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週末重賞展望|ローズS・セントライト記念

【ローズS】

ブレイディヴェーグ

2走前の未勝利戦は後半4F45.9秒&ラスト1F11.3秒と破格の走破内容。東京芝1800mの2,3歳戦を後半4F45.9秒以内かつラスト1F11.4秒以内で勝利した馬はイクイノックス・コントレイル・タスティエーラ・クロノジェネシス・ソールオリエンスなどG1馬がズラリと揃っており、そこに名を連ねてきた時点で世代戦の牝馬限定重賞なら上位評価しない訳にはいかない。前走も3歳6月時点で東京芝2000mを1.57.9の勝ちタイム、ラスト1Fは促すだけで11.3秒と超ハイパフォーマンス。ここは通過点にして、ラスト1冠はリバティアイランドと争わなければいけない素質馬。

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ソーダズリング

前走オークスは差し有利展開の中、差しに回って直線少し追い上げただけで終戦。特に見どころのない競馬ぶりだった。2走前フローラSはラスト4F【11.8-11.2-11.3-11.6】とコーナーがかなり速く、内目を立ち回った3頭で上位独占。3頭分外を回したキミノナハマリア(紫苑S外目回して強い競馬)が大敗したあたりイン有利は間違いなかった。その中で本馬は2列目インから抜け出しただけなので特に強調できず。未勝利戦で阪神芝1800mを勝利した実績があり、当時の2着馬がラジオNIKKEI賞勝ち馬エルトンバローズだったことから人気する存在だと思うが、個人的には近2走が評価できず。ブレイディヴェーグの方が数段強いと感じるためここはオッズ的にも買いづらい。

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◆注目馬

ココナッツブラウン

前走は前後半4F【49.0-47.1】のスローペースとなり4コーナー前目にいた馬が上位を独占した中で、4コーナー7番手から余裕の手ごたえで差し切り勝ち。ラスト2F【11.7-11.4】の加速ラップフィニッシュで全く底を見せない形で1勝クラスを突破した。同日に行われたクイーンSのドゥーラが斤量51kgで勝ちタイム1.46.7/上がり34.5だったのに対して、本馬は斤量53kgかつムチを一発も打たずに勝ちタイム1.47.6/上がり34.2を計測。加速ラップを踏んでいる余力などを考えれば、まだまだ上のパフォーマンスに期待できる内容だった。2走前は勝ち馬よりかなり外目を回すロスがありながら最後は脚色優勢。3走前は超前傾ラップで先行馬壊滅の流れを1コーナー4番手で追走し3着以下を完封。休養を挟んでからレースを使う度に馬体重を増やしており、実際にレース内容も過去最高を更新し続けている"THE上がり馬"。現状、差して良し先行して良し、速い上がりにも遅い上がりにも様々な競馬に対応してきている。戦ってきた相手が弱いだけにここが試金石になるが、翌日に中山でソールオリエンスの騎乗を控えている横山武史騎手がわざわざ阪神に乗りに来るあたり、この馬に相当期待しているはずだし、個人的にもそれ相応の馬だと感じる。

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ラヴェル

前走オークスはレースラップ【12.3-10.5-12.3-12.6-12.3-12.0-12.0-12.0-12.0-12.0-11.6-11.5】と中間淀みなく流れて差し決着。その中で先行して唯一見せ場を作ったのがラヴェル。勝ち馬リバティアイランドを除けば一番強い競馬をしていたし評価できるレースぶりだった。2,3走前は前半から急かされる短距離質なマイル戦で追走に苦労。4走前アルテミスSは中間で息を入れて末脚比べというレース質にハマってリバティアイランドを出し抜いたように前半から追走に脚を使う競馬じゃなければ強い馬。今回のローズSは登録馬の大半が距離短縮or同距離ローテとなっていて、阪神JFや桜花賞のような速いペースにはならないはず。中間にしっかり12秒台のラップを入れて直線決めて比べという展開を想定できる以上、ここは好走に期待できそう。

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【セントライト記念】

ソールオリエンス

↓デビューから4戦のラスト2Fラップがこちら
新馬戦 1着→【11.0-11.0】
京成杯 1着→【11.7-11.5】
皐月賞 1着→【12.5-12.0】
日本ダービー 2着(タイム差無し)→【11.9-11.8】
デビュー以来、ラスト1Fで減速したことが無く未だ底を見せていない馬。
前走日本ダービーはスローペースで上がりが限界値となり、結果的にはポジション負け。3着馬と比較して序盤からしっかりと位置を取りに行く競馬だったことから内容は1,2枚上だし、勝ち馬に対してもゴール後に抜き去る余力があったことから完全に負けて強しの競馬。コーナリングにやや課題が残る馬なので中山なら内回り2000mより外回り2200mの方が舞台は良さそうで、ここは人気でも疑う気は無い。

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レーベンスティール

東京芝1800m×2~3歳戦 勝ちタイム1.50.8以内×ラスト1F11.1以内
・ダノンキングリー
・ドゥラメンテ
・クロノジェネシス
・ソールオリエンス
・ブラストワンピース
・グレートマジシャン etc.
・レーベンスティール【1.47.4 / 10.9】
→最後は余力十分に流していたことを踏まえてもポテンシャル◎
前走のラジオNIKKEI賞は後方から進めて直線馬群の中を捌いて来るも届かず。明らかに勝てたレースぶりで実質1着と見て問題無い。新馬戦でソールオリエンスに負けているが、首の上げ下げレベルで能力的な壁を突きつけられた訳では無いし、まだ逆転の可能性は秘めている馬。これだけの素質馬だけに菊花賞云々よりもまずは早く賞金を加算したいはずで、連続して重賞を選択し、いよいよモレイラ騎手を手配するあたり勝負気配は高い。ここは引き続き人気でも上位評価が必要と見る。

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◆注目馬

キングズレイン

前走の町田特別は個人的に「こんなもんなのか」と疑問を持ったレース。というのも、2着マッハモンルードは2勝クラスの中で見てもそれほど強くはなく、そこを相手に辛勝というレースぶり。ただ、よく見てみると上がり33.7秒は百日草特別時と並んで本馬の上がり3F最速タイム。母タッチングスピーチも現役時は上がり33.7秒が最速、近親のサトノルークスも33.6秒が最速、その他近親の各馬も軒並みその水準。要するにこの血統は上がり3F33秒前半のような瞬発力は持っておらず、それはキングズレインにも同様のことが言える。そのような目線で見ていくと、ホープフルSで一瞬で加速出来ないものの追えば追うだけ伸びて最後まで良い脚を持続出来たのは納得出来る。そのホープフルSはファントムシーフでも差し損ねる前有利展開をぶっちぎりの脚色で追い込んでいたし、その時点で打点の高さは世代上位。中山2200mのように長く良い脚を使い続ける舞台はベストと言って良いし、この馬の個性をよく知るルメール騎手が乗るならここは下手な競馬にはならない。

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◆かしわうどん
21年9月に活動開始。22年中山牝馬S15番人気クリノプレミアムの的中を筆頭に安定した予想とSNS上での競馬情報発信に定評。Z世代の活動者らしく、直近ではInstagramでの発信にも力を入れている

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