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お金と上手につきあうには?:お金をちゃんと考えることから逃げまわっていたぼくらへ

老後2000万円問題が話題になりましたが、子どもに必要なお金や、病気や怪我をした時のお金…など、将来に必要なお金についても、よく耳にします。業界自体が衰退してしまったり、大企業であっても倒産する不安定な時代に、自分を活かす場所を見つけ、ワークライフバランスを意識して、十分なお金を得ることが、なんだかとても、難しく感じます。

人は感情で動く生き物だと言われます。そんな人間から生まれたお金のシステムも、人間の感情で動いています。気前よく使ってしまえばそばを離れていくし、欲を自制し、大事にとどめて仲間を増やしていけば、おのずと増えていきます。人、物、ことをつなぎ、流れ行くお金を、必要な分、自分の手元へとどめるにはどうしたらいいのか。これは、ひとりひとりの環境、性格によって答えが違います。お金を扱いながら、自分で考えなければいけない時代なのだと、この本の対談から読み取ることができます。

大きな事業を手がけている人でお金をたくさん持っている人は、少ないんです。
もっと大きな仕事をやろうと思うと、もっとたくさんのお金が必要になりますから。その一方で、事業をなにもやらなくても、たくさんお金を持っている人がいます。
大きな事業やって偉くなりたいのならそれはそれで方法がありますし、お金持ちでいたいという人もあるでしょう。事業もお金もなくていいから、気ラクな暮らしをしたいと思う人もいて…。
尺度はいろいろありますから。それぞれにあったお金とのつきあいかたのカルテがあって然るべきですね。
本書より引用

面白い人、コトと出会える、ほぼ日刊イトイ新聞というメディアも、裏側にはお金と人が流れています。こんなふうに言うと、なんだか汚い印象になるかもしれませんが、お金は事業と切っても切り離せない、人間の血液のようなものです。なぜ、お金は汚いものという概念が生まれたのか。ほぼ日という事業を通じて、お金と事業のつきあい方についても、対談の中で語られています。

この本には、手っ取り早くお金を得る方法は書いてありません。本質的な「お金ってなんだろう。どうつきあって生きていけばいいだろう」と、心理的な面に興味があるかたは、お金の神様と言われた邱永漢さんの視点を借りて、新しい視点をみつけることができるかもしれません。



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