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債券投資でキャピタルゲインを狙う場合はどのような投資先が適切か【お客様からの質問シリーズ⑭】

こんにちは
ウェルスパートナー(https://wealth-partner-re.com/)で富裕層向けIFAをしている藤村大星(https://twitter.com/wp_fujimura)と申します。

アメリカの金利が更に上昇している中で、キャピタルゲイン狙いで債券投資を検討している方も多くなってきたので今回は「キャピタルゲイン目的で債券投資をする際の投資先」について書いていこうと思います。

(1)期間が長く・利率が低い債券が良い

キャピタルゲインのみで債券投資をする場合だとざっくり表現すると
期間が長く利率が低い債券が良いです。

・デュレーションについて

キャピタルゲイン狙いで債券投資をする理解を深めるために、難しい話になりますがデュレーションから説明します。
デュレーションは、「債券投資の平均回収期間」と「金利感応度」の2つの役割があります。

・債券投資の平均回収期間

1目の役割は、受け取ることができる予定の利息と元本の現在価値とそれらを受け取るまでの期間を加重平均して計算した「債券投資の平均回収期間」を示しす役割になります。

一般的には、デュレーションは債券の残存期間が長いほど長く、クーポンが高いほど短くなり、クーポンが低いほど長くなります。

要は残存期間が長いほど価格変動は激しく、クーポンが高いほど価格変動は穏やかで、クーポンが低いほど価格変動は激しくなります。

・金利感応度

2つ目の役割はなんとなくご存知の方は多いと思います。
デュレーションが大きい(長い)ほど、金利感応度が高くなり金利変動に対する債券価格の変動が大きくなります。

つまり残存年数が長いほど債券価格の変動も激しくなるということです。
以下の図は利付債のデュレーションの長短による違いです。分かりやすく纏められていてとても参考になります。

デュレーションの長短による違い
出典:https://www.tokaitokyo.co.jp/kantan/products/bond/knowledge/system/duration.html

(2)キャピタルゲイン狙いの投資先

債券投資では、デュレーションの関係から残存期間が長いほど価格変動は激しく、クーポンが高いほど価格変動は穏やかで、クーポンが低いほど価格変動は激しくなります。

要は他の諸条件が同じであれば、期間が長く・クーポンが低い債券がキャピタルゲイン狙いに適しているということです。値上がり益のみを狙うのであれば以下の2つが対象になります。

・ゼロクーポン債

名前の通りでクーポンが(利率)ない債券なので値上がり目的で投資するものになります。
クーポンがない分、債券単価が大幅に割り引かれているため、金利低下時の債券単価の上昇を一番受けやすいです。

・利率が低い長期債

デュレーションは、クーポンが高いほど短くなり、クーポンが低いほど長くなります。

よって残存年数が同じで利率が4%の債券と2%の債券がある際は、利率の低い後者の方が金利変動の際に債券単価は大きく動く可能性が高いです。

米国債は期間が30年までしかないですが、リスクもありますが社債は残存年数が30年超のものがあるので、キャピタルゲインのみを狙う場合には利率が低い長期社債がいいと思います。

(3)まとめ

今回は「キャピタルゲイン目的で長期債に投資する場合の投資先について」でした。デュレーションは理解する必要はないですが、残存期間が長いほど価格変動は激しく、クーポンが高いほど穏やかになり、クーポンが低いほど激しくなることを念頭に投資先を検討しましょう。

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