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肩関節拘縮の評価 -理学、MRI、エコー所見-

どうも肩関節機能研究会の郷間です。
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今回は関節拘縮の評価方法として、理学所見、MRI、エコーでの評価方法をご紹介したいと思います。


肩関節の臨床の中で訴えが多いのが“可動域制限”だと思います。
しかし、その制限が“骨格筋による制限なのか?
それとも“関節包による制限なのか?

これらを見極める(評価する)情報として、必ず持っていただきたい知識になります。

本記事を読むことで、その可動域制限が関節包性の長期治療を要するものなのか現状は制限が強いが意外と運動療法でスムーズに改善するものなのかがイメージできてくると思います。

それではいきたいと思います。


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ということで、少しだけ凍結肩と拘縮肩の定義のおさらいだけしておきたいと思います。


可動域制限があるものすべてを拘縮肩といいます。

これは間違いありません。

ここで重要なのが、
原因不明(明らかな誘因のない)の拘縮肩を“凍結肩”といいます。


そして、関節内外、関節包、神経性の
原因が明らかな拘縮肩を“二次性拘縮肩”といいます。

ここは使い分けられることで…
臨床上は特にメリットはないのですが、肩関節の臨床に関わる医療者同士では、常識化してきているので覚えておくと損はないかと思います。

ということで早速ですが、理学所見からご紹介したいと思います。


理学所見で見ていただきたいのは挙上、外旋、結帯動作です。

この3つの可動域がそれぞれ、屈曲100°未満、下垂外旋10°未満、結帯L5未満以下であれば、凍結肩の定義に当てはまりますので、明らかな誘因がないのであれば凍結肩といって問題ないと思います

また、この動き(可動域)は私も臨床上よく評価する部分であり、やはり挙上、外旋、結帯制限が残存する症例も少なくありません。

しかし、これはあくまで“硬いか硬くないか”の問題であり、
関節包性か筋骨格性の制限かを見極めるには不十分だとおもいます。


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