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わたし、ヨドバシの味方です

「そごう・西武」の身売り報道を見てると、ヨドバシが下に見られているような感じを受けます。「百貨店の方が家電量販店より上」みたいな。そこはヨドバシファンとしてはひと言いいたくなります。

 ヨドバシのネットを軸にした販売システムは、日本の流通業界でトップレベルであり、最先端を走っていると思います。そして販売スタッフのスキルも高いぼくもつい最近親切に対応してもらい、あらためて見直したところです。

 「ヨドバシを迎え入れたら豊島区のイメージが下がる」みたいな意見を聞くと「はあ?」と思うわけです。日本トップレベルの販売システムとスキルの高い店員、そして背中に背負った「ヨドバシ・ドットコム」の膨大な会員。それをキーテナントに迎え入れて、赤字の施設を再構築したほうがいいと思わないんでしょうか?

 もちろん、身売りされるそごう・西武の従業員の不安は分かります。外資のファンドが安く買いたたくのもちょっと引っかかります。しかし、毎年赤字を垂れ流している百貨店なんですよ。百貨店という仕組みが限界に来ていることは明らか。ヨドバシをキーテナントにして、いったん百貨店を解体し、駅前を大阪・梅田や秋葉原のように再構築する方がよくないでしょうか。ヨドバシにはそれだけの力があり、秋葉原の再構築がいい例です。

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 ぼくは大学卒業後、神田青果市場でずっとアルバイトしていました。神田青果市場の移転が決まり、その跡地が再開発され、今のヨドバシアキバやUDXビルができるのを見てました。「こんな家電店ばかりの場所になんでわざわざ?」と思ったらとんでもないこと。ヨドバシアキバは秋葉原の新しいエリアの核となり、風景と人の流れを変えてしまいました。

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 「池袋にはやっぱり百貨店があってほしい」とセンチメンタリズムで百貨店を語る人は、そんなに百貨店を利用しているのでしょうか? かならず百貨店の閉鎖ニュースにはそんな街の声が出てきます。マスコミがそういうコメントばかり集めているのではないでしょうか。そんなセンチメンタルなことを言う人たちがいつも利用してれば、こんな赤字になって売り飛ばされることはなかったでしょう。

 いまやヨドバシはショーケースであり、商品を引取りにいったり、製品の詳しい形やスペックを確認にいったり、店員に説明を受けに行くところです。ヨドバシのオーナーは、そんなに低層階への出店にこだわっていないと思います。池袋というターミナルに拠点さえ置けば、「ヨドバシ・ドットコム」の膨大な会員が立ち寄ってくれます。一番困るのが既存の家電量販店であることは間違いないけどそれは消費者が選ぶことで、行政などがどうのこうの言うことではないでしょう。

 こんなことを書いてますが、ヨドバシから一円たりとも受け取ってません。むしろ、たくさん払っているわたしです(笑)。

人によって幸せの基準はいろいろ違うと思いますが、「仕事が楽しい」というのはかなり幸せの中でも大切なところにあると思います。どうしたら仕事が楽しくなるかを毎日考えてきた小さな会社の代表です。