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おわりははじまり

読みに来てくださってありがとうございます。
今日のnoteは少し長いので目次を作りました。
読みたいところだけ読んでいただいても構いません。
好きな分だけ読んでいただけると嬉しいです。
それでははじめます。

目次
*日曜日の夕方が憂鬱だった私
*憂鬱な社会人を抜け出そうと思ったきっかけ
*背中を押してくれた理由たち
 ①好きなものを失いたくなかった
 ②1カ月のうち23日の自分が嫌いだった
 ③明日死んでも後悔しない?答えはNoだった
 ④上司や先輩のようになりたくなかった
*学んだこと
*夢

*日曜日の夕方が憂鬱だった私

明日は仕事だ。
早く出勤してあれとこれをしなくちゃな。
今日は業務ノートを書いてこれだけ予習しとかないと。

思い返せば、休みの日の夕方が憂鬱だった。
明日が仕事と思うと、夕方から緊張していた。
胸がざわざわするし、遊びに行った自分に罪悪感を持った。
予習が間に合わない。
準備ができていなければ、明日も残業だ。

やってもやっても終わらない仕事に毎日がいっぱいいっぱいだった。
それでも、やっている仕事が好きだったから、まわりがどんどん辞めていく中、辞めたいなんて1回も思ったことがなかった。
早くこなせるようになりたい。
もっと自分ができるようになったら、Webページや紙媒体をもっとポップでわかりやすいものに変えたいし、出張は1人で行ってみたい。
やってみたいことがたくさんあった。

よく教育係の上司に「入職して◯ヶ月経つのに何も成長してないね」って叱られた。
そのたび、自分に後輩ができたらこんな叱り方はしないどこうって思うようにした。

こうやってどうにかこうにか乗り越えてきたはずだった。

*憂鬱な社会人を抜け出そうと思ったきっかけ

その日もいつもと変わらない金曜日だった。
次の日の土曜日は大事な行事の日。
帰ったら予習しなければならないことがたくさんあった。
それなのに、机で寝落ちしてしまった。
からだが限界だったのかもしれない。
目が覚めると、自分の置かれている状況に頭が真っ白になった。

早朝3時。
大変だ。このままでは仕事が間に合わない。
ガタガタ震えながらパソコンを開いたけれど、ネットを開いただけで、何もできなかった。
前日上司に言われた言葉が頭の中をぐるぐるしていた。

入職して4ヶ月なのに何ができるようになったの?
藤岡さんは誰でもできる仕事しかしてないよ。
いつになったら変わるの?

次から次へと涙が生まれ、からだが動かなかった。
お母さんに「大丈夫、大丈夫だから。」と抱きしめられ、ファンデーションだけ塗って家を出た。
けれど、私の足は駅のホームにくっついたままで、電車へ向かうことはなかった。

こうして私は出勤できなくなり、1週間仕事を休んだ。
1度は復帰したものの、この5ヶ月の間にトータルで2回出勤できなくなった。
そして2回目の休みを経て、退職した。

新卒5カ月。
1回目のお休みのとき、転職エージェントに相談に行ったけれど、正直良い転職先はあまりなかった。
たった5カ月なのに職歴があるだけで転職先の条件は悪くなった。
それでも、辞めると決意したのは辞めなければと思えたから。
私の背中を押してくれた理由たちを4つここに書き留めようと思う。

*背中を押してくれた理由たち

①好きなものを失いたくなかった
仕事をしていたとき、仕事を中心に生活が回ってしまっていた。
ひと月のほとんどが仕事だから、仕事を上手くこなさないと自分にふりかかる精神的苦痛が大きかった。
家に帰っても休みの日も、次の出勤日少しでも早く帰れるように予習や準備、仕事をしていた。

仕事に支障が出るから、休みの日に予定を入れたくなくなった。
自分の休む時間がほしくて友達を誘わなくなった。
大学時代に復活した趣味だったのに、また本を読む時間がなくなっていた。
大好きなバンドのライブも夜遅くまであるから、行かなくなった。

こんなふうに、自分の好きなものをどんどん手放していた
気づかないうちに、自分を作り上げたはずの好きなものを自ら失くしていた。
そんな自分がこわかった。

②1カ月のうち23日の自分が嫌いだった
仕事を上手くこなすには、仕事用の自分を用意しなければならなかった。
とにかく時間にせかせかする自分を用意して、トイレに行くときは小走り、お昼休憩はごはんを食べるだけ。
特に規定もないのに、職場の人と同じ靴を履かされて、同じように残業する。
「みんなそうしてきたから」が蔓延している環境に初めは疑問を持っていたのに、気づいたらその環境に自分が適応していっていた。

そんな私が本当の私に戻るのは月に7回あるお休みの日。
休みの日は好きな服を着ていいし、赤いリップもつけていい。
叱られることなんてめったにないし、時間に追われなくていい。
予定をいれなくなっても、休みの日はほっとできて自分が一番いきいきしていた。

だから休みの日を糧に仕事をがんばっていたのだけれど、ふと思った。
月30日のうち7日しか好きな自分じゃない。
一生懸命働いて買ったかわいいワンピースが着られるのもほんの何回かしかないし、今季買った真っ赤なリップもつけれる日がほとんどない。
ほっと息をつけるのも月に7回?

