貴方がリーダーならどうしますか?シリーズvol 120 赤字だから頑張って欲しい‥と発破をかけても‥

 長い間経営していると、良い時もあれば悪い時もありますよね。売上が伸びているときには、『それイケ!ドン!ドン!』でさらに人員を増やして、次々に出店、拡大‥と夢もどんどん広がりますよね。ところが、退職者が重なることもあり、一気に経営が悪化してしまうこともありますよね。人員不足からくる赤字経営への転落‥。赤字が続けば続くほど、経営者の求心力も低下してしまい、「赤字だから頑張って欲しい!」と社員に発破をかけても、響いてくれない‥という経験をされたことってございますか?

 私も、美容室経営歴30年を超え、大きな危機も数回経験し、小さな危機は数えきれないくらい経験いたしました。(笑)何とか乗り越えてきたのですが、その苦い経験から学んだことがあります。

 それは、『赤字だから頑張って‥』と言われて『よし、頑張ろう!』と奮起する社員はほとんどいないという事です。いるとすれば、愛社精神があり、経営者に感謝している社員です。私の会社も、多くはいませんが、そういう有り難い社員もいました。(極少数ですが‥w)

 それ以外の多くのスタッフは、『会社が赤だから頑張りたい‥』とは、悲しいかな、ならないと思います。

 社員の立場からすると、例え会社の赤字が解消されたとしても、社員にとっては何のメリットもないですよね。ワクワクした気持ちで『みんなで頑張ろう!』とはならないですよね。私は、この単純なことに気づけませんでした。

 経営者が資金繰りに追われると、『』ばかり見てしまいますよね。『未来』や『将来』を見れなくなります。経営者が求心力を失うのは、『今』だけを直視してしまい、『未来』に目がいかなくなるからだと思います。

 経営が苦しければ苦しい時ほど経営者は、未来を見る努力が必要だと思います。具体的には、経営計画(中長期計画)の立て直しをされることをお勧めいたします。

 私は、中長期プランのことを『幸せ5カ年プラン』と呼んでいます。社員が幸せになるプランニングを幹部合宿で行っています。(新型コロナの影響で昨年はできませんでしたが‥)

 どれくらいの規模(年商)をどれくらいの人数(生産性)で達成できれば、社員にとって、どのような夢や待遇が叶えられるのか?を作成し一覧表にしています。もしこれで、社員がワクワクした気持ちになれば、赤字を解消するのは通過点になり、その先のみんなの夢が、『モチベーション』になるからです。

 経営が苦しければ苦しいほど、『赤字を解消したい‥』という『今』を見るのではなく、未来の会社の姿をイメージする取り組みが、V字回復の第一歩だと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?