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やすやすと承認されてしまう、この時代に。

フォロワーが何人だとか、いいねがいくつだとか、メディアにどれだけ出ているだとか。すごいことやっているねとか、先生と呼ばれるだとか。

自分のしあわせは、やっぱり自分で決めないといけないんじゃないかなと思うんです。どれだけ承認されたところで、自分をしあわせにすることはできない。しあわせって相対的なものじゃないと思うから。

まちづくりと呼ばれる仕事をしています。今、活動している尼崎以外の地域のことを少しずつ知りはじめています。いろいろなところに行って、素敵な人たちと関わって。いいなあと思う場所もたくさん増えました。

それでも尼崎がいいなあ、って思うんですよね。比べるとかじゃなくて、いいなって思うんです。ぼくの中で今はそこが一番なんです。地域に関わって活動している人たちは、きっとそう思っている人が多いんじゃないかな、と思います。素敵だなと思う地域もあるけれど、うらやましいなと思うこともあるけれど、それでも自分が暮らしている地域(で暮らしている仲間・活動している仲間)のことが好きだなと思います。

でも、青い芝を見せられる機会が増えましたよね。いろんな素敵な情報がいつでも入ってきます。それはなんだか今の自分を否定してくる力のようにも感じます。こっちのほうがいいぞって。そんなところにいるんじゃないよって。今ここを楽しむことから引き離される機会が、多くなったように思います。

そんな時代だからこそ、改めて、愛や他者(自己)、しあわせや家族について考えてみたいと思っています。それは、人間として生きていく中でとても大きな問題だと思うから。それを考えることは、自分のものさしを育てていく作業かもしれません。

どこかに「よい父親」や「あるべき家族」の姿があるわけではないのに。それでもその強烈なステレオタイプや、社会からの見えないプレッシャーのようなものがある。どうしてなんでしょうか。

そして、愛するって、なんなんでしょうか。「自己実現より高次の欲求は自己超越だ」と心理学者のマズローは言いました。自己という存在や都合を超えて、他者と関係していく。そこに「愛」というものがあるのでしょうか。もしそうであるならば、ぼくは本当に誰かを愛しているのだろうか。そう思ったりもしてしまいます。

通販で有名な「株式会社フェリシモ」さんのコピーに「ともにしあわせになるしあわせ」というものがあります。ぼくは、大好きなんですよね。ともにしあわせになること、それこそがしあわせなんだと。これはとても本質的なメッセージだと思っています。ともにしあわせを目指していくその営みのただ中に、しあわせというものがあるんだ、しあわせは到達地点や結果のことではなくプロセスそのものなんだ。そう言ってもらえたようでぼくは安心しました。しあわせと愛って、どんな関係があるんでしょうか。

仲間たちがやっていた東京の生き方見本市では「愛し方」というテーマがありました。同時代に生きているあなたとぼく。きっと同じテーマで悩んでいるんじゃないかと思っています。いやいや、そんなことはもうわかりきったことだよ、と言う方もいらっしゃるかもしれません。それでも、ぼくはまだよくわからないなと思ってしまいます。

教育というものは、どこかにある正解を教え込むことでは絶対にない、とぼくは思います。教育とは、どんな状況にあっても自分で納得のいく判断を下していくことのできるその人自身のオリジナルなものさし(判断基準とか)を育てていくことなんじゃないかなと、ぼくは思っています。そして下した判断を自分なりの正解にしていくことのできる実行力・実践力を育むことなんじゃないかなと、ぼくは信じています。

そして、今まで考えたことがないお題や問いがあるのであれば、それを考える時間がわたしたちには必要なように思います。考えることなくして、そのものさしを育てていくことはできないように思います。

一応イベントの宣伝をしますが、考えたり、お互いに語り合ったり、聞き合ったりするという時間を、もっと取りたいなと思っています。なんだかトークイベントや講演会的なものは少し飽きてきました。お題だけそこにある。それもまたいいじゃない、と思ったりします。


■今を生きるための哲学対話 〜愛と他者、そして家族ってなんだろう?〜
https://www.facebook.com/events/639453459819690/

尼崎で開催します。4/13。関心のある方はお越しくださいませ。

◯日時
2019年4月13日(土)13:00〜19:00

◯場所
貴布禰(きふね)神社・社務所 尼崎市西本町6-246
阪神出屋敷駅より徒歩5分程度

◯参加費
大人:6,000円
学生:4,000円(最大5名まで)
参加費については、当日清算でお願いいたします。できるだけお釣りのないようにご準備をいただけますと幸いです。

◯定員
15名

その他、詳細はリンク内をご覧くださいませ。

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