの細さ、太さでどこを通り、流れてどこへ溜まり、沁み込むのか。
そんなこんなが特にすごくよくわかる。
吐く息の白さ、濃さ、大きさ、拡がり方。
そんなものを見るともなしに眺めます。
これには頷くあなたも多いと思います。

真夏は某瓶師匠の麦茶を飲みます。
笑顔の写真と絵の融合、力が湧くようなオレンジのパッケージ。
毎年あの笑顔につられて手に取ってしまいます。
しかも大容量、景気がいい。
真夏の陽射しを殺人的と称したひとの天才ぶりを讃えながらぐいっとやる。
グビグビっとやる。
真夏の昼のコンビニの場合は体を通る液体の流れは特にみていません。
みているのは自分の蒸気と蒸散の具合です。
もわもわと湯気が出ていても不思議じゃない気温体温の高まりと、束の間コンビニで取った涼が立ち飲み中に自分の体を通して相殺されていく。
そしてまた高まっていく。
そこでじわじわと汗が滲む感覚を得る。
熱気と蒸散。
今一体どれくらいの蒸気が発生しているのだろうか。
やはりその大きさ、量、勢い、拡がりを堪能する。
たったそれだけの贅沢な日常のエンタメです。

下から照り返すアスファルトからの熱気と上や斜めから照り付ける陽射しの集中砲火を浴びながらぐびぐびと飲んでいるとじわっと汗が滲む。
炎天下、颯爽と自転車で駆け抜けていく人などを横目に。
「あのお爺さんはプロだな…。夏場だからこそ長袖を着ておる。うむ、流石だな」
「サングラスは目の保護にいいという意見と寧ろまずいという意見があるが…」
「こんなことでひいひい言ってるようじゃあのお爺さんの歳の頃には…」
などとしょうもない心の中の声やその時間以外に絶対思い出しもしないような愚にもつかない議論をひとりでするのが定番です。 
そんな時は答えがなくて、あったところで「だから何?」で終わるような楽しい問答集を好んでいます。

夏と冬の盛りと自分との関係を感じるにはやはり普遍的な大手のチェーン店と相性がいいように感じられてならない。

そしてまた自分とは相性があまりよろしくない、と体感できる某ペンギンの殿堂なのですが。
私はうまかっちゃんを買うためだけに数年に一度某殿堂に行くことがあります。
スーパーにはないもんで。
実は立地によって全然イケる!というケースと本当に合わないな…というケースがあります。
雑然とひしめいていて賑やかということが苦手ではないようです。
というのも出生地の某殿堂だけはOKだからです。
寧ろ心地いいくらいまであるんです。
これは一体何なんでしょうか??

あなたにもそんな七不思議ありますか?

そして季節限定のあなただけのエンタメはありますか?


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