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肌を安定させる水

結局 "もの" について語るのが好きなんだよね、ということで、身のまわりの愛用品や新たに迎え入れたもの、憧れのものについて綴っていきたいと思います。

タカミスキンピール

青いガラス瓶の佇まいが素敵でした。無駄なものがなくなって、スッと背筋が伸びるような。スポイトできっちり一回ぶんを測りとれるその仕組みも、香りもとろみもないいっそ素っ気ないくらいのテクスチャーも、何もかもにそぎ落とされた潔さを感じます。

30代になった頃から冬場の乾燥に悩まされるようになりました。10代の頃から付き合ってきた油田はそのままに、口まわりだけがカサついて皮むけを起こすという悲劇。せめて油田と引き換えにしてほしかった……。ケアを見直さねばならないと感じていた頃に出会ったのがこのタカミスキンピールです。

きっかけは仕事絡みだったので、特に「これがいい!」という確信を持って使い始めたわけではなかったのですが、今では旅行先にも必ず持参するほど。定期購入でもうリピート5本めになります。

発売から十数年間変わらぬ処方で愛されてきたいわば名品と言われる製品ですが、具体的にどんなものなのかと言われると表現に困るところがあります。見た目は単なる水だし、翌朝肌がパーン!!みたいな効き方をするものでもないし、なんなら名前にピールとか入っているのでピーリング剤か?とも思うし(角質を剥がしたり溶かしたりするわけではないそうです)、サイトを見ても「肌の代謝を整える」と分かるような分からないようなことしか書いていないし、なんなら成分だって取り立てて特筆すべきところもない。これ、一体何者なんだろう……。しかし、使い続けて少し経ったある日、ふと「そういえば最近目立った肌荒れしてないな」と気付くのです。で、気付いてしまうともう使わないのが怖くなるという。なんであの水が……いつの間にこんな……でも冬場の乾燥も明らかに改善されているんですよね。

どのへんが "効くポイント" なのかは未だによく分かっていないんですが、どうも処方バランスがキモとのこと。効果はあるが刺激にはならない絶妙なバランスを保つべく、使う量もスポイトに印をつけることできちっと守らせる徹底ぶり。適正使用量がいつのまにかなあなあになりがちな大雑把人間にもありがたい仕様です。ターンオーバーって早めすぎても良くないと聞きますが、少なくともわたしはキメが浅くなることもなく、不規則な生活で滞った代謝を促してもらっている感じがします。

地味だけど実力のある、クラスで一目置かれているタイプのような逸品。「一人でも多くの人に使って欲しいから」と、数年前にかなり思い切った値下げをしたという逸話もあります。値上げはともかく、値下げって滅多に聞かないような……製品に対する自信と信頼が感じられます。年齢によらず使っていける、そぎ落とされたからこその汎用性も魅力的。ずっと使っていきたい製品です。

#コラム #コスメ #タカミスキンピール

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