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予備試験受験の心得 ③ 口述試験編

今回の記事は、口述試験についての心得です。

九割五分以上の受験生が合格するといえど、予備試験の論文式試験のうち二十人程度の人間が落ちるということを考えると、恐ろしい試験です。

前泊すべき理由

二日間に及ぶ試験は、想像以上に過酷で、体力を消耗します。
午前になった場合、余裕をもって会場に着こうとすると、必然的に朝が早くなります。
都心部に住んでいる人でも、東京駅付近に前泊して、浦安に向かうのが良いと思います。
私は、二日間のうち、一日目が午前(刑事系)で、二日目が午後(民事系)でした。
私の場合は、幸運にも、いずれの日も、電車で向かう際、満員電車ではありませんでした。
合格者の体験談で、ディズニーランドに向かう人で混雑する、と聞いていたので意外でした。
でも、時間的に余裕があれば、混雑していてもパニックにはならないと思います。


予備校の口述模試について

結論的に言うと、口述模試を受けて、ほんとうに良かったと思います。
面接官役の先生が、本番以上の緊張感を出してくれて、勉強になりました。
『こんなに、仏頂面で圧迫感あるものなの?』と驚いたのを、覚えています。
後から、本番で驚かないように、面接官役の先生が配慮してくれていたのだと、感じました。
その雰囲気を感じるだけでも、価値があるものだと思います。

口述模試での質疑応答について、必要以上に緊張してしまい、上手く答えることが出来ませんでした。

口述模試の後、面接官役の先生が、問いに対する自分の答えが正解するか否かは、気にしなくて良い、と言ってくださいました。
それよりも、答え方や、入室時と退出時の態度について注意されました。
入室時、はっきりと大きな声で「失礼します」と言うべきことを指摘されました。
私にとって、その指摘は意外でしたが、素直に従うことにしました。

何よりも学べたと思ったのは、意外にも、服装についてです。

自分の服装(スーツ)が軽い、つまりカジュアル過ぎる、ということに気づきました。
同じく、口述模試を受けている人達が、やや重厚感のあるスーツであったのと、面接官役の先生が私のスーツを見て眉をしかめているように見えたからです。

結局、中古で買った、アルマーニのウール地の黒っぽいスーツにしました。
アルマーニは、重厚感があって、オススメです。
不思議なもので、アルマーニのスーツを着ていた本番の方が、落ち着いて、誇りをもって行動することが出来ました。
最低でも、地味(黒、紺)でかつ、清潔感があるものを心がけましょう。


本番の口述試験について

私の個人的な経験による感想ですが、結論的に言うと、感動しました。
まず、予備試験というものが日本で最難関の試験なのだとしたら、日本中の優秀な人達が、同じ部屋(体育館)に集まってきている、ということになります。その緊張感というもの、凄まじかったです。

そして肝心の試験ですが、日本の司法って、やっぱり凄いな、と思わせていただきました。
こんなに素晴らしく優秀な人達が、日本の司法を支えているんだなぁ、と感動しました。あの時の感動は、忘れられず、口述試験の再現解答とは別に、感動を文字にしたものを捜索しました。
今でも、私の宝物です。

ここにも、再現答案ならぬ、『再現口述試験解答』を、近々アップしたいと思っております。

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