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藤森流 将棋上達法

みなさんこんにちは。今年になって競馬が全然当たっていない藤森です。
1月で計5回の引退をしました。週1ペースで引退していることになります。
穴ばっかり狙っていては厳しいかもしれません。

さて、今回は将棋の上達法やプロ棋士の研究の仕方などをお話したいと思います。
将棋にはいろいろな勉強法があります。

①相手の王様を詰ます練習の「詰将棋」
②相手を見つけて将棋を指す「実戦対局」
③強い人の棋譜を並べる「棋譜並べ」
④気になる局面をPCで解析する「AIを使った研究」

などでしょうか。どれも将棋の上達にはとても良い勉強法だと思います。
最近だとプロの世界では④気になる局面をPCで解析する「AIを使った研究」これが1番多い気がします。最強のAIで解析させると自分では想像もできなかった良い手を教えてくれることが多いからです。しかし、アマチュアの人にこの④をオススメするかと言われるとそうでもありません。将棋AIはその局面での最善手を教えてくれるのですが「なぜその1手が最善手なのか?」の「なぜ?」の部分は教えてくれないのです。プロレベルになれば、なぜそれをAIが最善手と示すのかはそれなりに理解できるのですが、アマチュアの人には将棋AIが何を言っているのかが全然わからない場合がほとんどでしょう。やはりいきなり最強レベルへの到達はできないのです。

5歳で将棋を覚えて、約30年やってきた僕が人生で1番やった勉強法は②「実戦」です。
1人でもくもくと勉強するよりも相手が目の前にいて対局をする方が楽しく、勝ったら嬉しく、負けたら悔しいので得られる刺激が多いのです。
小学生・中学生のときは将棋道場にいき、開店から閉店までひたすら将棋を指しまくるという生活をほぼ毎日ずっとしてきました。今考えると寝る・食事をする以外は将棋漬けの日々だったかもしれません。でも辛かったという記憶はないので、ひたすら楽しかったのでしょう。相手は将棋道場の大人や同世代の友達がほとんどでした。高校生以降は奨励会員の仲間やプロの先生の研究会などにいれてもらうことが多くなりました。

②「実戦」の次いでやった勉強法は①「詰将棋」です。短いものだと1手詰や3手詰から長いものだと17手詰や19手詰とかが多いでしょうか。長い詰将棋を何時間も考えるよりも、短い7手や9手をたくさん解くというのが楽しくて好きでした。小学生の頃、将棋大会の前日などは短い詰将棋を700問800問と解いて気持ちを高めていたのは懐かしい思い出です。電車に乗っているときや授業中も考えていましたね。詰め将棋をたくさんやると終盤力が鍛えられ、勝率が上がってきます。競馬で言うと最後の直線200メートルの切れ味が上がる感じでしょうか?(笑)

③の強い人の棋譜を並べる「棋譜並べ」はある程度、実力がついてくるとプロの先生がなんでその1手を選択しているか?がなんとなくわかってくるので楽しいです。僕は羽生善治先生や渡辺明先生の将棋をたくさん並べて勉強しました。将棋にはいろいろな戦法がありますが、自分が知りたい戦法をプロ棋士が指していたらその棋譜を並べてみたりすると楽しくモチベーションを維持しながら勉強できるでしょう。僕の修業時代は実際の盤と駒を使って並べていましたが、最近はパソコンの画面で棋譜並べする人が多いのでしょうか?実際の盤と駒を使って並べたほうが覚えられる気がしますが、最近は違うのかもしれません。

という感じで今回は4つの勉強法を紹介させていただきました。
将棋にはいろいろな勉強法がありますが、僕が1番大事だと思うのは「楽しく続けること」です。嫌々10時間勉強するよりも、楽しく集中して1時間勉強したほうが上達につながると思います。僕のYouTubeチャンネル「将棋放浪記」も“見るだけで将棋が強くなる”をコンセプトにしています。
今の時代はいろいろな将棋の楽しみ方があって素晴らしいですね。
次回はプロ棋士の「研究会」「VS」についてお話したいと思います。

さて将棋のことを熱く語りすぎました。競馬の予想をしましょう。

今週は京都記念。
ダービー4着馬ベラジオオペラとエリザベス女王杯の2着馬ルージュエヴァイユの対決ですね。
京都記念を使って大阪杯というローテーションで、大阪杯で狙ってみたい気もしますが
素直にベラジオオペラでいこうと思います。
まずはここで資金を調達してフェブラリーステークスに全てを放つWIN2システムでいきましょう!

ふじもりてつや
1987年生まれ。将棋棋士 五段。「迷ったら攻める」「攻めっ気120%」の棋風で知られる。映画 「3月のライオン」 前編・後編では俳優陣への将棋指導・監修を担当するなど、将棋の普及に尽力しており、自身のYouTube『将棋放浪記』は、チャンネル登録者数16.7万人を誇る(9月6日現在)。著書多数。
YouTubeチャンネル:将棋放浪記

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