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金岡由美|FLY_018

肩肘張らずに、日本酒を楽しんでもらいたい。そんな場をつくりたかった。

金岡由美(かなおかゆみ|「酒と肴 ぼたん」店主)自由大学では「お店をはじめるラボ」「スパイス学」を受講。2014年11月、日本酒を気軽に楽しむ酒場「酒と肴 ぼたん」を開店。「お店をはじめるラボ」卒業生初の実店舗を開店させた金岡さん。一人でお店をはじめるって、想像するだけでも大変そう。それを実現させた金岡さんの思いと、自由大学での学びがどう作用したのかを語っていただきました。

Q.自由大学を知ったきっかけは?

お店をはじめたいなと思っていたときに、ファーマーズマーケットのHPを見ていたら自由大学のバナーがあったので覗いてみました。そこで「お店をはじめるラボ」っていう講義が開催されることを知り、受講したのがきっかけです。

Q.授業を受けてみていかがでしたか?

受講した当時は「おもしろい人たちと繋がれたな」という感想でした。でもそのあと実際にお店を出すことが決まった時に、自由大学で出会った人たちにいろいろと助けてもらったので、今考えると本当に受けてよかったです。

Q.自由大学に通って得られたものは何ですか?

行動力と、人とのつながりですね。夢は思い続ければ叶うってよく聞くフレーズだけど、やっぱり思っているだけでは叶わなくて。もちろん強く思うっていうことも大事だと思うんですけど、じゃあそれをどう行動に移していくかっていうことがひとつ大きなきっかけになるんじゃないかな。自由大学に通って、動かないとだめだって思わされました。あとは何か困ったことがあった時、ひとりで考えてても解決しないことってけっこういっぱいあるので、困っていることが得意な人にヘルプを出せる、人とのつながりが築けました。

Q.独立してお店をはじめようと思ったきっかけは?

もうずーっと「いつかはやりたいな」と思ってはいたんですけど、その「いつか」がいつになるのかな、という感じでした。でも、30歳すぎから本当にやろうと思いはじめました。

Q.いつか独立をしようと思っていて、それを実際の行動に移したのはどうして?

それは……正直に言ってしまうと、その時働いていたお店が嫌だったからです(笑)。そのお店で働いていて、自分だったらこうするのに、ああするのに、と思うことが増えていった時に、じゃあもう自分でやろうと決心しました。

Q.一人で独立してお店をはじめるってすごく勇気のいることだと思うのですが、不安はありませんでしたか?

もちろんありました。あったけど、もう進みだしてしまったものはやっぱりやめますなんて言えないし、言いたくもなかった。でも独立を本当にやめたかったらやめていたと思うし、不安よりもやるっていう気持ちの方が大きかったんだと思います。

Q.ところで、どんなお店ですか?

まず気軽においしい日本酒を飲んでもらいたいっていうのが大きな柱としてあって、あとはそれに合う美味しいおつまみを用意しています。

日本酒の知識とかそういうものは置いといて、肩肘張らずに、日本酒を呑んだことがなかったけど呑んでみたらおいしかったとか、そういう発見をしてもらえればいいなと思っています。

Q.お店に立っていて、やってよかったなと思う瞬間は?

やっぱりお客さんが「おいしいね」って言ってくれた時。あとはお客さんのほとんどが地元の方なので、お客さん同士が楽しそうにお酒を呑んでいるのを見ることができた時ですね。たとえば先日、お父さんと20歳くらいの息子さんが二人でいらして、父子で呑みながら父は日本酒のうんちくを語り、息子はそれをおいしいおいしいと言って呑んでいる、その場面を自分のお店で見られたっていうことがちょっと嬉しいなと思いました。

Q.これからの目標は?

お店が思ったより早い時点でいい状態にできているので、この状態を長く続けていくことが目標です。そのためには、体調面なども含めた自己管理を一番大事にしたいと思っています。

【編集後記】 ずっと思い描いていた「自分のお店を出す」という夢を叶えた。それだけでなく、こんな雰囲気にしたい、こんなお客さんに来てほしい、そんな想像通りのお店をつくっている。言葉にするとそれだけのことかもしれないけど、そこに行き着くまでにはきっとたくさんの壁があったはず。凛とした割烹着姿でお店に立つ金岡さんからは、そんな壁を乗り越えた、内側にある強さを感じました。「思うこと」と「実際に行動移すこと」には雲泥の差があるけど、その間をジャンプさせるひとつの糧になった自由大学での学び。まさしく「FLY」!

(インタビューした卒業生: #増田早希子

【関連サイト】
酒と肴 ぼたん

FLY(フライ)は、自由大学の卒業生が登場するインタビューコーナー。自由大学に通い、新しく見つけた自分の姿。卒業して、踏み出した一歩は小さくても確かな手応えをもって、新しい日常の扉を押し広げます。卒業生&受講生が体験した、自分らしい転換期の話をお届けします。

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