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ラブストーリーは突然に

CHOT FRESINO

 立春も過ぎ、日中は少しずつ温かな日が増えてきましたね。三寒四温な今日この頃。
母さん、今日も雲がきれいです、、、母さんが見たっていう雲はどれだか分かりません。だけど、その雲を、僕と螢はどれだったんだろうと時々話しており…(©︎北の国から)

 皆さんにおかれましては、いかがお過ごしでしょうか?

 僕は大学を卒業し、社会人になってから
3度目の春を飛び越えて 煌びやかな夏に恵まれ 少しだけ臆病な恋をした(©︎GLAY 「時の雫」)いや、している最中です。NOWです。ing形、つまり現在進行形です。

 久しぶりの恋に胸が高鳴り、ドキがムネムネ〜状態です。
ただの恋ではない。"臆病な"というのがポイント。

 出逢いと別れの季節である、"春"は一般に恋の季節とされている。
"恋攻め前線"が日本列島に停滞し、桜の花が開花するのと時を同じくして、日本中を恋の花で染めあげていく…ここで一句。(韻を踏んだのはたまたまです。)

恋雨を 集めてはやし 最上川

 最上川が、降り続く梅雨の雨を集め、水かさを増し、ゴーゴーと勢いよく流れている様と、恋がヒロミgo! go!と加速する様を掛けて詠んでみたよ。

 ヒロミゴーは「恋する女はきれいさ けしてお世辞じゃないぜ」と歌っていたが、男はどうなのだろう…?
急に涙がつきあげた。拝啓恵子ちゃん。なぜだかわかりません。
今日、僕は、恋の話をしたい訳で…(©︎北の国から)

 「恋」…なんとも甘美な響きでしょうか。
VVSOP(very very superior old pale )ブランデーのごとく芳醇でコクがあり、ピエール・マルコリーニのチョコのように上品な甘さ…この世の"すべての歓び"をこの1文字に凝縮したような、そんな心地よさ。
パーっと世界がひらけたような、それまでセピア色に映っていた日常が色彩豊かになり、世の中はこんなにも美しいもので溢れていたのかと思わされる毎日です。

 もちろん、恋にはいいことだけでなく、愛しさとせつなさと心強さと(©︎篠原涼子)、つまり"悩み"がつきものです。
だから、こんなにも恋に関する歌や小説、映画が巷に溢れているし、関心を集めて止まない。
かくいう僕もこれまでに何度も恋をし、その度に何度も泣かされて傷ついてきました。

 しかし、甘さだけでなく、酸っぱさも、"酸いも甘いも"味わってこそ"恋"なんです。
ここで、恋の酸っぱさの単位をビタミンCに置き換えてみたい。
これだけは言わせてくれ!
レモン1個分に含まれるビタミンCはレモン1個分だが、一つの恋に含まれるビタミンCはレモン…あれ?…何個分なんでしょうか…?
なにが言いたいかというと、
酸いも甘いも Sweetな愛も そもそも君とじゃないと 近付けたい理想と現実 1人ドラマの主役を演じる(©︎FUNKY MONKY BABYS)ってことだ。

 そう、前置きが長くなったが、ラブストーリーは突然にはじまる。
僕は今、1人ドラマの主役を演じているのだ。
相手はかかりつけの歯科医院の"歯科助手"さん。
男性が好きな女性の職業ランキングTOP3に入る歯科助手だ。(ちなみに1位看護師、2位保育士、3位歯科助手だ。アンケート結果は僕調べ。)
 歯科助手さんに恋するとかアルアル過ぎて面白みに欠けるが、恋してしまったものはしょーがあらへん。エラいすんまへん!!

 出逢いは、去年の10月。
虫歯を診てもらいたいと思い、地元の友達に
おすすめの歯医者を聞いた。
今日、コンビニより歯医者の数は多いので、選択肢が多い分、歯医者選びに悩んでいたのだ。

「○○歯科ってとこ、歯科助手さん可愛いしいいんちゃん?」

 自分でも驚くことに、友達が言い終わるか言い終わらんかくらいで、僕はiPhoneでその歯科医院を検索して予約の電話をかけていた。
iPhoneならこれくらい朝メシ前なのです、そう、iPhoneならね

