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■必死に生きる【第八話】

■喘息持ちの方、もしくは喘息を患っているお子さんのご両親の方へお伝えしたいメッセージ

 どのような病気であっても、病気に対して向き合い、そして受け入れるところからが治療となる。そんなアドバイスをいただいてから、私の喘息に対する考え方が変わった。幼少期から小学生低学年の頃の私は、内向的で、消極的だった。なぜなら、積極的な活動(遊び、スポーツなど)をするとほぼ例外なく喘息の発作が出るからである。おとなしくしていれば、発作は起きず一晩中苦しまなくて済む。当時はこの状態が良しとされ、この状態を維持するように、活発な活動を積極的にしないほうが良しと、両親や周りの大人などから刷り込まれていた。私は当時、何の疑問も持たず、学生時代を過ごした。しかし、私は病気に対して向き合い、そして受け入れるところから始め、喘息の発作に怯えることなく活動的な人生をスタートさせることを決意した。そして、私の両親も驚くほどの回復ぶりと活動的な姿になっていった。その頃の私の気持ちを言葉に表すと、
■さぁ、思い切って大きく身体を動かして人生を楽しもう!             ■いろんな活動を通して、様々な友人を作ろう!                   以上の言葉以外に適切な言葉が、見つからなかった。とにかく、友人をいっぱい作ろう!その気持ちを強く持っていると、なぜか自然といろんな方からのお誘いをいただく機会に恵まれた。私は、決してお誘いを断ることはなかった。お誘いいただくと、考える間もなく、「行きます。」と即答していた。やはり私の気持ちの中では、「喘息をなんとかしないといけない。」という考えに差し替えられており、その考えがあまりにも強くなった為、お誘いに「行ける、行けない。」ではなく、とにかく「行く!」となるのである。 私の経験によりますと、喘息を治す為には、友人をたくさん作り、敢えて活動的なことをじゃんじゃん行う。この姿勢が大事なのだと実感した。高校生になった私は、不思議なことに年々喘息の発作頻度が低下していった。活動的なことをすればするほど、喘息に対する恐怖が薄らいでいった。第九話に続く

第八話に続く

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