天皇賞や有馬記念などGIを7勝してアーモンドアイに次ぐ歴代獲得賞金第二位のキタサンブラックの産駒がデビューして二世代目となりました。

先日のソールオリエンスの京成杯勝ちにより既に重賞勝ち馬を四頭も輩出し、イクイノックスは年度代表馬にも選ばれ今や飛ぶ鳥を落とす勢いです。

サンプル数は少ないのですが、産駒の傾向について調べていきたいと思います。

イクイノックス
母シャトーブランシュ
母父キングヘイロー
兄ヴァイスメテオール
(父キングカメハメハ)

昨年の年度代表馬で、速い上がりが使える東京競馬場などが合っている近代競馬にベストマッチな馬。母シャトーブランシュはマーメイドSの勝ち馬で兄ヴァイスメテオールはラジオNIKKEI杯を勝ちメトロポリタンS(東京2400)なども勝っている。キングヘイローは母父として当馬の他にもディープボンド、ピクシーナイト、ウォーターナビレラなど条件問わず成功している。

ガイアフォース
母ナターレ
母父クロフネ

昨年のセントライト記念の勝ち馬にして菊花賞1番人気。今週のAJC杯に出走してくる。昨夏小倉では時計の出る馬場だったとは言え、2000m1.56.8というタイムで勝っている。母ナターレは地方所属で25戦9勝、重賞も勝っていてマイル前後に良績。クロフネは自身の産駒にはソダシ、アエロリット、カレンチャン、スリープレスナイトなどマイル以下の活躍が目立ちましたが母父としてはクロノジェネシス、レイパパレ、ヴェラアズール、スタニングローズなど2000～2400での産駒の活躍が目立ちます。

ジャスティンスカイ
母リアリサトリス
母父Numerous
～ミスタープロスペクター

青葉賞では人気に推されながらも惨敗でクラシックには乗れませんでしたが、ここに来てマイルで連勝してオープン入り。母父Numerousはミスタープロスペクターへと続く米国のダート短距離系種牡馬。

ウィルソンテソーロ
母チェストケローズ
母父アンクルモー

夏から今年にかけダートで四連勝中の上がり馬。母は地方で勝ち鞍は1200m。母父アンクルモーはアメリカのダートで自身の勝ち鞍は1700mまで、2000mのBCクラシックは惨敗。ウィルソンテソーロは千六、千八と勝っているが今後二千以上でどういうレースをするか注目です。

ラヴェル
母サンブルエミューズ
母父ダイワメジャー
姉ナミュール

昨年デビュー2連勝でアルテミスSを制した牝馬。ダイワメジャーはマイル以下では芝ダート問わずに実績を残している種牡馬で母サンブルエミューズも、その傾向を色濃く受け継ぎマイル以下で活躍しました。当馬とナミュールの今後は注目です。

ソールオリエンス
母スキア
母父Motivator
兄ヴァンドギャルド

先日、京成杯でデビュー2連勝を飾りました。母父Motivatorは英語ダービー馬で産駒の母スキアはヴァンドギャルドを輩出しています。ヴァンドギャルドはドバイターフで二年連続好走で国内では富士Sを勝っているディープインパクト産駒。

現3歳世代のラヴェル、ソールオリエンスはキャリアが浅いためこれから注目していきたいところですが、ここで紹介した活躍している四歳馬の傾向として母系の血統が産駒成績に反映しているという事実があると言う事。つまりキタサンブラック産駒は母系の良いところを伝えられた馬に活躍傾向があるという仮説は立てられます。

上記の6頭は賞金上位の馬なんですが、もう1頭だけ紹介してみたいと思います。

シュバルツガイスト
母フリーティングスピリット
母父Invincible Spirit

インゼルレーシングで1億円で募集された素質馬。デビュー前は、相馬眼のある評論家達がダービー候補に挙げるなど注目されていて実際、夏の札幌千八でデビューしています。しかし勝ち上がりに手間取りダートの短距離へと活路を見い出し年明けの中山ダート1200で勝ち上がりました。母フリーティングスピリット母父Invincible Spiritと共に英国のGIホースですが勝ったのは1200m。先述の仮説が正しいとするならばシュバルツガイストは今後6F戦で活躍していくかも知れません。

まだまだ二世代のみのデビューで、これから長い種牡馬生活が待っているキタサンブラックにとって最高のスタートが切れたことは間違いないでしょう。500万だった種付け料も今は倍の1000万円になりました。高ければ良い繁殖牝馬も必然的に集まってきます。紹介した馬が活躍すればするほど新たな産駒にも楽しみが広がります。

ここまで、読んで頂いてありがとうございます。馬券検討はもちろんのこと、一口馬主の出資馬やペーパーオーナーゲームなどの参考になればと思っております。

これから、週末の予想の他にもこういった無料記事も掲載していきたいと思います。