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■ダンサー人生[第十三話]

あなたは、自分の中の「本当の姿」を知っていますか?そして、その本当の自分に変身する鍵を手に入れましたか?誰も知らない、本当の自分に会いたいですか?yesであれば、この話(ストーリー)をヒントに、本当の自分に会う鍵を見つけてください。■■■

 こだわり続けて創られた演舞は、見る人を感動させる。そして、演舞中、踊り子は感動に包まれながら、まさに「踊り子魂」の演舞をするのだ。

 初めてのイベントは、悪天候でかなり荒れた天気となった。しかし、私達踊り子は「踊り子魂」が味方して、悪天候でさえも演舞の演出となる。何故か、私達の演舞の時間になると、悪天候がさらに悪化する。強風、土砂降り、こうなると、主催側の方は、演舞の中止か一時中断を提案してくるが、むしろ自分たちは、気持ちが盛り上がりいつも以上に頑張れる。そして、いつも以上に見る人に感動を与える演舞ができる。つくづく不思議な事だと思う。

 夏が過ぎ、秋が深まる時期の雨はとても冷たい。普通ならば身体が冷えきり、風邪でもひいてしまうところだが、私達はその点についての常識がとおらない。土砂降り、強風時の演舞を終えると、ありえないくらいの満たされた達成感に満ち溢れる。そして、身体はポカポカして、さらに興奮も覚めやまない。地域イベントの場合、演舞後には私達にイベント主催の方から、差し入れをいただくことがある。それだけでもとてもありがたいのだが、イベントの出店から提供される、うどんや鍋物もどんどん差し入れされていた。特に演舞後の私達には最高のご馳走である。身体の内側から、ポカポカあたたまる。とても幸せなことだ。

 ダンサーズハイとでも言うのか、その演舞時の興奮はしばらく覚めることなく、自宅に帰宅後も残り、その日の就寝のタイミングでようやく平常時に戻る。「さあ、次回のイベントも楽しんで、見る人を楽しませるぞ」そんなことを思いながら、イベント当日の一日を終える。

◆本当の自分に会うポイント◆      ① 演舞中は、夢中になれる。漢字の如く、夢の中に居るみたいな感じがする。夢の中で、本当の自分を引き出してみる。

② 見る人に感動を与える。そして、それは同時に自分が感動を貰うということ。

第十四話に続く

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