大丈夫?と聞かれると、大丈夫じゃなくても大丈夫と答えてしまうことについて考えてみた。

女性が人生でつく嘘の多くが「大丈夫」という言葉というような話を耳にした。
どれほど正確な情報かは分からないが、それを聞いた時激しく同意した。
自分自身を振り返っても幾度となく口にしていた言葉。夫婦の会話の中で問いかけられた「大丈夫?」それに対して、特に子供が産まれてから数多くの“本当は大丈夫ではない”、「大丈夫」を口にしてきた。
そのことを思い出した時、そもそも「大丈夫」とは本来どういう言葉なのだろうと簡単に調べてみた。
1 あぶなげがなく安心できるさま。強くてしっかりしているさま。
2 まちがいがなくて確かなさま。
3 必要・不要の意を確認する。

大丈夫という言葉もこれほど意味があるのだなぁ、と少し勉強になったところで私の場合で言うと助けがいるか聞かれているのだから3番目の必要・不要の確認の意味が適しているのだろう。
それに対して本当は何らかの助けが必要なのに何故大丈夫と答えてしまうのか。
自分なりに考えていくつか原因を考えてみた。

「大丈夫ではない」という言葉が重すぎる
「大丈夫ではない」という答えをした場合、自分一人じゃ絶対できない困難があったり耐えられない苦痛がある、誰かに助けてもらわないといけない、などという大きな困りごとがある時にしか使ってはいけないような気がしている。
だからちょっと困ったなぁ、くらいの状況では「大丈夫じゃない」が口にできない。
私の場合大抵ひとつひとつは大きな出来事ではない。だけどちょっとした困りごとや疲れが重なって「大丈夫ではない」心境に陥っている。
だから大丈夫じゃない気持ちなんだけど、その瞬間の状況自体は大事ではないから大丈夫じゃないとはなかなか言えないのだ。

何をしてほしいか伝えるのが面倒
「大丈夫じゃない」
そう答えた場合、確実なSOSを発している状況になる。その後に何をしてもらいたいのか相手に伝えないといけないのだろう。
でも“大丈夫ではない”心境のときの自分にはそんな余裕はない。“大丈夫ではない”状況の時、大抵は“大丈夫ではない”ことは分かっていても具体的に何をしてほしいか考えて伝えるのは面倒なのだ。それに具体的に何をしてほしいか分からない時も多い。
つまりは“察してほしい。”
ただ、察してもらうのは無理だと分かっているので結局は大丈夫と答えて終わらせてしまう。

「大丈夫じゃない」と答えて相手が不機嫌になるのが嫌

これは私の想像部分が多いのだけれど大丈夫?と聞いた側も「大丈夫じゃない」と答えることは予想していないのでは?と思っている。
実際に私は夫に一度だけ「大丈夫じゃない」と答えたことがあるが「そっか」とつぶやかれて逆に不機嫌になられたことがある。
多分私の「大丈夫じゃない」の言い方も感じが悪かったのだろう。機嫌も悪かっただろうし。それから2つ目の要因とも重なるが、その後に◯◯をしてほしいという要求もなかったので返事に困ってしまったのだろう。今ならそう思えるが、冷静でないその時は被害者意識しかなかった。
それ以来「大丈夫じゃない」と答えたことはない。それでも何度となく聞かれる大丈夫?は挨拶のような雰囲気で私のこの「大丈夫じゃない」感を受け止める用意はされていないのだと感じ「大丈夫だよ」と答えてしまっていた。
私は大丈夫じゃない状況を相手に伝えて、相手の機嫌が悪くなるのが何よりとても嫌なのだ。

ここまで「大丈夫じゃない」と言えない要因について考えてみた結果、自分の中にある問題がいつくつか見えてきた。

・助けてもらうのが下手
・察してほしい
・相手の機嫌が悪くなるのが嫌


いずれも自分の中での問題。
自分で勝手に我慢して、一人で頑張りすぎた結果「大丈夫じゃない」状況になり、周りにも上手く助けを求められずモヤモヤしていた。

原因を洗い出してみた結果、自分次第で改善できることがたくさんあることに気がついた。
今日から少しでも「大丈夫じゃない」かもしれない状況や気持ちになったら早めに助けてもらう、もしくは無理をしないことから始めてみようかな。
そうしたら、自然と大丈夫じゃないと返事ができるかもしれない。それ以前に大丈夫?って聞かれるような状況にならないで済むかもしれないから。

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