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駆け出しのスタートアップがエンジェル投資家に出会う方法



スタートアップ企業には資金が必要です。そんな資金を援助してくれるエンジェル投資家との出会い方や援助されるためにやれることなどを解説します。

投資家による資金調達のメリット

メジャーな資金調達の方法としては、銀行などからの『融資』です。しかし、融資には厳しい審査がありますし、結果が出るまでに時間がかかります。そこでもう一つの方法である『投資家』による出資を考えてみましょう。

『今まで会ったことも喋ったこともない人が、融資してくれるなんて美味しい話なんてあるわけがない』と思うかもしれませんが、実際に、『ベンチャーキャピタル』や『エンジェル投資家(個人投資家)』などと呼ばれる人たちがいます。

このような投資家たちの場合、将来的に有望な事業であると彼らが個人的に判断します。そのため長い審査も必要なく、無名の起業家やスタートアップ企業にも資金を提供してくれる有り難い存在です。

しかも『融資』ではなく『出資』という点も大きなポイントであり、簡単に言ってしまえば『出資したお金は返さなくてもいいですよ』ということです。つまり、出資してもらったお金は皆さんの『自己資本』として使えます。

投資に対する考え方は投資家によって異なり、経済的利益の追求が目的な人もいれば、自らが投資するベンチャー企業の経営者のビジョンや事業的な魅力に将来性を見出して、応援したいという気持ちから投資をスタートするケースも多いです。このような個人投資家との出会いが、あなたのビジネスを飛躍させるきっかけとなるかもしれません。


ビジネスプランを真剣に考える

エンジェル投資家が投資したいと考えるのは、『このビジネスプランに将来性はあるのだろうか』『面白いアイデアで効果がありそうだから試してみたい』など、成功することを前提としている企業です。

そのため、いかに自分の会社が良い商品を提供しているのか、ビジネスを行う上でどのようなこと考えているのか、などのビジネスプランを作成しましょう。

書き方のコツとしては、アイデアをブレインストーミングで練り込み、自分の考えを簡潔に分かりやすくまとめてください。

読み手が読みやすく、それでいて充分内容が理解できるくらいの深みが必要です。

どんなに将来性のあるアイデアだったとしても、言葉として相手に伝わらなければ意味がありません。

どのような未来を描いているのか、売り上げに繋げていく戦略はどんなものなのか、市場の流れや競合他社の調査なども行った上で文章をまとめてみましょう。

注意してほしい点としては、ビジネスプランに『長い文章』は必要ありません。むしろ逆効果になることが多いです。長々と書いた文章は読みにくく、内容がブレてしまいます。

それに加えて重要な部分が相手に伝わりにくくなるのでしっかりとした確認と音読が必要になるのです。また、エンジェル投資家はビジネスプランだけでなく、人を見て判断しています。(ここは鬼重要です)

身なりや言葉遣いなどには注意しましょう。

投資家にとって『魅力あるビジネスプラン』とは

エンジェル投資化に投資してもらうのは簡単なことではありません。成功するば多くの投資が見込めますが、それに見合っただけの難易度でもあります。

ビジネスプランを伝える際には、

・『どのようにビジネスをやっていくのか』

・『どのように進めていくのかという業務フロー』

・『それがどのような利益として還元されるのか』

といった部分を具体的かつシンプルに伝えましょう。金額もできる限り正確なものを算出してください。

金額や利益だけの話では他の人と似たり寄ったりな感じになります。

そこで、起業することで叶う『幸福の度合い』についても伝えてみましょう。

露骨にアピールすると、投資家によっては嫌がるかもしれないのでタイミングやケース毎に考えることが大事です。

ユニークな才能と積極性が、エンジェル投資家の心を掴みます。

将来の目標は大きくしつつ、成功のプランはシンプルで『今の状態であれば成し遂げやすい』と感じてもらえるような文章にしましょう。

伝えるべきことは簡潔に分かりやすくを念頭に置くのです。そうすれば、投資の道も開けてくることでしょう。他の人と違うところを見せることで、自分の存在をアピールすることができるのです。ぜひ参考にしてみてください。


