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M-1と漫才に対する兼光さんの思い,プラス・マイナスの漫才に対する銀シャリ鰻さんの的確なアドバイス,そしてそれをうれしそうに語る岩橋さん,漫才師って素敵です!

今頃になって,2017年12月19日の「M-1王者が予選落ちコンビに敗北宣言」というプラス・マイナスのよしログを見ました。3分くらいの動画なのですが,内容がものすごく良かったので,抜粋してみました。

兼光:M-1…みました?
岩橋:核心触れるねぇ。すごいねぇ
兼光:どうでした?どう思いました?
岩橋:聞く前に自分はどうやったか言うてよ。兼光くんはどうやったんですか?
兼光:あ〜M-1ですか?「負けてないな」思いましたね
岩橋:こいつ気強いんすよこう見えて
兼光:そんなことないですけど
岩橋:兼光はメンタルが強い
兼光:強くはないですよ
岩橋:まだ言うってことはやっぱ,ほんまに悔しかったし,ほんまに行けるて思うてたんやなぁ
兼光:そりゃそうですよ

岩橋:銀シャリの鰻がめっちゃええこと言うてくれたなぁ。「プラマイはすごい。勝たれへん」て言いよんねん,あいつが
兼光:いやいや,チャンピオン!
岩橋:チャンピオンや。お前,優勝してるやん。それすごいでって。「いや,余裕で勝たれへん」て
兼光:何が?
岩橋:漫才が。でも,M-1の予選でやってるプラマイの漫才と,劇場でやってるときの漫才が全然ちゃうらしいで。「同じネタでも全然違う」て言うてくれた
兼光:俺らの見せ方がってこと?
岩橋:遊びがない。キチキチやねんて。ギュウギュウでやってるって。「めっちゃ楽しそうにやってるやん,寄席のとき。あれでええやん」
兼光:でも,賞レースってあれ,キチキチなもんじゃないの?時間もオーバーできひんしさぁ
岩橋:そういう話じゃないと思うねん。キチキチに時間守らなあかんけど,そこに遊び心入れるくらいで,「普段の劇場のかんじでギュッとやったらええんちゃうか」っていうのを,すごい鰻が言ってくれたなぁ〜
兼光:あ〜
岩橋:で,最後にモノマネとかでオチとかすんのも,寄席やったらええけど,「普段からああいうオチをつけてると,そっちの体になってまうから,M-1のとき急にちゃんとオチ作らなあかんみたいになって緊張するから,日頃からモノマネで落としたりとかあんまりせんほうがええんちゃう」みたいな。めちゃめちゃダメ出しやったわ
兼光:(笑)あっそう
岩橋:入り口はさぁ,「すごいプラマイおもろい」言うてるから,俺めっちゃ気分良かったんやけど,後半俺もう「はい。はい」って(笑)

「『負けてないな』と思いました」という兼光さんのコメント,しびれました。ほんと負けてない。決勝に残れなかったのがむしろ信じられません。

その理由は鰻さんの言う通りなのかもしれませんが,それにしても,鰻さんのアドバイスが超的確で驚きました。制限時間はきちっと守りつつも,遊びやアドリブを入れ,劇場のときのように楽しく漫才をやっていたら,プラス・マイナスは余裕で決勝進出していたのではないかと思います。

「めちゃめちゃダメ出しやった」とオチをつけた岩橋さんですが,「こういうことを言ってもらえてほんとうれしい」という気持ちが溢れていました。

岩橋さんも,兼光さんも,鰻さんも,みんな素敵な方だなと思いました。漫才師って素敵です。

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