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僕と妖精さんの透き通る日々〜考察編♯1 ライナーノーツを書いてみよう〜

人生は不安定な航海だ。

シェイクスピア『アテネのティモン-五幕一場』

複雑に入り組んだ現代社会に鋭いメスを入れ、
 様々な謎や疑問を徹底的に究明する探偵!ナイトスクープ。
私が局長の田舎暮らしのユウイッチです。

🧚『…どうも、探偵の妖精です…(従業員の悲哀)』

妖精さん、久しぶりなんですからもっと元気よくいきましょうよ!
そういえば、最近局長見ないですね。何かあったんですか?

🧚『お前、知ってて言ってんだろ…。』

さて今回ですが、こんなお便りが番組に寄せられましたのでご紹介します。

🧚『この設定、まだ引きづるんだ…。』

というわけでぇ、今回はTEAM SHACHI 2ndアルバム『笑う門には服着るの』ライナーノーツを書いてみましょう。

あ、それと今回妖精さんの出番は少なめです。正座で待機していてください。

🧚『あ、そう。じゃ終わったら言ってね(適当)』

ライナーノーツを書くにあたって

まずはTEAM SHACHIについてご紹介しましょう。

TEAM SHACHI(チームシャチ)は、スターダストプロモーションに所属する名古屋在住の女性タレントで結成された日本のラウドポップガールズユニットであり、"positive GROUP"である。旧グループ名はチームしゃちほこ。愛称はシャチ。ももいろクローバーZ、私立恵比寿中学などのグループと共にSTARDUST PLANET(通称スタプラ)に所属している。「ご当地アイドル殿堂入り」。

Wikipedia

前身のチームしゃちほこ時代、メンバー卒業を期に「TEAM SHACHI」への改名、ブラス民と呼ばれるホーンセクションを加え楽曲の方向性も変わったんですね。

その後はグループ名の読み方変更(シャチ→チームシャチ)などを経て、現在に至る、と。
今の楽曲の方向性からは、少しブラス色を薄めてロック方面を強めた印象を受けます。

次に、僕の立ち位置をお話しします。

僕がTEAM SHACHIのファンになったきっかけは、2019年10月4日に新木場STUDIO COASTで開催されたフリーライブです。このライブはCDを買えば無料で見ることができました。当時は軽い気持ちで行ったのですが、ライブの迫力や一体感がものすごくて、いい意味で大きなショックを受けました。
終わってから余韻で5分以上その場に立ち尽くしてました。
会場から駅へ向かう道も高揚感で溢れてましたね。
ファンクラブ『タフ民の集い』にも入会しちゃいまして、ライブを見に名古屋にも遠征したりして、現在に至ります。

ちなみに、推しメンは咲良菜緒ちゃんです。

🧚『へぇーそーなんだー(投げやり)』

では、ここから各曲のお話をしていきましょう。

1.Voyage

このアルバムの記念すべき1曲目。『航海』の意味を持つタイトルの楽曲です。
歌い出しが永遠のセンター秋本帆華ちゃんであることにも注目です。

旅の始まりを表現している歌詞やゆったりとした曲調。
その旅はアルバムの世界観を巡る旅なのか、
それともこれからのTEAM SHACHIの道程を現しているのか。

ですが、僕が受けた印象は少し異なります。

なぜだろうか、僕はこの曲の世界線は前作『TEAM』最後の曲である『Rainbow』
この曲から続いている物語である気がします。

『Rainbow』は急逝した私立恵比寿中学の松野莉奈さんへの想いを歌った曲。

『Voyage』にはこんな歌詞があります。

さあ行こうか 虹を背に進め
航海が始まる、あなたと見た未来へ
舵をとって、心配はない
託された想いが、風に変わる
新たな世界への、鐘を鳴らすから

TEAM SHACHI『Voyage』

前作の終着点の虹、『虹』が暗示するのはこれまでの道のりや松野莉奈さんへの想い。
これらを背負ってから、また新しい航海を始める。
新しいアルバムの1曲目にとてもふさわしい曲だと思います。

