任天堂がやりたかったSwitch

任天堂のSwitchが手に入りました(拍手)
3月頃には「ゼルダはWiiUで遊べるし、どうせARMSかスプラトゥーンまで買う予定のソフトも無いから7月くらいに買えばいいやー」とのたまっていたのですが、まさかこんなに買えないなんていう事があるとは...。
とりあえず転売屋は一人ずつ順番に頭から摩りおろしていきたいですね。

で、先日のスプラトゥーン2前夜祭も無事に楽しむことができました。
そこで、実際に触ってみて色々と気が付いたので、備忘録のつもりでエントリーを書き始めた次第です。

SwitchのメインコンセプトはCMやトレーラーでおなじみの「持ち運べる携行性」、「持ち運んでいつでも遊べる据え置き機」という部分だと思うのですが、正直な所、去年のE3(Electronic Entertainment Expo)で初めて発表された際に「え、それだけ?」と思った人は少なくないと思います。僕もちょっと思いました。
というのも、対抗のSONYが一足先にVRジャンルへ踏み出し、PSVRを発売してOculusやViveと並んで去年は「VR元年」とまで称されるほど盛り上がりました。
これまでDSシリーズ、Wiiシリーズと「操作性の真新しさ」で他社より頭一つ抜きんでてきた任天堂ですから、おのずとユーザーも「VRに対抗するための任天堂の手段は...!?」と固唾を飲んで期待していたはずです。
ところが実際は「なんと持ち運べます!」。あの小さい液晶でテレビと遜色ない解像度を誇っているのは目を見張るものがありましたが、そもそも僕らのようなインドア人間にとっては「ゲームは持ち運べても、持ち運んだ先で一緒に遊ぶ友達は別売やし...」というもの。肩透かし感は否めませんでした。

しかし、実の所このSwitchには他社には無い独自の武器があるのです。
それが、再三触れている「携行できる液晶ディスプレイ」。
持ち運べるというメインコンセプトが目立つあまりその根本的な部分が隠れてしまっているのですが、持ち運べるという事はテレビが無い場所でもプレイができるという事。そう、Switchは据え置き機なのにテレビが無くてもプレイができるのです。

もちろんテレビへの出力もできます。HDMIケーブルとアダプターを繋げば大画面でゲームができるわけです。
しかし、Switch自体の小さい液晶でもゲームは十分に遊べます。しかも液晶はスタンドで立てることもできますし、コントローラーは無線で手に持ってプレイできるので腕も疲れません。まさに小さいテレビ画面を持ち運んでいるようなものです。

WiiUが発売された後、スプラトゥーンで盛り上がっている最中に「いやぁ、プレイはしたいんだけどウチTVが無いからできないんだよね」という理由でプレイを断念された方を知り合いに何人も見ました。
これまでは「家にテレビがある」というのは当たり前のことだと思っていましたが、今日日見たい番組もそんなに無く、あってもインターネットでオンデマンド配信が見られるような昨今ですから、一人暮らしを初めても冷蔵庫・洗濯機・電子レンジくらいの生活必需家電を買えば、嗜好品であるテレビは買う必要性がずいぶん低くなりました。
もう「一家に一台テレビがある」というのは当たり前ではないんですね。
とはいえゲーム機本体も数万円する安くない買い物。ゲームの為だけにテレビを買うのも難儀な話です。

任天堂さんもおそらくこの数年でその辺りの事情に気が付いたのでしょう。
ならばどうするか。テレビが無くてもプレイができるようになればいいじゃない、という解答を導き出したわけです。
これならテレビの有無という外的要因に左右されることなく、万人が等しく「本体さえ買えれば遊ぶことができる」というスタートラインに立つことができるようになったのです。新規層参入の戸口が一気に広がりました。
世間的にはテレビを持っていない家庭の方が少数派だと思うのでこれをメインコンセプトとしてプレゼンするわけにはいかないのでしょうけど、たぶん、これが任天堂さんがSwitchでやりたかったことなんじゃないかなぁと思います。
まぁ、今はその本体が買えないんですけれども...(2017年7月現在)

これでWiiUで諦めていた人も満を持してスプラトゥーンで遊べるわけですね。
テレビが無いから買えないと言っていた友人をインク沼に引きずり込みたいので何とかもう一台手に入れてプレゼントしてあげたいです。


あともう一つさらに地味ーな改良点ですけど、WiiUに比べてさらにソフトを起動するまでの時間と手間が減りました。
Switchの液晶でプレイするならテレビを点けて入力切替をする手間すらいりませんしね。
Wiiの時にソフトの起動まで5分くらいかかっていたのが嘘のようです。ていうかWiiは長すぎる。
もはやワンタッチに等しい手間で起動が出来てしまうので、こう、作業のキリが付いたときにね?ポチッと押して、こう......3戦!3戦だけだから!

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