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イベントレポート「30歳からのパラレルキャリアの作り方 〜複業実践者が語る、キャリアを広げる複業の1歩目とは〜」

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11/19に開催した、30歳から考えるパラレルキャリアのイベントでゲストトーク内容のレポートです。

イベントの趣旨はこちらです

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ゲストトークテーマは以下を設定しました。

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複業を始めたキッカケと想い

田中氏)企業の販促支援を行うリクルートライフスタイルの営業として、約8年従事。次のキャリアを模索する中で営業以外のキャリアを志向。
そんな中、社内の新規事業コンテストへの応募&受賞をキッカケに、新規事業責任者としてのキャリアがスタート。事業開発のスキルやケイパビリティを付ける中で、飲食店に関する新規サービスのカスタマーニーズを自身が深く理解する事を目的に、自身も店舗経営に乗り出す。

質問)なぜ店舗経営がBarという形だったのか?

職場の近くに、Barの出店として手ごろな物件を見つけることができた。
Barをやるのであれば、ドラクエの「ルイーダの酒場」のような空間(≒仲間を見つけて新しい挑戦ができる場所)を作りたい、と思った。

石川氏)変革を目指す企業様へのコンサルティングビジネスを提供する株式会社イードアの人事部長として組織開発や採用戦略に従事する傍ら、FocusOnという起業家の内面を日本一深掘りするメディアを新規事業として起案。現在も社内外の組織開発に従事しながら、FocusOnの編集長も兼ねる。

複業を始めたキッカケは、企業の人事コンサルティング事業を通じて多数の経営者と対話する機会があった。様々な経営者の思考と行動プロセスを自分の中だけに留めておくのはもったいないという想いから、自社の新規事業としての出版事業を起案。
同氏にとって経営者の内面や心理に対する興味関心が高かった事もあり、
自社事業とのシナジーや、本業での提供価値付与も期待できることから、実施するに到る想いとなった。
(ただし開始当初より、厳密にシナジーの設計をして始めたわけでもない)

★Tips
複業、パラレルキャリアを考える時に本業へのメリットやリターンが生み出せる事がポイントと考えられる。

パラレル(並行)キャリアだとしても、どこまでも平行線の状態だと、
 ・両方をフルパワーで行わなければならない大変さ
 ・上手くいかなくなった時に続ける理由が見出しにくい

という事が考えられる。
田中氏のようにBarの経営を単なるお金儲けの手段として捉えるのではなく、本業において学びを得られる状態は複業を続ける理由と原動力になる。

複業を始めるために始めた事

石川氏)複業家の前提は自らのキャリアステップとチャンスを企業に委ねるのではなく、自身のありたい姿や得たい価値を独自に見つける事である。

独立した人材になるために重要な事は、自分なりに心の変化を見出す(感性の対話)であり、自分の想いを表現する事であると考える。
自分にとってワクワクする事、やりたい事を意識せず、目の前のタスクと周囲からの期待に答える仕事の仕方では、感情の機微に鈍感になってくる。

田中氏)自分がやりたいことを言葉にして発信する事がとても大事。

自分自身もやりたい事を周囲に発信する事で、共感してくれる仲間が見つかった。Barの経営は、賛同し、一緒に取り組んでくれた仲間がいたことが意思決定の最大の決め手となった。
各自の初期投資費用が抑えられる形でできた為、やろう!という意思決定における心理的障壁は低かった。

★Tips
上手くいく秘訣は「やりたい事×提供できる事×社会から求められる事」の掛け算。
さらにそこに「×仲間と始める事」がはじめやすさや成功確率をもたらす

複業と本業の繋がり

複業をする中で本業との繋がりや関わりと感じている点はあるか?

石川氏)複業がもたらすメリットとしてはリミットを外す事が出来る、という点は強く感じる。
自身が元々行っていた人事採用領域ではあらゆる情報・状況、優先順位や制約から、自身が無意識にリミットを作ってしまっている事が多い。
一方で異なる分野・新たな分野である起業家メディアでの活動はそのリミットを外してくれる効果はあると思う。
 複業として自分が興味がある事から始めて行く中で、最初は本業と複業それぞれで頑張らなければならない時もあったが、メディア事業の方も軌道に乗ってくると徐々に元々行っていた人事領域とのシナジーが生まれてくる。
これによりリミットを外す効果や、それぞれで培ったアセットを双方に活用する事が出来るようになると感じている。

参加者質問)本業と同様の仕事を副業として個人で受託する時もあるが、線引きを引く事が難しいと感じている。

石川氏)現業と同じ領域で複業を行ってしまうと、仰るような線引きを図る事は難しいと感じる状況が訪れる可能性が高いと思う。場合によってはスキルの売り方を変えているだけになり、その後の拡張性が少なくなる(限界が訪れる)ケースも少なくないと思う。

複業を始めるうえでのおススメは2パターンで
①同じ筋肉を使うが、別のものを動かす。または②同じものを動かすが、違う筋肉を使う。

①私で言えば、「人の人生を探求する」という人事コンサルとしての筋肉を用いて、メディアをはじめました。本質的にはやっていることは同じなんです。
②田中さんで言えば「飲食ビジネス」という導線は本業が扱う範囲だが、複業のバー経営は別の筋肉が求められる。

上記のケースだと、先程御話したような本業と複業のオーバーラップが起きやすく、シナジーが生まれやすいのではないかなと思う。

Tips
複業は本業が生み出す「考えの幅やリミット」を外す作用をもたらす。
自身のキャリアに好影響を及ぼすポイントは以下
①同じ筋肉で別のものを動かす
②同じものを動かすが、別の筋肉を使う


質問)本業とは別の活動を行う事で、本業で得られにくいWill(=本当にやりたい仕事をして得られる充足感)を得られるというメリットがあると思う。
それらの影響は自身のキャリアに影響を及ぼしているか?

田中氏)そもそも個人的には本業だけでWill(=やりたい事)を満たせるに越したことはないと思っている。
自分はあまり器用ではなく、二つの仕事をそつなくこなすのは難しい。
なので複業はあくまでも、
・本業に還元できる本質的な学びがあること
もしくは
・報酬無しでもやりたいこと
を実施の基準にしている。
自分のキャリアの考え方は「川下り型」その上で「誰と川を下るか(誰と働くか)」が大事だと考えている。
仲間と切磋琢磨しながらチャレンジし続けることより楽しい事は無いです。

石川氏)私も川下り型のキャリアである。キャリアビジョンという言葉自体が自分の意思決定にはしっくり来ていない。
 Being(どう在りたいか)、Doing(何をしたいか)、Having(何を得たいか)という分け方の中で、自身はBeingに比重が傾いている。
 そのため自身の社会との接点=仕事で実行している事、という構図。単に「複業」というのはその手段と結果である。

Tips
自分のキャリアデザインの方向性がベースに在った上で、
その実現度を増幅させる装置が「複業」という形である

イベントを終えて

複業やパラレルキャリアは自身の足だと思う。
片足で力強く立っている人は素晴らしい。けど細い足でも両足で立つ事ができれば、きっと動き回れる範囲は広がる。
足同士が近すぎると片足で立っている事とあまり変わりがない。
「どこに行きたいか」が定まっていないと両足で立っていても意味がない。

そんな学びを得る事が出来た複業に関するトークイベントでした。


第二回の複業について考えるトークイベントに参加したいと思って頂けた方はぜひイイねやフォロー頂けると幸いです。

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