2.おとなりさん

ヤマモトショウさんの作詞作曲。
ヤマモトショウさんは静岡県を拠点に活動するアイドルグループ『fishbowl』のプロデューサーも務めていらっしゃいます。

曲調はfishbowlさんの楽曲をさらにポップに調理した印象です。

自分の想い人に気持ちを伝えるのが怖い、
『好き、好き、大好き、でも内緒』
そんな切ないというか、若干病み気味の恋心をこんなにポップに表現できるのは流石です。

この恋の結末はどうなるのでしょうか。
思いを伝えることができたのでしょうか。
それともずっと秘めた思いのまま終わるのか。

こんな恋をした経験って、後から思い出すといつもとても甘酸っぱい。
ベルガモットが爽やかに香るアールグレイのような曲です。

3.愛のニルバーナ

前身のチームしゃちほこ時代から縁が深い浅野尚志さんとのタッグ。
『抱きしめてアンセム』など名曲をいくつも手掛けている方です。

あまり聞き慣れない『ニルバーナ』という言葉。
繰り返す再生の輪廻から解放された状態のことで、
完全な静寂や自由、最高の幸福の状態だそうです。

歌詞からも楽しさや自由さが伝わってきます。
インド調の音楽もうまく取り入れていますね。
さらに言うと、この曲からアルバム自体の流れが変わっていく気がします。
ライブで披露することを前置きとした曲に進路変更したような。

TEAM SHACHIの強みはライブでのパフォーマンスにあると思っています。
そのライブで披露するとき、観客が何も考えずにただ楽しめる曲。
その状態がまさに最高の幸福なのでしょうか。

4.沸き曲

昨年秋のスタプラフェスで先行公開され、非常に馴染みのある曲。

『待ち合わせに、飽きもと。』のアカウントで投稿された、
人がたくさんいる待ち合わせスポットで、なんの躊躇いもなく
急に行われる目一杯のダンス動画が大バズりしましたが、
その時の音楽がこの曲です。

目一杯ダンスする、目一杯振りコピをする。
3分間の間は小賢しい考えを捨てて、
手や声を全力で振り上げる。
そんな楽しい曲になっています。

5.FANTASTIC MIRAI

いきなり骨太のベースから始まる、非常にロック色が強い曲。
こういう曲を歌いこなせるスキルの高さは、
普段は見せつけることはありませんが、
常に懐に忍ばせている刀を連想させてくれます。

エッジの効いた曲調はさすが松隈ケンタ氏。
この曲のパワーを永井葉子さんの詩が色付けしています。

このタッグは、ばってん少女隊の『FREEな風にのって』も
手掛けてらっしゃるんですね。納得の相性の良さです。

大事なアルバムの中盤を任せられる名曲です。

6.舞頂破

この曲は2022年の9月、自主レーベルに移籍して第1弾シングルとなった、
新しい歴史を記念する曲です。

そのためか、創造や未来やら前向きな言葉が散りばめられています。

この曲で多用される『なんまいだー』正しくは『南無阿弥陀仏』
阿弥陀仏に帰依するという意味の言葉になります。
個人的には、アイドルの方に『南無阿弥陀仏』などの
宗教的概念が強い言葉を持ち出してほしくないです。

思想や宗教は、非常にデリケートなものだと考えていますので。

最後にひょいと出てきて少しだけ演奏して終わる。
ブラス民(MOS)の使い方がもったいない気がします。

7.勲章

去年のSHACHI SUMMERのラストを飾った曲です。

唇を固く結び、芽吹きの春を待ち望む自分。
たとえ何回失敗しても立ち向かっていた。
そんな日々を『勲章』と呼ぶ、力強い曲です。

この曲は去年のSHACHI SUMMERで、
もう一度武道館を目指す決意表明の後に披露されました。

前回の武道館から、改名やメンバーの脱退を経て
今の形に辿り着いたTEAM SHACHI。

正直な話、武道館はまだ高すぎる壁かもしれません。
それでも夢を目指し力を尽くす姿は心を打たれます。

8.NEO首都移転計画

『やっぱり首都は名古屋がいいよね』
っていう思い(こじらせ)を10年ぶりに
再発させた曲となっております。

前作『首都移転計画』が持つあたおか的ポップさが、
さらに成熟し斜め上に突き抜けた印象です。

裏腹に『もう誰もこの街をバカにしねぇ』と言う歌詞からも、
名古屋民が心の深層に持つコンプレックスが伺えます。

🧚『…あんたしれっと名古屋ディスってない?』

そ、そんなことにゃーですよ。
とりあえず食べ物に味噌かけときゃいいっていう文化は簡単だなって尊敬してますし、
ケッタマシーンとかいう意味不明なネーミングセンスは驚きを禁じ得ません。

