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Mリーグ: 近藤誠一の勇退

今回の発表

衝撃のニュース

5月25日(執筆時点ではまさに昨日)いつものようにTwitterを見ていたら、「近藤誠一」「勇退」の言葉が目に飛び込んできました。いや、きてしまいました。私の振り返りの記事でも公言していますが、近藤誠一プロひいてはセガサミーフェニックスを応援しています。それだけに、とてもショックでした。その日はずっと定期的にTwitterとかを見てみんなの反応とか今後についてとかで頭がいっぱいでした。

(今朝起きて9チーム目ができるとかでもっと頭が追いつきません)

衝撃のニュース その2

セガサミーフェニックスの監督だった吉野監督が人事異動で退任されること、新監督に近藤プロが就任させることが同時に発表され、近藤さんの勇退の直後に発表され、まさに感情のジェットコースターでした。近藤さんがMリーグ初の元選手の監督として関わってくださる嬉しさもありましたが、もう近藤選手の麻雀をMリーグで見られないことを受け入れるのにはまだ時間が足りてません。

Mリーグを見始めたきっかけ

ちょうどMリーグ設立の時くらいからちょっとづつ麻雀の勉強を始めて、2020-21シーズンの開幕直前に家族麻雀をやり出しました。YouTubeで麻雀の動画を漁っているとMリーグの切り抜きをちらほら見かけて認知しました(この時は麻雀界隈の大会等全く知らなかったのでよくわかっていませんでした)。まだ日吉さんの実況をうざったく感じるくらいの初見でした。Mリーグを見始めたのは20-21シーズン2日目からでした。その中でフェニックスを応援するようになったのは、切り抜かれている近藤プロの逆転倍満です。衝撃でしたし麻雀であれほど魅せられるとは思っていませんでした。

とても悲しいですが、近藤プロのこれからを応援します。5年間本当にお疲れ様でした。

勇退の理由

セガサミーフェニックスのニュースリリースでの近藤プロのコメントでは万全の状態で対局に挑めないことを、Mリーガーとして退く主な理由としています。

ここで「Mリーガーとして」という言葉になっているのは新監督として就任するからです。

選手として引退する時もかなり粘られて慰留されたそうですが、近藤プロの意志は堅かったようです。そこで吉野監督の退任による空席を近藤プロにもらってほしいという形にシフトしたのだと思います。近藤プロはそれでも辞退を申し上げていたといいます。最終的には会社側からも負担軽減のためのサポートをしてもらう条件で監督に就任することを決めたそうです。

発表同日、キンマwebにて緊急インタビュー記事が掲載されました。そこでより詳しく近藤プロの引退と就任の理由が語られています。

とにかく、今のうちに体調を整えないとプロ活動の終わりが見えてしまう、そんな風に考えているのだと感じました。Mリーグ以外の活動も縮小していく予定だったのであれば、フェニックスの監督を引き受けてくれたのは奇跡と言っていいのかも知れません。

魚谷選手と東城選手が契約更改の報告動画の中で、近藤プロの勇退を聞かされた経緯等が語られています。やはり近藤プロの意志が固かったこととチームの選手だけではなく会社からもかなり慕われていたことがわかります。

私がここで要約しても仕方がないので詳しくはこれらのリンクからご覧ください。

Mリーグでどうチームを応援するのか

選手かチームか

Mリーグは個人競技である麻雀を団体戦にしたことで、今まで麻雀ではなかった「チーム」を応援する、「チーム」のファンになるということが起こります。私はフェニックスを応援していますが、正直言って来季今までのように応援できる自信がありません

やはりフェニックスは近藤プロが中心の選手だったのではないかと思います。チームの雰囲気がとてもよかったので、その中心的な柱であった近藤プロが監督として就任してその代わりに新たな男性プロが入るとチームは確実に変わってしまうはずです。それを今までのフェニックスと同じと捉えられるのかとても不安です。というのも、私は近藤プロ→フェニックス→チームの選手という順番でファンになったので余計にそうだと思います。