ほとんど好きな自分に戻れないじゃない。
このまんま人生のほとんどの時間を嫌いなスーツに身をまとった嫌いな自分でいるなんて嫌だ。
というよりおかしい。
自分の人生なんだから自分で決めてよくない?
そうはっきり思った。

③明日死んでも後悔しない?答えはNoだった
仕事を休んでいる間に北海道で地震が起こった。
この地震のニュースを見て、7年前に遭ったニュージーランド地震を思い出した。
私は7年前、中学3年生の語学研修中にニュージーランドで地震に遭い、死にかけた経験をしている。
だから、「明日死んでも後悔しないように生きる」がモットーだったのに、仕事をしていたころの私はこのモットーに反していた。
②にあったように月のほとんどを嫌いな自分で生きていた。
明日死んでしまったら絶対に後悔する。
そう思ったから、辞めることを真剣に考え始めた。

④上司や先輩のようになりたくなかった
上の①~③を考え、辞める気持ちが固まってきたとき、やさしくしてくれた上司や先輩のことが浮かんだ。
いろんなことを教えてもらったし、かわいがってくれた先輩もいた。

けれど、その好きな上司や先輩たちは正直自分のなりたい姿ではなかった
毎日遅くまで仕事をして、眠そうで、疲れていて。
私のお父さんより20歳若い課長はお父さんよりも老けていた。
ここにずっといたら、こんなふうになってしまうのか。
そんなの嫌だな、そう感じた。
だから、ここから離れようと決めた。

*学んだこと

辞めるまでの自分をふりかえって思ったのは、
一番こわいのは異変に気づかないことだということ。
自分が無理していることも、本当の自分を失いつつあることも、嫌だなと思ったことも、それを何日か繰り返していくうちに慣れてしまう。
残業もそのうちの1つで、1度長時間の残業を経験してしまうと、1時間や2時間の残業が短く感じられ、残業が習慣になってしまう。
この慣れが一番こわいと思う。

だから小さな異変、少しの違和感、嫌だなという気持ちを大事にしてほしい。
誰かに聞いてもらうでも、iPhoneにメモするでも、Twitterにつぶやくでも。
手段はなんでもいいから、変だな嫌だなと思った気持ちをどこかに残しておいてほしい。
慣れたらこの気持ちもなくなってしまうから。
この気持ちもなくなってしまったら、自分の悲鳴に自分が気づけなくなるから。

私の場合、気づいたら残業時間は月に80時間を超え、気づいたら疲れていた。
残業代もでないし、心配してくれる上司もいなかった。
みんなそうだったから。 

2番目にこわいのはみんなそうだからという考え方。
人それぞれきつい、苦しい、嫌だと感じる点が違う。
それをみんなもしているからとか、他の人の方が大変だからとか、他の人と比べて判断しないでほしい。
自分はどうなの?本当に大丈夫?
と自分の心に投げかけてほしい。
慣れてしまって、手遅れになる前に。

そして、辞めた後にもわかったことがある。
それは、辞めたことも5カ月間働いたお仕事のことも、1㎜も後悔していないということ。
辞めてよかったなと思っている自分もいるし、仕事楽しかったな、やってみてよかったなと思っている自分もいる。
辞めた後も友達に仕事のことを楽しんで話してしまう自分がいるくらい、仕事を好きなままで辞めれたみたい。
だから、前の職場に就職してよかったし、辞めてよかった。
これも私が学んだことだ。

*私の夢

大学生のとき、死んだ顔をして就活をしている先輩たちを見てかわいそうだと思っていた。
社会人になりたくないと言う後輩たちもたくさん見てきたし、自分もそうだった。
なにかワクワクするような社会人になれる方法があればと模索し、見つけきれなかった。

けれど、時代は変わった。
会社に属する人だけが社会人ではないし、好きなことでお金を稼ぐ人もたくさんいる。
noteのように一般人の私がこうして文章を書いて、遠い街に住んでいる人たちに読んでもらうこともできるようになった。

今の夢は、1人でも多くの人が、特に私より年下の子たちが社会人って楽しそうだな~って思ってくれるような社会人になることだ。
好きなことを仕事にして、好きな格好をして、好きな時に海外旅行に行くような人間になりたい。
そして、そんな社会人になれるよ!って言ってあげられる人になりたい。

それに私にはやってみたいことがたくさんある。
やってみたいこととそれを必要としてくれる人があればお仕事にできるんじゃないかって思ったりする。
もちろんまだ始まったばかりだし、社会のしくみもよくわからないひよっこだけれど、やってみようと思う。
失敗したってきっと後悔しないだろうから。

今の私はただ仕事を辞めただけの人間で、責任をもって他の人に仕事辞めちゃいなよとはまだ言いきれない。
だから、仕事を辞めても人生おわりじゃないよ、むしろはじまるよって胸をはって言えるように私がその新しい道を作って証明したいなって思う。

これが私のおわりでありはじまり。 
憂鬱だった日々のおわりで、ワクワクする毎日のはじまりだ。


今日のノート
「ワクワクは日曜日からはじめるノート」
東急ハンズ

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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