🧚『お前、やっぱバカにしてんだろ。』

エビフライが名物ってタモリさんのギャグが発祥らしいですね。
何で人のギャグに街単位で乗っかっちゃうのかなって(笑

🧚『お前、マジで轢かれるぞ…。』

実際、名古屋が首都になったらどうなるのでしょうか。
調べてみたら、愛知と岐阜に首都機能の一部を移転させる
『岐阜愛知新首都構想』と言うものが本当にありました。

しかしやっぱりというか何というか、
巨額の移転費用がネックとなっているようですね。

アクセス面や産業面など、優位性が認められる面は多々あります。
なので、将来的に東京一極集中ではなく
地方に分極するというのは理にかなった考え方かもしれません。

いったい僕は何の話をしているのでしょう…。

🧚『…本当にね。』

9.江戸女

この前の曲で名古屋に首都移転と言っていたが、
結局、東京がいいよねって言う曲です。

🧚『曲の順番に悪意が感じられるわね。』

ただやっぱりというか、東京の女性を勘違いしているような気がします。
渋谷と銀座の間って、六本木ですかね。
そんなところに心を置いてきても、
不法投棄で捕まりますので真似しないように。

10.縁欄

いよいよアルバムも終盤に差し掛かり、ここで和風のテイストで攻めてきた曲です。
楽しい宴を思わせる曲調であり、ここでは『縁』と『宴』が掛かっているのでしょうか。

『縁』とは、時間すらも超越するものなのでしょう。
歌詞に出てくる『遠かりし人』とは、すでに亡くなっている人。
その遠かりし人と再会し、語り合う。

まさにこの世のものとは思えないほど
非常に幻想的な光景が楽しい曲調とともに頭の中に描かれます。

11.だれかのために生きる今日を

1日の終わりの夕焼けを思い起こさせる素直な歌詞と、
優しいギターが奏でるフォークソングの色付け。
終わってしまうことがどこか心残りに感じる、
アルバムを締めくくるのにふさわしい雰囲気を持っています。

作詞作曲の浦小雪さんは、曲の主旨をこう話しています。
『自分が生きていることが誰かの支えになり、誰かのために生きる今日が自分の支えになることもある』と。

であれば、つまりは『推し活』のことを歌った曲なんですね!

🧚『お前、結局それだな!!』

あ、お久しぶりです。妖精さん。
てっきり宴もたけなわって感じで成仏したかと思いましたよ。

🧚『…わたしを2次会感覚で成仏させないで…。』

つまりですね。だれかとは、このアルバムを聴いている人であったり、
TEAM SHACHIのことを応援している人のことかなと思います。

推しは応援している人が支えになっているように、
応援している人もまた推しの支えになっているんだという
メッセージが込められているではありませんか。

🧚『何だろう、この釈然としない感じ…。』

終わりに

このアルバムは、今までのTEAM SHACHIに
ロックやフォーク、和風などいろんな音楽の要素が詰め込まれた、
おもちゃ箱感覚で楽しむことができるアルバムだと思います。

ただ、苦言を呈するとすれば
収録時間が全曲合わせて40分台ということ、
聞きやすさに重点が置かれた曲調や構成、

このため、聞き終わった後の余韻はあまり感じませんでした。

あと、様々な要素が詰め込まれたため、従来のブラスの要素が
減ってしまったことも僕は悲しく思いました。
僕はブラスとTEAM SHACHIの融合に魅かれてファンになった人間なので。

それでも、自信を持ってたくさんの人におすすめできるアルバムであると僕は思います。

さらに終わりに

🧚『そういえば、なんで急にライナーノーツなんて書いたの?』

えっ!?…いや、そんな特に意味はないんですが…

🧚『ん?最初のポスト見たら、サイン入りチェキプレゼントって書いてるわね!』

ギクッ!!

🧚『あんたねぇ、これよりも前にいろんなイベント行ってたでしょ!』
🧚『それらもちゃんと書くんでしょうねぇ!』

書く…!書くが…今回まだその時と場所の指定まではしていない。
そのことをどうか妖精さんも思い出していただきたい…。

つまり、僕がその気になれば執筆は10年後20年後ということも可能だろう…ということ…!

🧚『……スチャッ(無言で包丁を構える)』

すいませんっ!ガード不能技はやめてください!

それでは最後に謎かけをひとつ。
ライナーノーツとかけまして、税務署の確定申告コーナーと解きます。

🧚『…その心は?』

かいせつ(解説・開設)しなければ始まりません。

それでは、また次回お会いしましょう!

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