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イラストにおける「ボキャ貧」という状態

ボキャ貧とは、ボキャブラリーが貧困であること。語彙力がないことを指します。

会話や作文で使われるこの言葉ですが、僕は絵描きにおいても「ボキャ貧」という状態があると思ってます。


今回は、イラストにおけるボキャ貧と、その解決策について話します…!




イラストのボキャ貧とは何か

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イラストにおけるボキャブラリーとは、表現技法の引き出しのようなものだと思ってます。基礎知識よりももっと細かな単位での「猫の耳はどう描けばそれっぽく見えるか」みたいな局所的な知識です。

そういう知識が多ければ多いほど、イラスト制作は思うように進み、逆にボキャ貧の状態だと、自分の望む表現をするのに苦労します。


「調べればいい」では済まないボキャ貧の問題

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「ボキャブラリーが少ないなら調べればいいじゃないか。実際プロはたくさん資料を用意して描いている。イラストにおけるボキャ貧は大した問題にはならない」と思う人もいるかと思います。

確かに、描きたいものが決まっていれば資料を検索しその通りに描けばある程度は描けます。前もってボキャブラリーを増やしておく必要はないように思えるかもしれません。


しかしボキャ貧の本当の問題は「アイデア出し」の時点で行き詰まった時に起きます…。


問題1 「アイデアが浮かばない」

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たとえばイラストの背景を描く時、「空いているスペースに何を描いたらいいかわからない」みたいな状況は、誰でも経験したことがあると思います。

ここでテーマを今一度思い出し、ピンクのキャラクターだから、ピンクのものを描きたいと、あなたが考えたとします。

ではピンクのものって何でしょう?


ハートや星の図形?ピンクのリボン?あるいは文房具やコスメ、かわいいぬいぐるみ? それらはどう描けばいいか、どう配置すればいいか。

これがすぐに思いつかないのが、ボキャ貧の問題点の一つ目「アイデアが浮かばない」です。


問題2 「アイデアをすぐに試せない」

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では、色々参考資料を調べた結果、あなたはリボンを描くことにしました。

リボンの書き方を調べます。見様見真似で描いたはいいけど、構図的に、あるいは立体的に違和感がある。やっと上手く描けたと思ったら、何だか自分の絵柄に合わない。


散々試行錯誤して描いてみたはいいものの、やはり色合いも構図も良くない。別なアイデアを試すためには、もう一度資料検索から始めないといけない。

ここで途方にくれて、背景を描くのが嫌になり、結局いまいち構図が決まらない状態で完成にしてしまう。


これがボキャ貧の問題点の二つ目「アイデアをすぐに試せない」です。


ボキャブラリーがあるとアイデアがたくさん試せる

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もし、今までの知識を駆使して資料なしにピンクの図形や小物を描けるなら、短い時間で多くのアイデアを試せます。

アイデアが決まったら、改めてちゃんと資料を検索し綺麗に整えれば、イラストのクオリティはもっと上がります。


これは背景だけの話ではなく、キャラデザやラフにおけるポーズ・構図も同じです。

ボキャ貧を放置していると、似たような絵ばかりになり、いざ新しいものを描こうとした時に非常に苦労します。だからボキャ貧は問題なんです。


ボキャ貧の解決策

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解決策1 「描き慣れないものを試す」

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ではどうすればボキャ貧を解決できるでしょうか?

一つ目は、普段から色々試してみることです。使ったことのないツールを試したり、あまり描かないものを描いてみたり。


一度でも描いてしまえば、二度目は楽になります。積極的に描いたことのないものに挑戦するだけで、だいぶボキャ貧が改善するはずです!


解決策2 「上手い人のアイデアを真似する」

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もう一つの解決方法は、アイデアを真似をすることです。

普段から色々試すのは大事ですが、大抵の場合新しい試みは失敗します。もし、「どうせ試すなら上手く描きたい」と思うなら、上手い人の構図や塗り方、ツールの使い方などをできるだけ真似しましょう。


アイデアを真似すれば、それが経験になりますから、ボキャブラリーが増えます。イラストは真似が第一。絵柄もキャラデザも構図も配色も、上手い人のアイデアはどんどん真似してアイデアの引き出しにしまっていきましょう!


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というわけで以上、イラストにおけるボキャ貧とその解決策でした!

当たり前のことしか描いていませんが、描き慣れてくるとだんだん新しいことを試さなくなり、ボキャ貧に陥ることはわりとよくあります。


自分も今その状態ですから、たくさん試してたくさん真似していきたいと思います…!

では!

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