2021年1,2月 ポスト/ネオクラシカル 振り返り


1,2月に発表された新作を振り返り。

紹介するのは以下5組。


1. Eydís Evensen 


ネオクラシカルの原産地ことアイスランドからまた新星がやってきました。音楽性は同郷のÓlafur ArnaldsやGabríel Ólafsにも通じる、ピアノとストリングを基調としたまさに王道サウンドで、そこはかとない寂寥感を演出します。2021年3月現在で3枚のシングルを発表しており大手とも契約済みで、MVもそれぞれ気合が入った仕上がり。これからの動向に注目でしょう。
1曲だけ貼っておきます。
・Wandering II

なお氏のホームページはこちら

2. A Winged Victory For The Sullen - 「Invisible Cities」


言わずと知れた大御所の新譜です。こちらは Dustin O'HalloranとAdam Wiltzieから成るネオクラシカルデュオ。普段は映画やドラマの劇伴を製作している2人だからこそのドラマチックな展開が代表的です。
今回の新譜はもともとLeo Warnerの演劇作品の劇伴として製作されたものを再編集したアルバムだそう。王道有り、エレクトロ有り、アンビエントギター有りとバラエティが豊かで、AWVFTS初めての1枚にふさわしい構成といえるでしょう。また全てがコラボ曲でMax RichterやTim Heckerなど豪華な顔触れ!
とはいえ、個人的には微妙に感じてしまいました。どの曲も手触りは良いのですが、特筆してこのフレーズが、な盛り上がりは少ないように思います。


3. Jakob Ahlbom - 「At the Break of Dawn」


スウェーデンの作家の新作。代表作こそ少ないながらも、安定して良作を発表し続けています。「Don't be Afraid」はGoldmund作品を彷彿とさせる気配がありますね。


4. Carlos Cipa - 「Today and it's gone (Munich Session)」

ドイツのピアニストCarlos Cipaの新譜というか新録。2014年発表のアルバムに収録された同名曲の新録で、終盤でのある種危うい展開にグッときます。2016年公開の車内定点カメラをテーマにしたMVも素晴らしいのでぜひ。


5. Fergus McCreadie - 「Cairn」

最後はイギリスのピアニストFergus McCreadieの新譜です。ジャズ要素の強いメロディアスな構成を新鮮に感じ取り上げてみました。Snarky Puppyのようなコンテンポラリージャズ、その中でも特にピアノが好きな方は気に入ること請け負い。


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