投資家から出資を受ける方法『マッチングサイト』

投資家と知り合う方法はいくつかありますが、マッチングサイトの利用は有効です。

とくに、これから事業を始めようとしている起業家であったり、投資者が見つかっていない・少ないスタートアップ企業などにおすすめします。

『投資家についての細かい情報を知りたい人』や『自分の考えや事業に合っている人を見つけたい人』は利用すべきです。

サイトによっては、自分から投資家に対してアプローチすることもできます。

交流会やイベントなどを積極的に開催しているマッチングサイトもあり、直接話し合う場が設けられることもあるくらいです。

直接交流した方が、お互いのことをよく知れますので、そこで商談が進むことも考えられます。

これだけ見れば、積極的に参加していきたいと思うかもしれませんが、注意点もあります。ここをしっかりと理解した上で利用してください。

マッチングサイトを利用すると、利用料が発生していきます。

価格はサイトによっても違いますが、中には法外な値段を吹っかけてくるサイトもあります。前述したイベントの参加に関しても、別途料金を請求されることもあるのです。

最悪の場合、料金だけ取られて投資家が一切参加していなかった...なんてこともあります。利用は自己責任ですので、十分に注意して利用するようにしましょう。


投資家を募集して出資を受ける方法『クラウドファンディング』

最近よく聞くようになったのが『クラウドファンディング』です。

クラウドファンティングとは、自らのアイデアや商品をネット上で不特定多数の人にプレゼンテーションすることで、そのアイデアへの賛同者を集める仕組みのことを指します。

代表的なクラウドファンディングサービスはやはりCAMPFIREでしょうか。

ネット環境さえあれば行うことが可能で、魅力的なアイデアであれば多くの人が賛同してくれますし、出資してくれることでしょう。

マッチングサイトと違って、投資家と直接会ってプレゼンテーションする必要がありませんので、比較的気軽に投資してくれる人を探すことができます。

一人一人の投資額が少なかったとしても、人数が集まれば集まるほど資金は増えていくのです。

時代の潮流に見合った面白いアイデアやユニークな発想、誰もやったことのない社会貢献のカタチの提案などは多くの賛同を得られる傾向にあります。

逆に、どんなに面白い発想だったとしても万人受けしないアイデア、実現性が低いものであれば、賛同する人はあ集まりにくいので資金も集まりません。

それに加えて、若い投資家が多いため、より多くの賛同者を集めないと資金が集まりにくいというデメリットもあるので利用する際には注意してください。


投資家を募集して出資を受ける方法『交流会やイベント』

マッチングサイトでも開催されることのある交流会やイベントですが、決してマッチングサイトを利用しなくては参加できないよいうものでもありません。

普通に企業が開催していることもあれば、自治体や経済団体が主催となってイベントが行われます。

そのため、こまめに『起業家と投資家のための交流会や各種イベント』がチェックするようにしましょう。全国各地で開催されていますので、自分のタイミングに合った場所を選んでください。

上場企業や自治体などが参加している交流会であれば、それだけ内容にも充実感と厚みがあります。

マッチングサイトでは会費が必要になりますし、それに見合っただけの交流会やイベントになるかは分かりません。

より多くの投資家や投資会社との交流も求めるのであれば、上場企業や自治体が主催の交流会に参加するべきです。

ただし、こちらも参加費用が発生する場合も多く、マッチングサイトより高くなる場合もあります。それでも、総合的な費用対効果を考えれば損はないでしょう。

ネットを利用すれば、交流会やイベントの開催日時を検索することができます。

不特定多数のものに参加するのではなく、自分にあったものに絞り込んで利用するようにしましょう。

参加を決めた場合は『千載一遇』のチャンスだと思って気合を入れてください。プレゼンテーション内容だけでなく、服装や身だしなみ、失礼のない態度とふるまいを心がけましょう。(新しい出会いを求める相応しいもの)


投資家を募集して出資を受ける方法『パッションリーダーズ』

あまり聞き慣れない言葉ですが、こちらも投資家を探すにはもってこいの方法です。

『パッションリーダーズ』とは 、自社の成長から発展のために上昇志向が高い経営者同士が交流する場所のことを指します。そのため、『パッションリーダーズ(情熱を持った指導者)』と呼ばれているのです。

ただ交流するだけでなく、経営戦略や戦術を共有したり、経営哲学をセミナーや講演という形で学ぶ場でもあります。それに加えてグループディスカッションを行うことで成功するためにお互いサポートするのです。

