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【ネタバレなし】映画・宮本から君へはこんな時代だからこそ見るべき映画だ。

最近どうにもうだつがあがらない。
やる気がない訳じゃないけれど、何に対しても感度が低い気がする。

33歳になって泣いたり怒ったりすること自体ダサいような気がして、何かを熱く語ったり討論したりする人をどこか遠い目でみている自分がいる。

感情をあらわにすること自体が自己都合であり、ナルシストのような気がして、夫と感情をあらわにケンカした後はそんな自分が気持ち悪くてたまらなくもなる。

しかし、そんな感度の低くなっていたわたしがエンディングを迎えるころには主人公の宮本浩と同じ様に、泣き笑いをしていた。
そして、何より感情をあらわにすることに抵抗がなくなっていたから驚いた。
本気で生ききるって最高にかっこいい。
宮本から君へはこんな感度が低くなっている人こそ見るべき映画だ。

 最近どうも人に対しての興味が薄れている。

その問題点はわかっている。

SNSだ。

SNSというか、私の場合、いとも簡単に人の思考が垣間見れてしまうところにあるだろう。

作り物感の感情にうんざりしているのだ。

SNSを商業的に使うことは大いに賛成。

欲しいものの発売日、好きなアーティストの来日情報、ライブなどの情報をいちはやくゲットするには最適だ。
私ももはやそういった意味でSNSはかかせない。

ただ、他人の作られたような投稿を毎日見ていると、それ以上その人を知りたいという感情にならなくなってしまう。

作られた可愛いや美しい、面白い、かっこいいはまるで、子どもの頃キラキラしているけどニセモノですぐに壊れてしまうアクセサリーのようで何だか見ていて虚しい気持ちになってしまう。

虚像を作る気持ちはよくわかるし、自分をよく見せたい気持ちもとてもよくわかるのだけど、よく見せられれば見せられるほど興味がなくなってしまっているのだ。

要はわたしはココロのどっかで人間の本質的なものに惹かれるところがあるのかもしれない。

ダサくてもかっこ悪くても本物の気持ちを知りたいのかもしれない。

以外と、こんな時代だからこそ本物の感情に触れたいと思っている現代人は多いのではないだろうか?

 宮本から君へを初めて見た時はハッキリいって

・暑苦しい
・感情が激しすぎる
・熱すぎて痛い

こんなネガティブな感情にかられた。

宮本浩という主人公のキャラクター設定にはとても戸惑ったし、熱苦しくて感情をあらわに魂をぶつけてくる宮本に若干の嫌悪感を抱いた。

男性と女性で宮本浩のキャクターの捉え方も変わってくるのかもしれない。
しかし少なくとも女性には多少理解しがたい宮本の頑固さやぶつかり方があるような気がするのだ。
しかしそんな女性の皆さん、どうか嫌悪感を抱きながらでも見勧めて欲しい。
宮本浩を途中で諦めないで欲しい。

その代わりと言っては何だが、きっとエンディングを迎える頃には自分自身のココロの変化があると思う。
それをぜひ味わっていただきたい。

あんなに嫌悪感を抱いていたのに、人間が本気でぶつかってる様、魂の叫び、愛を見せられるとどういう訳か涙が止まらなくなってしまう。
そして、ココロの奥の方が少しあったかくなっていることに気づくだろう。

宮本から君へはとてつもなくカロリーの高い、人間からクールさを失わせる素晴らしい映画だ。
世の中に中指を立てて生ききっている宮本浩の生き様はこんな時代だからこそ必要なのだろう。

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