BD問題の解説・補足



ありがたいことに拙文をご拝読いただき引用していただいたのですが、コメント欄で返信するには文字数が多すぎたのでnoteにしました。

(前回の記事)


「A~Dのどれか1つのみが正解」ですという前提であれば、答えがBであることに何ら疑問はありませんし、当然Dは不正解です。

私がBだと言い切れないとしているのは選択肢に
「3.どちらとも解釈できる」
「4.日本語がおかしい、解釈できない」
が含まれていることが原因です。


次に「背が高い」と書いてあるから、背が高いことが単なる性質ではなく、それが求められている並び順だと思ってしまった根拠はなんでしょう?

例えば、靴を選んでる人から「これの次にサイズが大きいものはありますか?」と聞かれたら、大きいものを求められているので、大きい順でソートして、より小さいサイズの靴を持ってくるでしょうか?
また、その場合は1段階大きいものが欲しい場合は「これの次にサイズが小さいものはありますか?」と聞くことが正しいでしょうか。

質問者の意図は
「これと同じデザインでもう1段階サイズが大きい靴はありますか?」
「これと同じデザインでもう1段階サイズが小さい靴はありますか?」
のどちらかです。

このとき使われている並び順の判断はお店にある靴のサイズに対しての「大きい」か「小さい」かではなく、"基準値”に対する「大きい」か「小さい」かです。

つまり、
「小さいサイズ→今持ってるサイズ→大きいサイズ」
「大きいサイズ→今持ってるサイズ→小さいサイズ」
のような全体の大きさ順で並べる訳ではなく、
「小さいサイズ←今持ってるサイズ→大きいサイズ」
という、今持ってるサイズを基準として大きい方と小さい方それぞれに対する矢印の向きになっています。

今持ってる靴に対して、それより大きいか小さいか、どちらかに向かって順番に進んでいくわけです。
矢印の方向を見ると、大きいサイズと小さいサイズは矢印の向きが異なるため、ソートすることができません。

小さい方がほしいときは
今持ってるサイズを始点として、段々サイズが小さくなっていくソートになります。
逆に大きい方が欲しいときは、今持ってるサイズを始点として、段々大きくなっていきます。
並び順はこの2パターンのみです。
始点といってるのは、ソートした並び順の中で必ずスタート地点になるという意味合いです。

どちらの順で並んでいるかは不明ですが、わかりやすく基準値をMサイズとして2パターン同時に検証します。

また、正しい日本語を使っていれば、使っている言葉は辞書にある解説文を正しく引用するだけで平易に伝えることができます。



1:すぐあとに続くこと。また、そのもの。
2:あるものに続く地位。一段低い地位。また、一段劣ること。


基準値→S→XSと小さくなる順で並んでいるとした場合
「次に小さいサイズ」
・基準値よりも数値が劣る小さいサイズはSサイズ
・基準値のすぐあとに続く小さいサイズはSサイズ
「次に大きいサイズ」
・基準値より数値が劣るものは大きいサイズとは言わない
・基準値のすぐあとに続くサイズは数値が劣るので大きくない


基準値→L→XLと大きくなる順で並んでいるとした場合
「次に小さいサイズ」
・基準値の次は数値が劣っていない
・基準値のすぐあとに続くサイズは小さくない
「次に大きいLサイズ」
・基準値よりも数値が劣る大きいサイズは存在しない
・基準値のすぐあとに続く大きいサイズはLサイズ


このように、辞書を基準に考えるだけで、

「次に小さい」→小さくなっていく順番で次にくるもの

「次に大きい」→大きくなっていく順番で次にくるもの

と、どちらも正確に伝えることが可能です。
「次に高い問題」で考えるべきは
「明確な優劣や順番があり、他の並べ方がないか」と、
「辞書にある解説文を正しく引用して考える」ことです。
それ以外に何の法則性もありません。

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