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【2024年】変動金利が上がらない理由と今後の見通しを解説

住宅ローンを組む際、固定金利と変動金利のどちらにするか悩んでいる人は多いでしょう。 

2024年現在、変動金利の方が年利が低くなっていますが、今後上昇するのではないかという心配があります。

そこで今回は、現時点で変動金利が上がっていない理由と、今後の見通しを解説します。住宅ローン選びで迷っている方は、ぜひ参考にご覧ください。


変動金利が上がらない理由

長期金利は、2022年から2023年にかけて徐々に上昇していきました。しかし、2024年1月時点では、変動金利は上昇していません。

固定金利と変動金利では、金利の基準が異なるからです。

固定金利は、長期金利である「10年国債」が基準です。10年国債の利回りは、市場の影響を受けます。

新型感染症の影響が落ち着き、2022年頃から景気が上向きになってきているため、固定金利は上昇しました。 

一方で、変動金利は短期金利の影響を受けます。具体的には、銀行が優良企業に対して融資する際の優遇金利である「短期プライムレート」です。 短期プライムレートは、日銀の政策金利に連動しています。

つまり変動金利は固定金利と連動しておらず、短期プライムレートが上昇していないため、低金利をキープしているのです。

直近の変動金利

変動金利は、短期プライムレートの影響を受けると説明しました。

短期プライムレートは、 2008年からずっと1.475%を維持しています。2024年1月時点でも、1.475%のままです。

住宅ローンを提供している各金融機関の変動金利も、大幅な変動はありません。三井住友銀行の、変動金利の推移を参考に見てみましょう。

2009年以前の変動金利は、2.5%前後で推移。2009年1月5日〜9日の変動金利は2.675%でした。しかし、2009年1月12日から2.475%へと0.2% ダウン。以降は現在に至るまで、 2.475%を維持しています。

ちなみに、実際に貸し出される際の「適用金利」は、店頭金利よりも低くなることがほとんどです。 2024年2月の変動金利は、融資利率年0.475%〜年0.725%となっています。

出典:長・短期プライムレート(主要行)の推移 2001年以降|日本銀行  , 住宅ローン 金利水準推移(新規)|三井住友銀行

2024年の変動金利はどうなる?

2024年における変動金利の動向は、現時点では不透明な部分があります。しかし、日本の経済は緩やかな回復を続けると予想されるため、大きな上昇は見込まれません。

ただし、世界経済の動向や国内外の政治的なリスクなどによっては、変動する可能性も十分あります。

大規模緩和策やマイナス金利政策からの方針転換があるかどうかは、特に重要なポイントです。マイナス金利政策の解除は、賃金アップと消費者物価指数の安定にかかっています。

2024年1月19日に公表された「2020年基準 消費者物価指数」の総合指数は、前年同月比で2.6%上昇。前月比(季節調整値)は0.1%上昇しました。徐々にではありますが、数字の上では日本の景気が回復しています。 

しかし、いきなり金利がアップしてしまうと消費活動が低下するため、日銀も利上げには慎重です。2024年に変動金利が急激に上がることはないでしょう。

出典:2020年基準 消費者物価指数 全国 2023年(令和5年)12月分|総務省,【フラット35】借入金利の推移

住宅ローンで選ぶべき金利は?

住宅ローンを選ぶ際には、大きく分けて固定金利と変動金利の2種類になります。

固定金利は金利の変動に左右されず、支払いが安定していることがメリットです。 変動金利は、金利が低い時期には支払いが少なく済むため、多くの人に選ばれています。

しかし、変動金利を選ぶなら、将来の金利上昇に備えてリスクを考慮しなくてはいけません。

変動金利の見直しは半年に1回です。そのため、短期プライムレートが上昇したからといって、すぐに借入金利に反映されるわけではありません。

また、 多くの金融機関で変動金利に「5年ルール」と「125%ルール」が適用されます。 

5年ルールは、金利が上昇しても5年間は月々の返済額が変わらないというルールです。5年経過後も、これまでの返済額の125%までしか上げられないため、毎月の住宅ローン返済額がいきなり増えることはありません。

ただし、返済額が変わらなくても、元金と利息の割合が変わることはあります。そうすると、住宅ローン完済までの期間が伸びることもあるでしょう。

変動金利が上昇した際の対策としては、繰り上げ返済によって借入期間を短縮するか、 住宅ローンを借り換えるなどがあります。

まとめ:金利はリスクも考慮して選ぼう

2024年2月現在は、変動金利が上昇する気配はありません。しかし、経済や金融政策の変化によって、将来的に変動金利が固定金利よりも高くなる可能性もあります。

もしも変動金利を利用するならば、繰り上げ返済できるように貯蓄や資産形成に取り組み、 日頃から市場や金融機関の動向をチェックしておきましょう。

住宅ローン選びで迷ったら、愛知県のハウスメーカー「フジケン」へお気軽にご相談ください。 理想の住まいやご希望に合わせて、知識豊富なスタッフがアドバイスさせていただきます。

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