ビジネスにおける成功をサポートしていくためのセミナー団体とも言えますね。

パッションリーダーズのテーマは、『企業の発展のカギは社長の成長力にある』となっており、一流経済人を講師に迎えて定例セミナーを毎月1回開催しています。

人気のビジネスマッチングだけでなくアカデミーもあり、誰でもすぐに参加可能な部会などもあるくらい充実しています。会員のための多彩なメニューを駆使しましょう。その分、会費は少し高めですが、企業の成長をめざしている人は参加するのも良いと思われます。

・パッションリーダーズ

投資家を募集して出資を受ける方法『経営塾』

『経営塾』とは、その名の通り世の中の経営リーダーたちが『気づきと学びの場』として共有する場所のことです。

講義を聴いて学ぶことを第一としており、起業していくのであれば参加しておきたいです。

講師として来てくれるのは、実際に独自の哲学や思想に基づいて成功してきた業界の知識人だけでなく、有名人も講師に招かれます。

講義の内容としては、

・経営者のするべき仕事と果たすべき役割

・効果的なマネジメントのノウハウ

・次世代リーダーの育て方について

などを、答えをいきなり教えてるのではなく、ヒントを出すことで答えを出させることを目標としています。

これから起業する人によって、自ら起業した成功体験を生の声で聴くのは非常に大きな刺激となります。

それに加えて、彼らとの交流を通して将来的に資金調達や投資の話に繋がっていくこともあるのです。

入塾費用は必要になってしまいますが、そこで出会うビジネスリーダーたちとの出会いは価格に見合っただけの体験が待っているでしょう。

その出会いを自らのプレゼンの機会に上手く繋げるかは皆さんの努力次第です。

代表的な経営塾

・松下幸之助経営塾

・日経ビジネス経営塾

・ダイヤモンド経営塾

・大前経営塾

・産業廃棄物処理業経営塾

投資家を募集して出資を受ける方法『プレスリリースを利用する』

プレスリリースとは、起業に向けて新商品やサービスの情報を提供することです。

その情報に価値があれば、それを記事にして新聞やテレビなどで流してくれるのです。

昔からマーケティング手法として重宝されており、ネットが発達した今でも利用する企業は非常に多いです。

上場企業だけでなく中小企業、スタートアップ企業、さらには海外からの最新情報なども網羅しています。そのため、セグメンテーションされた本当に必要な情報だけが登録会員の手元にダイレクトに届くのです。

言い換えてしまえば、あなたがこれから起業して行おうとしていることを世界に発信し、未来の投資家たちにアピールすることもできる可能性もあります。

メディアや利用するサービスによって登録料や利用料が発生してきますが、『起業すること』や『自分が思い描いているビジネスの到達地点』は、部屋で考えているだけでは解決しません。積極的に動いて投資家には出会うチャンスを作りましょう。

あなたの企業に対する『やる気』を世間にアピールするのにプレスリリースは非常に便利ですし、まだ見ぬ投資家と出会うためには、絶好のコミュニケーションツールの一つとなるでしょう。ぜひとも活用してみてください。

・使い方がわからない方用にこちらにまとめています


投資家を募集して出資を受ける方法『組合の設立』

社会人として働いたことのあるひとであれば『組合』というものを聞いたことがあると思います。

投資の世界にも組合は存在し、『投資事業組合』と呼ばれています。

投資事業組合とは、組合員である投資家から資金を集ることで、出資先企業に対して資金を供給する任意団体のことです。そして、投資家から集めた資金を使用して、主に投資先企業の株式などを購入することで企業に出資する組合でもあります。

いわゆる投資ファンドの一種であり、投資によって得た利益を投資家に分配することで運用者は手数料、成功報酬を受け取るシステムです。

また、投資事業組合の中でも、『投資事業有限責任組合』は、『無限責任組合員(GP)』と『有限責任組合員(LP)』で構成されており、有限責任組合員(LP)は出資金額以上の責任を問われないため、ローリスクな点が特徴になってます。

あまり知られていませんが、これから起業しようとするビジネスの分野や種類によっては、複数の投資家が興味を示してくれる可能性も高いので、将来性の見込める方法の一つと言えるでしょう。

スタートアップ企業だからこそ投資家が興味を持つこともあるので、ぜひ一つの手として検討してみてください。


いかがでしょうか?

以上駆け出しのスタートアップがエンジェル投資家に出会うための方法についてまとめました。

できそうなものから実行していってみてください。

意外とすんなり道は開けると思います。


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