少ない選手数と入れ替え

Mリーグのチームは最大4人まで。他のスポーツなどと比べると圧倒的に少なく、一人抜ける、一人入るだけでも大幅にチームの印象は変わります。特に、もともといなかったところに一人入ってくるのと、誰かと入れ替わる形で一人入ってくるのとではやはり違います。

もう一つ。いくら団体戦とはいえ、麻雀は麻雀。試合に臨むのは一人です。チームのスタイルとかがあっても、最終的には卓に座っている選手が独りで決めます。少なくともMリーグにおいて「同じチーム」というのは同じ選手構成と監督のことで、一人でも違うと「全く違うチーム」と言ってしまっていいのではないかと思います(違う一人が誰かにもよりますが)。

Mリーグでは選手が自由契約になる理由はいくつかあります。

  • 体調不良(近藤プロ、沢崎プロ、前原プロ)

  • 成績不振

  • レギュレーションによる入れ替え義務(朝倉プロ、石橋プロ)

  • その他諸事情(滝沢選手の移籍など)

いずれも、「2年」というのはMリーガーにとって一つ乗り越えなければならない壁のように感じます。自由契約に至ったのは成績不振が理由と思われる元選手はいずれも2年間の契約でした。

入れ替えレギュレーションも「2年」連続でファイナル進出できなかったチーム(同一の選手構成)に発生する義務です。一応、今朝9チーム目が誕生するにあたり入れ替えレギュレーションが2年ファイナル未進出からセミファイナル未進出に変更されています。つまり、2年間上位4チーム(2分の1)から2年間上位6チーム(3分の2)に入れなければ、と事実上緩和されています。

いずれにせよ選手の入れ替え、ひいてはチームの改革が比較的短いスパンで行われるという事実があります。これ以外にもMリーガーはチームとしての活動などもあり、選手の中でも年長者にとっては体に大きな負担になっていると思います。体調不良による引退も変化のスパンを短くしていると思います。

変化をどう受け入れようか

正直なところ、今季の近藤プロを見ていて、心なしか覇気が無いように見える時がありました。疲れている、と。今季は8位だったため、来季は入れ替えの危機となり、近藤プロが契約更改したら6年目になるということでもしかしたら来季が最後かも知れないと思っていました。ここ2年は成績不振でしたし、途中体調不良(これは自団体が忙しかったからと思っていました)で出場されていなかった期間があったためです。

来季はMリーグが始まって久しぶりの大改革となると思います。近藤プロが勇退、ドリブンズから最低一人は自由契約、そして新たなチーム発足で新しいMリーガーが最低6人、9チームでのレギュラーシーズンとなるわけです。

やはり新しいMリーガーが生まれるのはワクワクしますが、Mリーグから去る選手がいること、32人(これから36人)しかいないのにそこから去る影響の大きさは受け入れ難いものです。

近藤プロはフェニックスの監督として関わってくれるということですが、Mリーグの表舞台自体には出ませんし、インタビューで語っているのですが頻繁に足を運ぶことはできないということです。

受け入れるためには時間が経つのを待つしか無いと思っていますが、応援しているチームがあるとこの覚悟、準備というのは必要になってくることを今更ながら痛感しています。

余談: 監督の仕事

インタビューでちょろっとあったのですが、監督の仕事は選手起用だけでは無いということに驚きました。もちろんチームの雰囲気作りだったり選手の調子を整えたりすることは想像できますが、どうやらスケジュール管理などの事務的な作業も監督の仕事の一環のようです(フェニックスの場合)。

今まで監督の存在意義があまり理解できていなかったのですが、フェニックスのように裏方の仕事があると知って良かったです。それと同時に、この元選手が監督になるというのはとてもいい前例になると思います。監督も表舞台に立ってなんぼだと思いますし、よりチーム感が出ていいと思います。スポンサー会社の人と協力したり、あるいは監督とコーチのような形でチーム運営なども見てみたいと思います。

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