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映画『ドラゴンクエスト ユアストーリー』を5回観て感じたこと

8月2日公開でネット界隈では批判レビューが殺到。18日時点で、早くも一人映画館貸切状態で5回目の鑑賞を終えてきた。たかだか1回鑑賞したくらいで批判をしている方々には何度でも言いたい。最低2回は天地魔闘の心構えで観よう、と。

僕らは現実を生きなければならない
ドラゴンクエストの映画化は、ファンには待望の作品だったことは疑い用のない。何を隠そう僕自身が小学生の頃はドラクエのファンクラブに加入し、新作が発売されれば学校を休み、没入してプレイしていた人間である。だからこそ感じるのだが、この映画が最後まで映画であり続けていれば、ドラクエの主人公として、この映画の世界観に取り込まれ僕らはきっと現実世界に戻ることができなかったであろう。

最後のシーンはぎりぎりの状態の中で戻れなくなってしまう直前で「はっ!」と意識を戻し、僕らを現実に呼び戻してくれる大事なシーンである。あれは必要なカットなのだ。でなければ、上映後、僕らはこの厳しい現実世界を生きることを辞めてしまうことになっていたかもしれない。それくらい3Dの出来はよく、没入感のある世界観を構築できたいた作品だ。

この冒険が仮想空間であり、別れが訪れるというノスタルジー
ラストのあのシーンがあるからこそ、僕はTVゲームのエンディングを迎える時のあの寂しさを映画を通して再び思い起こすことができたのである。寝食を忘れて熱中してプレイし、仲間とともに旅をしてラスボスを倒し、物語が終わりに向かって行く時、僕はいつも気付かされた。「嗚呼、現実が始まるんだな。また、現実に戻るんだな」と。そんな寂しさとも言えない過ぎ去った感情の数々がプレイした数だけ心の中に閉まわれていたものが一気に吹き出してきたような感情にさらされた。あの最後があるからこそ、僕はあの作品に特別な感情を抱いてしまうのである。

ダイジェストのような流れが逆にいい

本編はダイジェストかと思われるくらいにサクサクと進んでいく。元々のゲームをプレイしていない観客はこの時点で取り残されているのではないだろうか。僕自身、2部構成にしてじっくり描いて欲しいという思いも最初はあった。しかし5回も鑑賞していると、逆にこれで良かったのではないかと今では思っている。

思入れが強すぎるがために、この映像クオリティで2部構成の内容たっぷりの中身で公開されたらTVゲームそっちのけでこの映画に没入してしまいそうなのだ。ドラクエはゲームで体験してこそドラクエなのである。コントローラーを握らずにドラクエ世界を満足できてしまう世界は、例え心の中で望んでいてもあってはならないのである。

ビアンカとフローラがかわいいからいいじゃないか

「もう恋なんてしないなんて言わないよ絶対なんて言わないよ」という程、こじらせてしまった僕の恋愛観。30半ばにして、生涯独身まっしぐら。ラトビア人の金髪美女以外とは絶対に再婚しないと固く決めている氷のような心を持ったおっさんなのであるが、今回の映画で僕は改めて感じた。

「映画とゲームは嘘をつかない」

ビアンカとフローラがかわいいからもうええんじゃないか。3D映像で日本で最高峰の3D技術を使って、この二人に20年の時を経て再会できただけで往年のファンは大満足なのである。

アベル伝説とダイの大冒険、そしてファンタジアを思い出せ
熱狂的な社会ブームを生み出してきたドラゴンクエストだが、これまでまともな映像化をされてこなかった。アニメでは「アベル伝説」そして「ダイの大冒険」いずれもドラクエを原作とした外伝的な話である。そこそこ楽しめはしたが、所詮は外伝。

ドラクエファンとしてはいつか原作を元にした映像を見たいとずっと思っていた。古くはドラゴンクエスト ファンタジアビデオを穴があくほど再生して、その世界観に没入していた小学校低学年時代。僕にとっては、今回ドラクエV元にした作品が最新の3D映像で蘇ったことだけでも大変満足であった。夢みたいな話だった。

最低10回は観ろ
公開から早くも客の足が鈍くなっている本作品。今ならほとんど貸切状態で映画館で鑑賞ができる。こんなに嬉しいことはない。僕はあと最低5回は観るよ。


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Philip D徳 Marlowe

中学・高校は通わず、旅三昧。地方活性に携わるべく、大学卒業後に大手人材系企業に6年勤務し(内、2年間長野県小布施町役場に出向)、その後佐賀県庁に転職。現在はミャンマーへ移住しアジアライフを満喫中。座右の銘は「自ら機会をつくりだし、その機会によって自らを変えよ。」

緬映画評論家Nay Htun Khaingの部屋

緬映画をこよなく愛するミャンマー映画評論家Nay Htun Khaingです。どうぞよろしく。
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