見出し画像

「住む」まちを考える

札幌はしばしば、住みたい街としてメディアに紹介されることがある。
私は生まれてから22年間札幌に住んでいたのですが、とても住みやすい街だなと思います。観光よりも「住む」のに適している、と。その理由はなんなのだろう。住宅地ではなく、市民が集まる市街地にスポットを当てて住民の私目線で考えてみました。

私が考える、札幌が住みやすい理由
① コンパクトに結ばれた3つのエリア
② JR札幌駅の再開発
③ 公園の活用

① コンパクトに結ばれた3つのエリア

こちらが今の札幌市街地。特徴的な3つのエリアがあります。
JR札幌駅大通すすきのです。

それぞれのエリアには特徴があって、
・JR札幌駅
駅ビルの商業施設や百貨店が一つ屋根の下にまとまっている。南側にはオフィス街や飲食街、北側には大学や小洒落たバルなどがある。
・大通
老舗百貨店や老舗商業ビルが建ち並ぶ。JR札幌駅に比べて、比較的ヤング向け、低価格のファッション店多め。
・すすきの
言わずと知れた繁華街。居酒屋やホテルなどが建ち並ぶ夜の街。

地図を見るとわかるのですが、これらのエリアが南北に直線で結ばれています。札幌駅⇔すすきの間は地下歩行空間で繋がっているので、雨でも雪でも移動に苦労しませんし、移動時間は徒歩20分程。コンパクトに異なる色のエリアがまとまっているので、幅広い世代や人にマッチングし、老若男女に適合したまちが実現しています。

② JR札幌駅の再開発

JR札幌駅は2003年に近隣の商業施設を含め現在の外観でリニューアルオープンしました。私の父が商業施設の開発に関わっていたので、オープン前に家族特典として見学させてもらったのですが、そのときの感動は忘れられません。建物でこんなにもまちのイメージが変わるのだと。

それまでの札幌駅はコンクリートで固められた暗いイメージ・・・お店もないので、わざわざ行こうと思ったこともなかった。
再開発前の札幌駅はこんなかんじ(wikipedia引用)。

今となっては、ショッピングはここに行けば全て揃うほど、充実した商業地帯となりました。千歳空港や小樽、函館など、各地を結ぶハブ駅でもあるので常に賑わっています。

③ 公園の活用

大通エリアにある、大通公園。JR札幌駅と大通の途中にあり、市民の憩いの場になっています。ベンチもたくさんあるし、芝生で休む人もいる。店に入るまでもなく休める場所があると、外に出歩くハードルが下がるので消費活動が高まったり、人が自然と集まるので活気が増えると感じます。

また、この大通公園では年間を通してほぼ毎週のようにイベントが開催されています。有名な雪まつりも、ここが会場。行くと何かやっているので、行ってみよう!という発想になります。市民を飽きさせない。


私は旅行が好きなので、「観光」のまちに行くことが多いのですが、そこに住民の生活を垣間見ると、そのまちへの親近感が増すことが多くあります。まちの営みの基盤は「住む」という生活なのです。

人口減少が進む中、住むまちがひとつでない時代になるかもしれない、と感じています。しかし、いつの時代でも、愛せるまちであることが生活の豊かさや経済の発展につながるのはないでしょうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?