 ドラマ「逃げ恥」でヒロインのみくりさんが、「可愛いは最強」と言っていたがまさにその通り。
可愛いの前では、服従、全面降伏なのだ

 その結果、歯医者さんの技術云々ではなく、"歯科助手さんが可愛い"…それだけでその歯科医院に決めた。男ってそんなもん。単純なのです。

 そして待ちに待った診察日。
その日までに僕は可愛いのハードルを底上げして臨んだが、結論から言おうか?
彼女は、僕の可愛いのハードル、跳び箱で例えるなら7段くらいの高さになっていたハードルをゆうに超えてきた。
めちゃんこ可愛い…‼︎
清野菜名似で、ショートヘアがすごく似合う。

 おーい!勧めてくれた友達よ!
with all my heart からのありがとうを送る。

そう、心の中で思いながらガッツポーズし、診察台に横たわった。
勘違いしないで欲しいのだが、まだこの時点では、その歯科助手さんに恋はしていない。
そんなカルいオトコじゃないぜ…。

 僕が彼女に恋した理由はだいたい百個くらいあってひとつめは(©︎くるり 「ハイウェイ」)彼女の可愛さもさる事ながらにじみ出る"優しさ"だ。

 歯科助手というと、その名のとおり、歯科医の助手で、歯の治療中、歯科医の先生のアシストをする。
器具を先生に渡したり、歯を見えやすいようにツバを機械で吸ったりしてくれるのだ。
今までの歯科助手さんは、先生の治療の邪魔にならないよう、必要最低限のツバしか吸ってくれなかったが、彼女は違った。
なんと、治療が長ければ長くなるほど喉の奥に溜まって苦しくなるツバを率先して吸ってくれるのだ。なんなら、先生の手を止めてまで…‼︎
そこから彼女のホスピタリティ溢れる優しさがうかがえる。

 さらに、一度なんか、その日終始鼻をすすっていた僕に、帰り際彼女は

花粉症ですか?おつらいですね。」

と優しく話しかけてくれたのだ…‼︎
アタックチャーンス!!
しかし、君があんまりすてきだから ただすなおに(©︎小田和正)話せない僕は、急に話しかけられてテンパってしまい、小田和正状態に陥った(何から伝えればいいのか分からなくなること)。
浮かんでは消えていくありふれた言葉を見送り、童貞感丸出しで返事した。

ち、違います…ハウスダストアレルギーなんです…へへ

ハイ!ここでコンバセーション終了!と相成った訳である。
後にも先にも、5回通ってこの日しか会話をしたことがない。
アピールするチャンスだったのに情けない…。度し難いあほだ。

 ふたつめは、彼女の"仕事に対する姿勢"だ。
彼女はキビキビと動き、ハキハキと話し、なんやろ、仕事"デキる"オーラがハンパやないのだ。

 僕は知ってるよ ちゃんと見てるよ 頑張ってる君のこと ずっと守ってあげるから(©︎HARCO)…ストップストップ!!
なんだかストーカーチックで自分で書いていて、やや気持ち悪いと思ってしまった…。なんや守るて!クロちゃんか!なにから守んねん!?

話を戻そう。
仕事がデキる女性ってすごく魅力的だと思う。
定年退職3日前の仕事ぶりで日々是業務にあたっている僕とは対極で、そこに好感を持てるのだ。
恋はエゴとエゴのシーソーゲームではなく、"ないものねだり"なのである。

 ながながと、僕の恋バナについて語ったが、現段階での恋の進捗状況は、扇風機の如く全くなにも進んでいない。"空"回っているが前進していないのだ。
というのも、10月に初診を受け、その後4回ほど行き、12月の頭には治療が終わってしまったのだ。
全然距離を縮めることなく、あっけなく。
しかも、次の定期健診は半年後…。
途方に暮れていた矢先、歯の治療でしてもらった詰め物が最近欠けた。
ラッキーと思い、早速昨日予約の電話をした。

 ということで、今週その歯医者さんに行くのだ。
多分、今週は型を取り、来週新しい詰め物を詰めてくれると思う。
そこでだ!!古典的なナンパだが、来週に彼女に連絡先を書いた紙を渡そうと思ふ。

Hey Hey Hey 時には起こせよムーヴメント
自分で動き出さなきゃ何も起こらない
(©︎H Jungle With t)のだ。

 つきましては、成功経験者や、こんな風に話しかけられて連絡先を渡された人に後日連絡したよーなんて方がいらっしゃればアドバイス頂けたら3回まわって泣いて喜びます。

 なにぶんヘタレなもんで、ちゃんと渡せるか心配ですが…。
このエッセイを書いたのも、書いて自分を逃げられなくするという臆病な意図も実は多分にあります。
成功、失敗に関わらず、結果報告もしますね!

 決戦は日曜日ならぬ、"決戦は来週"です…たぶん。
いっちょ頑張ります!

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